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31 夜宴での企み
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ジオルドとわたしは一緒にホール内を回り、貴族への挨拶を済ませた。バレン様を通してわたしもいつの間にか有名になっていたらしく、たくさんの人から握手を求められた。少し離れた場所では、サイラス先生も同じように多くの貴族と握手を交わしている。
宮廷楽団による演奏が始まり、二組のペアがダンスホールに現れた。二人の王子さまと彼らの婚約者だ。ディアン様の婚約者さまは、銀髪の目を見張るような美女だった。
彼らが豪華な美男美女だとすると、バレン様とマーガレットは清楚で初々しい雰囲気がある。今夜のマーガレットはえんじ色のドレスを着ていて、普段の彼女よりぐっと大人っぽい。
わたしは手を振りたい気持ちを我慢しながら四人のダンスを見つめた。
王子さま達のダンスが終わり、他の貴族たちもダンスホールへ入っていく。わたしもジオルドに導かれて端の方で踊った。
何しろ大学の方が忙しすぎて、ほとんどダンスの練習が出来なかったのだ。ジオルドが巧みにわたしを躍らせてくれたから何とか形になったけれど、他の男性だったら変なダンスになっていたかもしれない。
「お前、他の男とはあまり踊るなよ」
「分かってますよ」
自分から恥をさらすような真似はしません。
ジオルドは何度も同じことを言ってわたしから離れていった。
わたしは壁際に移動し、他の招待客の様子を見つめる。ここからが問題なのだ。ジオルドという後ろ盾がいなくなった今、わたしに話しかけてくる人物の目的は何なのか。
壁の花になっていると、数人の男性が近付いて来てわたしをダンスに誘った。足をくじいて休んでいるという事にして何とかダンスは避け、お喋りをだらだらと続ける。
びっくりするぐらい他の男性と話が合わない。勉強と研究ばかりで貴族の遊びなんてした事がないから、話について行けなくて肩身が狭かった。
成り行きで貴族になってしまったけれど、やっぱりわたしは平民なんだな……。
広い大ホールの中で貴族たちに埋もれながら、自分は異物なのではないかという心細さを感じた。
何か飲もうかと歩き出したとき、急に目の前に女性が立ち塞がった。わたしと同じぐらいの身長で、赤に近い茶色の髪をくるくると見事に巻いている。
顔よりも髪型に目が釘付けになった。凄い。どうやってあんなロールパンのような髪型を維持しているんだろう。
「ちょっと、あなた」
「え?」
「挨拶もせずにひとをジロジロ見るなんて失礼でしょう!」
「あっ。す、すみません。ノア・ブラキストンと申します」
女性はフン、と鼻を鳴らし、わたしの顔を見ながら「知ってるわよ」とぼそりと言った。この髪型、恐らくロザンヌで間違いないだろう。ジオルドが「ロザンヌは巻き毛が凄い」と言っていたし。
「モルダー伯爵令嬢ロザンヌ様ですね。ご挨拶が遅れまして……」
「そうね。あたくしに断りもなくジオルド様の横に立つなんて無礼すぎるわよ。急に横入りして公爵さまの恋人面をするなんて……さすがにもと平民はやることが薄汚いわね」
ジオルドが考えた通りだった。本当にロザンヌは彼のことが好きなのだ。中身も知った上でジオルドの事が好きなら、心から尊敬するけども。
ロザンヌの後ろには同じような年齢の令嬢が三人立っている。彼女たちはわたしを取り囲んでクスクスと笑い出した。
