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第二十八話 掌の上
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「ふえっくしょん」
朝日が部屋に差し込んでくる中、俺の咳が部屋に響く。
エアコンを付けていたとはいえ毛布だけで寝るには寒かったか。風邪を引くと厄介だ、シャワーは無理でもせめて熱いコーヒーくらいは飲んでおくべきか。
「すいません。やはり私が床で寝るべきでした」
「俺は護衛だ、それじゃ本末転倒だ。エアコンを付けっぱなしにしておいてくれただけで十分だ。それよりもお茶を一杯貰えないか」
「分かりました」
ピンポーン、彼女がキッチンに向かおうとしたところでチャイムが鳴った。
「朝早くから誰だ」
大友さんはドアに行くと覗き穴から誰が来たのか確認する。
「果無さん。なんか怖い人と美人、そして女子高生がいます」
女子高生ってもしかしてと思ったところで、スマフォにメールが来た。
『今玄関前にいるから開けて』
やっぱり時雨さんだ。まずい、今の俺は無精髭は伸びているし顔も洗っていない。こんな顔を時雨さんに見せるわけにはいかないが、急なことで大学から直接来たので髭剃りなんか持っていない。また好感度が下がってしまう。待たせる訳にいかないしどうするどうする?
って、冷静に考えれば時雨さんが俺の身嗜みに関心があるわけ無いか。
「大友さん、彼等こそ待ちわびていた人だよ。開けてやってくれ」
「分かりました」
大友さんがドアを開けると、男女二人と時雨さんがいた。
「おはようございます。
ボクは前埜さんの紹介できました、旋律士の雪月です」
「はっはいおはようございます」
時雨さんの朗らかな挨拶に、大友さんは明らかに年下の時雨さんに対して深々と頭を下げる。
「旋律士の砂府すなふだ」
愛想無く男の方が挨拶した。年は俺より少し上くらいか。どこか鷹を思わせる鋭い風貌、革ジャンを基本に黒系統でまとめ上げたワイルドな服装に銀のネックレス。不良少年がそのまま格好良く大人になったような印象を受ける。
「砂府のサポートの鵡見むみです。
すいません朝早くから。でもどうしてもあなたから直接話を聞きたくて」
対応が柔らかい人で頭を下げたときにその長い髪が小川が流れるようにさらっと垂れた。こちらは不良少年を見守る女教師って感じだ。
「いえ頼んだのはこちらです。狭いところですがまずは上がって下さい」
「それではお邪魔します」
「それでお話を聞きたいとは」
ちゃぶ台には大友さんと時雨さんが並んで座り、対面に砂府さんと鵡見さんが座る。小さいちゃぶ台はそれで一杯で俺はちゃぶ台から少し外れたところに座っている。まあ実際俺お仕事はここまでだしな。
大友さんは見知らぬ人間に囲まれて緊張しているようで、先程からちらちらこっちに視線を向けている。
「あなたが出会った怪異について聞かせて欲しいの。やっぱり伝聞だと細かい重要なことが抜けてしまうことがあるので」
「へ~とあの」
またちらちらこっちを見る。時雨さんの前で誤解されるような行動は慎んで貰いたいものだ。それに不良青年に女教師に女子高生、面子が濃いか。大友さんが多少人見知りする性質としても緊張してしまうのは仕方が無いか。あまり関わりたくないが、話が進まないのでフォローするか。このままでは大学に遅れる。
「すいません。その前にお聞きしてもよろしいですか?」
俺は鵡見さんに尋ねた。美人に話しかけたかったと時雨さんに思われたくないが、砂府さんの方では話が円滑に進まない気がしたので仕方が無い。
「はい、なんでしょう?」
「貴方達二人が護衛をしてくれるのですか?」
「違います。私と砂府が怪異を探し出し退治します」
「それでは護衛の方は」
「それはボクとあと一人応援が来ることになっている」
手練れの時雨さんを護衛にするということは、襲われる可能性は高いということか。しかも、時雨さんの他にもう一人も護衛が付くという。それほどの相手なのかと冷や汗が湧いてきそうだ。
「安心しろ。護衛なんかいらないほど手早く決着を付けてやる」
俺の緊張を読み取ったのか砂府が力強く断言する。意外に気遣いする人だ。でも、だったらあなた方が護衛に回って時雨さんをアタッカーにすればいいのに。
「それは心強いですね。
それで失礼かとは思いますが、あなた方二人は時雨と比較してどのくらいの腕なのですか?」
二人で時雨さんに匹敵すると言ってくれれば幾らか安心できる。
「時雨と比較してだと」
砂府は気に障ったのかこちらを睨み付けてくる。
「ええ、俺が知っているし旋律士が時雨しかいないので」
「ちょっと失礼だよ。砂府さんはボクみたいなひよっこと違って青銅ブロンズの称号を持っているんだから」
「?ん。時雨ってまだひよっこだったの」
「そうだよ、等級は鉛リード。だから砂府さん達みたいに独立しないで前埜さんの指導の下で活動しているんだ。ボク以外にも前埜さんの下に何人か鉛がいるよ。護衛に来るあと一人もボクと同じ鉛の人」
あれだけ怪異を鮮やかに退治した時雨さんがひよっこ?
