悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい

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薬草を採りました

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レイラは私の夢の内容を踏まえてルイルイの行動を精査すると、公爵家に戻っていった。シルクの存在が彼女の安心材料になったようだった。お父様と兄サイファにも夢の内容を伝えるように、シルクにアドバイスされた。
私は魔女になるかもれないことを、皆に伝えることに躊躇したが、シルクにそれは違うと諭された。
「魔女になる条件は、ルマが憎しみに心を黒く染めるときですよね?」
私は頷く。
「では、ルイルイになったつもりで考えてください。ロッテルマリア公爵令嬢を憎しみに染めるためにはどうすると一番手っ取り早いと思いますか?」
「家族や大切な人を傷付ける?」
「そうですね。」
「ルマの家族は危険だと思いますよ。それでもルマの夢の内容を伝えずに、家族や大切な人に身を守って欲しいと伝えても深刻さが充分に伝わらないと思いませんか?きっと ルマの方が危険だと思い、自分達の身の回りを守ることは二の次でしょうね。」
「あー。その通りです。それがもどかしくて。」
「夢の内容を知れば、ルマの家族も身の回りに充分に気を付けると思いますよ。」
シルクの指摘は最もな事だった。私ではその考え方にはならなかったと思う。
「そして、一つ疑問があるのですが・・・ルマほどの魔力があってどうして無頼漢などに襲われたのでしょう?」
えっ?ゲームではどうしてだったかしら。懸命に思い出してみる。何かを盗んでロッテルマリアがニヤリと嗤うシーンがあったような・・・
「王宮の魔封じの腕輪?もしかしたら、私が王太子の婚約者としての立場を利用して王宮の宝物庫から盗み出して、それを無頼漢に渡したのかも。」
「それを自分に使用されてしまったと言うことですか?」
「そうですね。確証は無いですけど。」
「王宮の宝物庫は調べてみる価値がありますね。」
あまりはっきりとは思い出せない。ゲームでは主人公として、プレイしたのだ。悪役令嬢が何をしていたかなんて詳しくは分からない。
シルクは暫く考えてから、私をアドさんの店へ連れてきた。
「1~2日ちょっと出掛けます。ここは安全なので、ここにいてもらえますか?」
そう私に言うと隻眼の男性に
「ベン。僕が出掛ける間、ルマを頼む。」と言って出ていこうとするので、慌てて引き留めた。
「えっ?もう行くの?」
シルクは私の方を向くと肩に手を置いて言い聞かせるように話す。
「いいですか?あなたが国を出たのは1ヶ月も前です。状況がどう動いているのか早急に確認する必要があります。ベンは元Sランク冒険者で怪我で引退してますけど腕は確かです。アドだってAランクの冒険者です。お願いですからここにいてください。もうこの国だって安全では無いかもしれないですよ。」
「シルクは?シルクだって状況の確認に行くのは危険じゃないの?」
「僕は大丈夫です。ローズウッドの名を継ぐものはほとんどの王宮には自由に出入り出来ます。」
そんなに凄いんだ。勇者の家系。
私は弟子だ。師匠の言うことに逆らってはいけないと思い「では、おとなしく待っています。」と告げるとシルクは笑顔で去って行った。
アドさんは「シルクはルマが大切なのねぇー、そのサングラスはシルクから?」クスクス笑って嬉しそうだ。
ベンさんは「結構独占欲が強いタイプだったんだなー。」なんて呟いている。
それでも不安そうな私を見てベンさんは「まあ、あいつの事だ。大丈夫だよ。」と励ましてくれた。
アドさんのお家はとても快適だった。アドさんにこの国の料理を色々と教えて貰った。
3日目の朝、アドさんに「ルマは光の魔法が使えないから回復は出来ないんだねー。薬草を覚えておくといいよ。」と言われ、近くの森に連れてきて貰った。
「薬草はねー、大体あの木の根元に生えているよ。」
アドさんは百日紅の幹のようなツルツルした幹でギザギザの葉を持つ木を教えてくれた。ケアと呼ばれる薬草はその根元に生えていた。丸みのあるバジルのような形の葉だが根元が青くなっている。

「特徴があるので覚えやすいです。」
「食べてみて。」
ケアの葉は以外に苦味もなく食べやすかった。
「大きな怪我は治らないけど、止血にはなるわ。」
いざというときこの葉が私や誰かを助けてくれるかもしれない。私はケアの葉を何度も眺めて覚えた。
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