「ねえ、どうやって公爵さまをたらし込んだのか教えてよ」
「見た目だけは綺麗だから、そこをお気に召したのかしら? 公爵さまも、何もこんな貧乏そうな女を選ばなくてもよろしいのに」
「違うわよ、公爵さまはお金を出してあげてるだけよ。この女はちょっとだけ賢いからね。利用価値がなくなれば捨てるに決まってるわ」
「あなたも勘違いしないことね。公爵さまがあなたに構うのは、大学に通っている間だけよ」
この雰囲気、中等部の頃とそっくりだなあ。周囲でぶつくさ言っている女性たちを見ながら、そんな事を考えていた。
ロザンヌとわたしが接触したことにジオルドは気付いているだろうか。様子を伺いたいけれど、四人の女性に囲まれているせいで周りがよく見えない。
ロザンヌ達はわたしの手を取り、「もっとお喋りしましょうよ」と会場を抜け出した。彼女たちの笑顔は悪意に満ちていて、間違いなくわたしに対して良からぬ事をするのだろうなと思った。少し不安になり、首もとの黒い宝石に触れる。
ジオルド様。信じているから、必ず助けに来てくださいね。
やがて四人は一つの部屋にわたしを案内した。招待客が自由に使える休憩室のようだ。いくつか置かれたソファの中心にテーブルがあり、その上にはティーセットが用意されている。
一人の女性がお茶を淹れ、四人は仲良く座ってお喋りしながら休憩している。わたしはのんびりお茶を飲む気にはなれず、部屋の隅で立ったまま彼女たちの様子を見ていた。
やがてロザンヌが立ち上がり、「さあて、そろそろ会場へ戻りましょうか」と他の三人へ言う。そのまま四人はわたしに目もくれず立ち去ってしまった。
あれ? 何もしないのかな。絶対に何かしてくるだろうと思ってたんだけど。
緊張の糸が切れてしまい、へなへなとソファに座りこんだ。馬鹿ばかしい。せっかく覚悟を決めてあの四人について来たのに。
お茶でも飲もうかとカップに手を伸ばした瞬間、急に部屋の明かりが消えた。
「えっ? なに?」
魔術回路に不具合でもあったんだろうか。立ち上がって周囲を見回すと、窓から差し込む月明かりが部屋の隅に立つ誰かの姿を照らし出した。
「だっ誰!?」
「うわあ、こんな可愛い子だとは思わなかった」
男の声だ。下卑た笑い声を忍ばせながらわたしの方へ近寄ってくる。心臓がぎゅっと縮んだような気がした。
気持ち悪い。怖い!
着慣れないドレスのせいか足がもつれて上手く走れない。ドレスの裾を踏み、つんのめって床の上にどたっと転んでしまった。這いずり回ってソファの下に逃げ込んだが、野太い指がわたしの足首を掴んで引きずり出そうとする。
「いやあっ、放して!」
もう片方の足で、男の胸の辺りを思いっきり蹴り上げた。うげっと声がして力が一瞬ゆるんだが、足首は放してもらえない。
月の光が、わたしの上に圧し掛かる男の顔を照らした。三十歳前後ぐらいの太った男だ。わたしの上に乗ったままぼそぼそと話し出す。
「僕はね、男爵家の次男坊なんだ。ずっとお嫁さんを探して夜会に出続けているんだけど、誰も僕のことなんか見向きもしなくてね」
わたしが黙っているのをいい事に、彼は一人で話し続ける。
「貴族の令嬢ってのはさ、一度でも穢れると嫁の貰い手がなくなるんだよ。もう僕にはこんな手しか残っていないんだ。ごめんね」
男の顔がゆっくりと近付いてくる。真正面から見た彼の顔は、ジオルドとはあまりにも違っていた。怒りで目の前が真っ赤に染まる。
ジオルドの馬鹿! あほ! 一体なにやってんのよ!!
