悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい

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ヒロイン視点2

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☆★ルイルイ視点☆★

最初は変装して街を歩いたが、襲われないので
襲う人が分かりやすいようにピンクの髪を揺らしながら歩いた。
毎日街に出て路地裏を歩く。そうやって2週間が過ぎた。
おかしい・・・
「ゼロ様~。わたし、ロッテルマリア様に恨まれていないか怖くて。ロッテルマリア様は今どこにいるのか調べて貰えませんかぁ?」
「ロッテルマリアが怖いのか。可哀想に。ルイルイは必ず私が守ると誓おう。」
「それとぉ~ロッテルマリア様のご実家が何か企んでいるようです。ロッテルマリア様の事で私を良く思っていないみたいで、不安で・・・。」
「あールイルイ。何と不憫な。必ずそなたが安心出来るようにしよう。」そう言うとゼロ様は私を抱き締める。流石メインヒーロー。格好いい。


ロッテルマリアが私を恨むように仕向ける。仕掛けは多いほどいい。
暫くすると、ロッテルマリアが隣国に潜伏していると報告が入った。密偵からの報告ではロッテルマリアはシルクレン・ローズウッドという男性と一緒に暮らして行動を共にしているらしい。
報告を聞いたゼロ様の表情が見たこと無いくらい険しくなる。
シルクレン・ローズウッドは物凄く強いらしい。

どうしよう。どうしよう。このままじゃ王太子妃になれない。何とかロッテルマリアに恨まれなくては。

翌日王宮に訪れ、ゼロ様の部屋を訪ねた。
「ゼロ様。ロッテルマリア様は国に害を為す魔女です。シルクレン様に近づいたのは何か策略があるかもしれません。お願いです。シルクレン様と彼女を引き離してください。そしてロッテルマリア様を捕まえて何をするつもりなのか聞いてください。私は怖いのです。ロッテルマリア様に睨まれたことを思い出すと今も震えて・・・」
ゼロ様は切なげな表情で私を抱きしめそしてキスをしてくれた。あー幸せ。
「愛しいルイルイ。そなたの望みなら叶えよう。」

ゼロ様はヒル王国王太子の名前でシルクレン・ローズウッドを呼び出してくれた。
この人はとても強いと聞いた。私は背後から近づいてシルクレンに準備しておいた魔封じの腕輪を着けた。
そうして騎士にシルクレンの拘束を命じる。騎士は戸惑ってゼロ様の顔を見るがゼロ様が「ルイルイの命令は私の命令だと思え。逆らうことは許さん。」そう言ってくれた。
「シルクレンを暫く地下室に閉じ込めておいて。」そう騎士に命じる。
騎士に連れていかれるシルクレンに
「今、ロッテルマリア様は何処にいるの?」と尋ねると睨み付けられた。この人も美少年でとても迫力がある。
「答えないか!」ゼロ様がシルクレンを殴る。
怒ったゼロ様は怖い。急いでゼロ様を止める
「良いのです。」そう言ってシルクレンを地下室に連れていって貰った。

ゼロ様は王太子直属の騎士を私の為に貸してくれた。
その中に攻略対象者の騎士がいた。この人は攻略対象者だけあって私の言うことを聞いてくれる。確か身体強化の使い手で騎士団長子息。とても強いはずだ。
「この国に復讐を企てているロッテルマリアを捕まえて連れてきてください。痕が残る傷や後遺症が残る怪我をしても構いません。けれど必ず生かして連れてきてください。私がもう悪いことはしないように説得します。」
生きて魔女になってもらわなければ困る。
これで大丈夫。
ロッテルマリアはどうやったら魔女になるのだろう。
怪我しても魔女になっていなければ、逃がす振りをして、シナリオのように男達に襲わせよう。ゲームでは、純潔を奪われ何処にも輿入れ出来なくなった事で、ヒロインに憎しみを募らせてた。やっぱりゲームと同じ状況にしなきゃー。

ゼロ様は私のいないところでシルクレンに更に暴行を働いたようだ。騎士が教えてくれた。
ロッテルマリアから離れるよう迫ったが拒否されたんだそうだ。
あの綺麗な少年がどうなったか心配でそっと地下室を覗きに行った。
シルクレンの両瞼は腫れ、輪郭が変わるぐらい殴られていた。
ゼロ様が少し怖い。

シルクレンを捕まえて5日目の朝、潜入者によってシルクレンは逃がされ、壊れた魔封じの腕輪が地下室に転がっていた。
腕輪が外れれば転移魔法が使えて逃げることなど容易い。
ロッテルマリアを捕まえに行った騎士はどうしているだろう。

全て失敗したようだ。
国王夫妻とゼロ様は離宮に生涯幽閉が決まったらしい。
どうして?メインヒーローがそんな事になるなんて。

私は実家で監視されることになった。
シルクレン・ローズウッドは勇者の家系なんだって後から聞いた。何ソレ。知らない。

もうゼロ様に会えないの?もう綺麗なドレスを贈って貰えないの?
嫌    嫌     嫌
ロッテルマリアが憎い。こんなはずじゃなかった。ロッテルマリアのせいだ。憎い。

実家で毎日お父様のお小言を聞く。腹が立つ。私はヒロインなのに。
誰も私を助けてくれない。
もうみんな大嫌い。憎い。憎い。

今日はゼロ様にエスコートされ出席する予定だった舞踏会。ゼロ様に贈って貰ったドレスを着て出席すれば、他の攻略対象者がダンスに誘ってくれるだろう。もうゼロ様ルートは諦めた。
私は久しぶりにワクワクしていた。



私は舞踏会には出れないそうだ。「出れるはず無いだろう!」ってお父様が怒る。
どうして、もう全部上手くいかない。
ロッテルマリアのせいだ!
憎い、憎い、憎い。


朝、鏡を見た。私のお気に入りのピンクの髪、緑の瞳が黒く染まっていた。

魔女の特徴だ。


私はヒロイン。光魔法が使える聖女。そんなはずない。ゼロ様に贈って貰ったワンピースを着て鏡の前に立つ。黒く染まった髪と眼のせいで、ちっともヒロインっぽくない。

私はふらふらと実家を出た。

街を歩くと皆がギョッとして私を見る。
だんだん頭がぼーっとしてくる。胸に渦巻く憎しみの感情だけが鮮明だ。

私の好きな人は誰だった?顔も思い出せない。意識がぼんやりするのに眠くない。何処へ行こう。

憎い、憎い、私は誰が憎かったんだっけ?



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