あれだけの美しい旋律を奏でているのに鉛?
ただ単に前埜から離れたくないから実力隠しているじゃないかと勘ぐってしまいたくなる。でも、違うんだろうな。
時雨さんも俺から見れば雲の上の人だが、更に天上の世界があるということか。本当にこの世界下を見ても切りが無いが上を見ても切りが無いようだ。
「なるほど、それなら安心してお任せできますね。それじゃあ話しも長くなりそうだし大友さんお茶を用意して貰えるかな」
「っあはい。すいません気が利かなくて」
「いや、まて・・・」
砂府が止めるより早く大友はキッチンに行ってしまった。
「ちっ」
砂府が露骨に舌打ちする。
「あなた方二人はいつから今回の怪異を追っているのですか?」
「あら、何のことかしら?」
大友がいなくなったタイミングでさり気なく尋ねたのだが、口は軽くならなかったようだ。
「手際が良すぎます」
「そうかしら」
「大友さんの真実なのか妄想なのか判別付かない話を聞いて、下っ端の時雨が次の日に来るならまだ分かりますが、ブロンズとかいうご大層な称号を持つあなた方が来た。しかも、待ちきれないとばかりに朝一にです」
「ちっ」
「ふふっ偉いわね。推理力を褒めて欲しかったのかしら」
こちらを挑発するような物言い。ここで頭に血が上ったら負けだな。
軽く流す。
「別に。それよりも今回のユガミはそんなに厄介なのですか?」
ここまで関わらせておいて、俺だけ素人だからと大事な情報を知らされないというのは癪に障る。
「ユガミじゃ無い」
鵡見さんは黙したが砂府が答えてくれた。
「ユガミじゃ無い。あなた方は怪異をユガミって呼称するじゃなかったでしたっけ」
「ちっ素人が。今回の敵はユガミじゃ無い、もっとやっかいな魔人だ」
「魔人?」
「ユガミに飲まれたわけで無く、己の我を貫き通し人のままに魔に至ったもの。今回の魔人は通称スキンコレクター。気に入った女性の皮を剥いで集めている変態の凶人の糞野郎だ。分かっているだけで何十人もの女性が犠牲になっている」
砂府は唾棄するように言う。外見とは裏腹正義感が強いんだな。
「私達は少し前からスキンコレクターを追っていたの、それで前埜さんから連絡を受けて飛んできたの」
前埜の野郎あの場ではそんなことおくびにも出さなかったな。そしてそれを俺は全く見抜けなかった。
「いいか変な功名心に駆られるなよ。お前は一般人だ。護衛に徹していろ」
「ん? 俺は時雨が来たからお払い箱じゃ」
「それがね。ボク達が大学内でも問題無く行動できるようにサポートして欲しいんだ」
時雨さんは申し訳なさそうに言う。
「俺が」
「うん。これ」
時雨さんは俺に手紙を渡してきた。
ラブレターなら天にも昇るのだろうが、差出人は前埜からだった。封を開いてみれば『放っておくと時雨は大学内でナンパされるよ』と書いてあった。
「ま~え~の~」
俺は前埜の掌の上で踊らされているのを感じながらも受けるしかなかった。
朝日が部屋に差し込んでくる中、俺の咳が部屋に響く。
エアコンを付けていたとはいえ毛布だけで寝るには寒かったか。風邪を引くと厄介だ、シャワーは無理でもせめて熱いコーヒーくらいは飲んでおくべきか。
「すいません。やはり私が床で寝るべきでした」
「俺は護衛だ、それじゃ本末転倒だ。エアコンを付けっぱなしにしておいてくれただけで十分だ。それよりもお茶を一杯貰えないか」
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ピンポーン、彼女がキッチンに向かおうとしたところでチャイムが鳴った。
「朝早くから誰だ」
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「果無さん。なんか怖い人と美人、そして女子高生がいます」
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やっぱり時雨さんだ。まずい、今の俺は無精髭は伸びているし顔も洗っていない。こんな顔を時雨さんに見せるわけにはいかないが、急なことで大学から直接来たので髭剃りなんか持っていない。また好感度が下がってしまう。待たせる訳にいかないしどうするどうする?
って、冷静に考えれば時雨さんが俺の身嗜みに関心があるわけ無いか。
「大友さん、彼等こそ待ちわびていた人だよ。開けてやってくれ」
「分かりました」
大友さんがドアを開けると、男女二人と時雨さんがいた。
「おはようございます。
ボクは前埜さんの紹介できました、旋律士の雪月です」
「はっはいおはようございます」
時雨さんの朗らかな挨拶に、大友さんは明らかに年下の時雨さんに対して深々と頭を下げる。
「旋律士の砂府すなふだ」
愛想無く男の方が挨拶した。年は俺より少し上くらいか。どこか鷹を思わせる鋭い風貌、革ジャンを基本に黒系統でまとめ上げたワイルドな服装に銀のネックレス。不良少年がそのまま格好良く大人になったような印象を受ける。
「砂府のサポートの鵡見むみです。
すいません朝早くから。でもどうしてもあなたから直接話を聞きたくて」
対応が柔らかい人で頭を下げたときにその長い髪が小川が流れるようにさらっと垂れた。こちらは不良少年を見守る女教師って感じだ。
「いえ頼んだのはこちらです。狭いところですがまずは上がって下さい」
「それではお邪魔します」
「それでお話を聞きたいとは」
ちゃぶ台には大友さんと時雨さんが並んで座り、対面に砂府さんと鵡見さんが座る。小さいちゃぶ台はそれで一杯で俺はちゃぶ台から少し外れたところに座っている。まあ実際俺お仕事はここまでだしな。
大友さんは見知らぬ人間に囲まれて緊張しているようで、先程からちらちらこっちに視線を向けている。
「あなたが出会った怪異について聞かせて欲しいの。やっぱり伝聞だと細かい重要なことが抜けてしまうことがあるので」
「へ~とあの」
またちらちらこっちを見る。時雨さんの前で誤解されるような行動は慎んで貰いたいものだ。それに不良青年に女教師に女子高生、面子が濃いか。大友さんが多少人見知りする性質としても緊張してしまうのは仕方が無いか。あまり関わりたくないが、話が進まないのでフォローするか。このままでは大学に遅れる。
「すいません。その前にお聞きしてもよろしいですか?」
俺は鵡見さんに尋ねた。美人に話しかけたかったと時雨さんに思われたくないが、砂府さんの方では話が円滑に進まない気がしたので仕方が無い。
「はい、なんでしょう?」
「貴方達二人が護衛をしてくれるのですか?」
「違います。私と砂府が怪異を探し出し退治します」
「それでは護衛の方は」
「それはボクとあと一人応援が来ることになっている」
手練れの時雨さんを護衛にするということは、襲われる可能性は高いということか。しかも、時雨さんの他にもう一人も護衛が付くという。それほどの相手なのかと冷や汗が湧いてきそうだ。
「安心しろ。護衛なんかいらないほど手早く決着を付けてやる」
俺の緊張を読み取ったのか砂府が力強く断言する。意外に気遣いする人だ。でも、だったらあなた方が護衛に回って時雨さんをアタッカーにすればいいのに。
「それは心強いですね。
それで失礼かとは思いますが、あなた方二人は時雨と比較してどのくらいの腕なのですか?」
二人で時雨さんに匹敵すると言ってくれれば幾らか安心できる。
「時雨と比較してだと」
砂府は気に障ったのかこちらを睨み付けてくる。
「ええ、俺が知っているし旋律士が時雨しかいないので」
「ちょっと失礼だよ。砂府さんはボクみたいなひよっこと違って青銅ブロンズの称号を持っているんだから」
「?ん。時雨ってまだひよっこだったの」
「そうだよ、等級は鉛リード。だから砂府さん達みたいに独立しないで前埜さんの指導の下で活動しているんだ。ボク以外にも前埜さんの下に何人か鉛がいるよ。護衛に来るあと一人もボクと同じ鉛の人」
あれだけ怪異を鮮やかに退治した時雨さんがひよっこ?
