285 / 644
3章 死神が誘う遊園地
遊園地 13
しおりを挟む
全身に走った電撃は筋力を奪い、タカコは床に倒れる。
「死んだ!」
光弥の目が見開く。
「生きてるわね。一応」
あたしが呼吸を確認して、伝える。
注射針を生やした機械ミミズがミツハの頭部を突き刺す。頭蓋骨は安易に貫かれて、脳髄の奥にまで届く。
ミツハは痛みを感じず、「あっ」とひと声鳴いただけだった。
一本の機械ミミズがミツハを刺すと5、6本の機械ミミズが頭、首、背を次々に刺していく。
「たかこお」
白目を向き、唾液を垂らしても友人を求める。
あたしは状況を整理する。
機械ミミズはあたしやタカコには反応していない。共通点は恐らく、現世で生きている者、でしょうね。
タカコはミツハに向かって「自殺した」と告げていた。タカコには婚約者がいてキャリアもある。自殺する要因がないい。
さっきの言い争いだけでタカコが生存していると判断するのは軽率だ。死因は自殺とは限らないし、タカコは死んだ時の記憶がない可能性だってある。
「たあ、かあ、あっ」
ミツハが声を上げると上空にいくつかの爆発音が鳴る。どうやら花火が上がっているらしい。それに合わせて外の観客は興奮した歓声をあげる。
ミツハが小さな声を上げるたびに花火が上がり、歓声が響く。
パレードの観客たちは渡された端末を掲げて豪華なオブジェや洗練されたダンサー、花火の写真を撮る。端末のカメラレンズから小さな光の球が生まれ風に流される。
あたしがシャボン玉だと思っていたのは全くの別ものだったみたいね。ミツハの声に連動して上がる花火、カメラレンズからのシャボン玉。これらの事象を光弥に解説してもらおうと聞いてみる。
「機械ミミズは魂を分解しているんだ。プラネタリウムを覚えているか?」
「復讐劇の舞台を作るのに使われた装置でしょ」
その装置では人を管に繋げて魂をエネルギー源にしていた。今はミツハという魂をエネルギー源にして、花火を上げているわけね。
光弥曰く、夢園はプラネタリウムが作る世界の規模が更に大きくなっているらしい。
「なぁ、これ外してくれないか?」
縛られている光弥は教えたのだから外してくれと訴える。
「それはやめたほうがいい」
天井を見上げたカンダタが止める。天井には蠢く機械ミミズがいる。そのうちの数本はじっとあたしを見つめていた。
「今も監視している。今度は瑠璃が捕縛されるぞ」
「それは嫌ね」
「ならどうすんだよ」
光弥が声を荒げると機械ミミズが光弥を注視する。唾を飲み込む。
「何もしなくてもいいのよ。あたしはこの先にいる人に会いたいんだから。このまま連れて行ってもらいましょ」
分解するのは一度に一人までと決まっているらしく、機械ミミズはミツハ以外に危害を加えるつもりはないらしい。
なら、あたしやタカコなどの人はどうなるのか。それは簡単な問題で答えは洗脳か魂のプログラムになる。そこに桐 首がいると憶測をたてていた。
「死んだ!」
光弥の目が見開く。
「生きてるわね。一応」
あたしが呼吸を確認して、伝える。
注射針を生やした機械ミミズがミツハの頭部を突き刺す。頭蓋骨は安易に貫かれて、脳髄の奥にまで届く。
ミツハは痛みを感じず、「あっ」とひと声鳴いただけだった。
一本の機械ミミズがミツハを刺すと5、6本の機械ミミズが頭、首、背を次々に刺していく。
「たかこお」
白目を向き、唾液を垂らしても友人を求める。
あたしは状況を整理する。
機械ミミズはあたしやタカコには反応していない。共通点は恐らく、現世で生きている者、でしょうね。
タカコはミツハに向かって「自殺した」と告げていた。タカコには婚約者がいてキャリアもある。自殺する要因がないい。
さっきの言い争いだけでタカコが生存していると判断するのは軽率だ。死因は自殺とは限らないし、タカコは死んだ時の記憶がない可能性だってある。
「たあ、かあ、あっ」
ミツハが声を上げると上空にいくつかの爆発音が鳴る。どうやら花火が上がっているらしい。それに合わせて外の観客は興奮した歓声をあげる。
ミツハが小さな声を上げるたびに花火が上がり、歓声が響く。
パレードの観客たちは渡された端末を掲げて豪華なオブジェや洗練されたダンサー、花火の写真を撮る。端末のカメラレンズから小さな光の球が生まれ風に流される。
あたしがシャボン玉だと思っていたのは全くの別ものだったみたいね。ミツハの声に連動して上がる花火、カメラレンズからのシャボン玉。これらの事象を光弥に解説してもらおうと聞いてみる。
「機械ミミズは魂を分解しているんだ。プラネタリウムを覚えているか?」
「復讐劇の舞台を作るのに使われた装置でしょ」
その装置では人を管に繋げて魂をエネルギー源にしていた。今はミツハという魂をエネルギー源にして、花火を上げているわけね。
光弥曰く、夢園はプラネタリウムが作る世界の規模が更に大きくなっているらしい。
「なぁ、これ外してくれないか?」
縛られている光弥は教えたのだから外してくれと訴える。
「それはやめたほうがいい」
天井を見上げたカンダタが止める。天井には蠢く機械ミミズがいる。そのうちの数本はじっとあたしを見つめていた。
「今も監視している。今度は瑠璃が捕縛されるぞ」
「それは嫌ね」
「ならどうすんだよ」
光弥が声を荒げると機械ミミズが光弥を注視する。唾を飲み込む。
「何もしなくてもいいのよ。あたしはこの先にいる人に会いたいんだから。このまま連れて行ってもらいましょ」
分解するのは一度に一人までと決まっているらしく、機械ミミズはミツハ以外に危害を加えるつもりはないらしい。
なら、あたしやタカコなどの人はどうなるのか。それは簡単な問題で答えは洗脳か魂のプログラムになる。そこに桐 首がいると憶測をたてていた。
0
あなたにおすすめの小説
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
診察室の午後<菜の花の丘編>その1
スピカナ
恋愛
神的イケメン医師・北原春樹と、病弱で天才的なアーティストである妻・莉子。
そして二人を愛してしまったイケメン御曹司・浅田夏輝。
「菜の花クリニック」と「サテライトセンター」を舞台に、三人の愛と日常が描かれます。
時に泣けて、時に笑える――溺愛とBL要素を含む、ほのぼの愛の物語。
多くのスタッフの人生がここで楽しく花開いていきます。
この小説は「医師の兄が溺愛する病弱な義妹を毎日診察する甘~い愛の物語」の1000話以降の続編です。
※医学描写はすべて架空です。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる