悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい

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ヒロインは私を探しているようです

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シルクとの同居生活が始まって1ヶ月は平和な日々が過ぎていった。
私はシルクに冒険者として色々と教えて貰い、ランクもBランクに上がっていた。
シルクは私の料理をとても楽しみにしていてくれるので、私は料理の腕もどんどん上がっていった。もう、庶民としての生活に不安はない。
そんな日々が続き、ルイルイの事など忘れかけていた頃、レイラが私達の家に訪ねて来た。
シルクに許可を得てリビングに案内する。
「お嬢様はここに住んでらっしゃるのですか?」
「ええ。そうよ。私の師匠のシルク。冒険者として色々教えて貰っているの?」
「信用して良いのですね。」
「ええ。勿論よ。それよりレイラ!どうしてここが分かったの?」
「お嬢様の持って出た荷物に追跡の魔道具を仕込んでおきました。他の人にはバレていません。国外に出たことも分かっていない筈です。国外追放を避けるために国内に潜伏していると思っているようです。」
レイラの表情は暗い。
「私どもの探った限りではルイルイ様はまだお嬢様を狙っています。公爵家はサイファ様が、守っておいでです。お嬢様の身分と名誉の回復は無実の証明の後に考えるとして、今は勘当されたことになっております。ルイルイ様はやはりお嬢様の言うように公爵家も貶めようとしています。しかしそれよりもお嬢様に執着しているようで、心配で・・・。公爵様もサイファ様もお嬢様の安全を確認してきて欲しいと。」
サイファは兄だ。両親にも兄にも心配を掛けているのだろう。特に兄は小さな頃、お転婆だった私の後をいつも追いかけては、面倒を見てくれた。
「私は大丈夫よ。こっちの生活はとても楽しいの。」レイラを安心させるように言う。

黙って話を聞いていたシルクが話に入ってくる。
「そんなに危険なのですか?ルマ。きちんと教えてくれませんか?」シルクは信用出来る。この1ヶ月で信頼は確かな物に変わっていた。いい機会だ。全て話そう。

私はシルクの方を向いて目を合わせ、真剣な表情で話を始めた。
「私はロッテルマリア・フェイザー。公爵家の生まれなの。でも、冤罪で国外追放になったわ。そしてこの子はレイラ。公爵家で働く侍女よ。私は隣国のヒル王国の王太子の婚約者だったわ。」
王太子の婚約者と言うところでシルクが息をのむのが分かった。
「けれど有りもしない罪を着せられ婚約は破棄されたわ。」
「冤罪ですか?どんな罪で?」
「一人の男爵令嬢に嫌がらせをしたと婚約破棄されたの。今はきっと毒を盛ったことにもなっていると思うわ。」
「じゃあ、無実の証明を?」
「いいえ。それは良いの。王太子妃は嫌だもの。殿下も好きでは無かったわ。ただ、昔からよく見る夢があるの。」
そこで一息つく。ゲームの内容は夢として話そう。私は覚悟を決めた。
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