あれだけの美しい旋律を奏でているのに鉛?
ただ単に前埜から離れたくないから実力隠しているじゃないかと勘ぐってしまいたくなる。でも、違うんだろうな。
時雨さんも俺から見れば雲の上の人だが、更に天上の世界があるということか。本当にこの世界下を見ても切りが無いが上を見ても切りが無いようだ。
「なるほど、それなら安心してお任せできますね。それじゃあ話しも長くなりそうだし大友さんお茶を用意して貰えるかな」
「っあはい。すいません気が利かなくて」
「いや、まて・・・」
砂府が止めるより早く大友はキッチンに行ってしまった。
「ちっ」
砂府が露骨に舌打ちする。
「あなた方二人はいつから今回の怪異を追っているのですか?」
「あら、何のことかしら?」
大友がいなくなったタイミングでさり気なく尋ねたのだが、口は軽くならなかったようだ。
「手際が良すぎます」
「そうかしら」
「大友さんの真実なのか妄想なのか判別付かない話を聞いて、下っ端の時雨が次の日に来るならまだ分かりますが、ブロンズとかいうご大層な称号を持つあなた方が来た。しかも、待ちきれないとばかりに朝一にです」
「ちっ」
「ふふっ偉いわね。推理力を褒めて欲しかったのかしら」
こちらを挑発するような物言い。ここで頭に血が上ったら負けだな。
軽く流す。
「別に。それよりも今回のユガミはそんなに厄介なのですか?」
ここまで関わらせておいて、俺だけ素人だからと大事な情報を知らされないというのは癪に障る。
「ユガミじゃ無い」
鵡見さんは黙したが砂府が答えてくれた。
「ユガミじゃ無い。あなた方は怪異をユガミって呼称するじゃなかったでしたっけ」
「ちっ素人が。今回の敵はユガミじゃ無い、もっとやっかいな魔人だ」
「魔人?」
「ユガミに飲まれたわけで無く、己の我を貫き通し人のままに魔に至ったもの。今回の魔人は通称スキンコレクター。気に入った女性の皮を剥いで集めている変態の凶人の糞野郎だ。分かっているだけで何十人もの女性が犠牲になっている」
砂府は唾棄するように言う。外見とは裏腹正義感が強いんだな。
「私達は少し前からスキンコレクターを追っていたの、それで前埜さんから連絡を受けて飛んできたの」
前埜の野郎あの場ではそんなことおくびにも出さなかったな。そしてそれを俺は全く見抜けなかった。
「いいか変な功名心に駆られるなよ。お前は一般人だ。護衛に徹していろ」
「ん? 俺は時雨が来たからお払い箱じゃ」
「それがね。ボク達が大学内でも問題無く行動できるようにサポートして欲しいんだ」
時雨さんは申し訳なさそうに言う。
「俺が」
「うん。これ」
時雨さんは俺に手紙を渡してきた。
ラブレターなら天にも昇るのだろうが、差出人は前埜からだった。封を開いてみれば『放っておくと時雨は大学内でナンパされるよ』と書いてあった。
「ま~え~の~」
俺は前埜の掌の上で踊らされているのを感じながらも受けるしかなかった。
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