「ジオルド様の、馬鹿ぁああ!」
叫んだと同時に、ドガァン!と凄まじい音がしてドアが吹っ飛んだ。廊下からもれた明かりが、部屋の中で倒れているわたしと男を照らし出す。
ドアの開口部にはジオルドが立ち、彼の後ろでは騎士に捕らえられたロザンヌが「放しなさい!」と喚いていた。
「おい、お前。ノアから離れろ」
ジオルドは大股でずかずかと歩き、わたしの上に乗っていた男を蹴り飛ばした。男はぎゃっと呻いて床に転がる。
宮廷楽団による演奏が始まり、二組のペアがダンスホールに現れた。二人の王子さまと彼らの婚約者だ。ディアン様の婚約者さまは、銀髪の目を見張るような美女だった。
彼らが豪華な美男美女だとすると、バレン様とマーガレットは清楚で初々しい雰囲気がある。今夜のマーガレットはえんじ色のドレスを着ていて、普段の彼女よりぐっと大人っぽい。
わたしは手を振りたい気持ちを我慢しながら四人のダンスを見つめた。
王子さま達のダンスが終わり、他の貴族たちもダンスホールへ入っていく。わたしもジオルドに導かれて端の方で踊った。
何しろ大学の方が忙しすぎて、ほとんどダンスの練習が出来なかったのだ。ジオルドが巧みにわたしを躍らせてくれたから何とか形になったけれど、他の男性だったら変なダンスになっていたかもしれない。
「お前、他の男とはあまり踊るなよ」
「分かってますよ」
自分から恥をさらすような真似はしません。
ジオルドは何度も同じことを言ってわたしから離れていった。
わたしは壁際に移動し、他の招待客の様子を見つめる。ここからが問題なのだ。ジオルドという後ろ盾がいなくなった今、わたしに話しかけてくる人物の目的は何なのか。
壁の花になっていると、数人の男性が近付いて来てわたしをダンスに誘った。足をくじいて休んでいるという事にして何とかダンスは避け、お喋りをだらだらと続ける。
びっくりするぐらい他の男性と話が合わない。勉強と研究ばかりで貴族の遊びなんてした事がないから、話について行けなくて肩身が狭かった。
成り行きで貴族になってしまったけれど、やっぱりわたしは平民なんだな……。
広い大ホールの中で貴族たちに埋もれながら、自分は異物なのではないかという心細さを感じた。
何か飲もうかと歩き出したとき、急に目の前に女性が立ち塞がった。わたしと同じぐらいの身長で、赤に近い茶色の髪をくるくると見事に巻いている。
顔よりも髪型に目が釘付けになった。凄い。どうやってあんなロールパンのような髪型を維持しているんだろう。
「ちょっと、あなた」
「え?」
「挨拶もせずにひとをジロジロ見るなんて失礼でしょう!」
「あっ。す、すみません。ノア・ブラキストンと申します」
女性はフン、と鼻を鳴らし、わたしの顔を見ながら「知ってるわよ」とぼそりと言った。この髪型、恐らくロザンヌで間違いないだろう。ジオルドが「ロザンヌは巻き毛が凄い」と言っていたし。
「モルダー伯爵令嬢ロザンヌ様ですね。ご挨拶が遅れまして……」
「そうね。あたくしに断りもなくジオルド様の横に立つなんて無礼すぎるわよ。急に横入りして公爵さまの恋人面をするなんて……さすがにもと平民はやることが薄汚いわね」
ジオルドが考えた通りだった。本当にロザンヌは彼のことが好きなのだ。中身も知った上でジオルドの事が好きなら、心から尊敬するけども。
ロザンヌの後ろには同じような年齢の令嬢が三人立っている。彼女たちはわたしを取り囲んでクスクスと笑い出した。
「ねえ、どうやって公爵さまをたらし込んだのか教えてよ」
「見た目だけは綺麗だから、そこをお気に召したのかしら? 公爵さまも、何もこんな貧乏そうな女を選ばなくてもよろしいのに」
「違うわよ、公爵さまはお金を出してあげてるだけよ。この女はちょっとだけ賢いからね。利用価値がなくなれば捨てるに決まってるわ」
「あなたも勘違いしないことね。公爵さまがあなたに構うのは、大学に通っている間だけよ」
この雰囲気、中等部の頃とそっくりだなあ。周囲でぶつくさ言っている女性たちを見ながら、そんな事を考えていた。
ロザンヌとわたしが接触したことにジオルドは気付いているだろうか。様子を伺いたいけれど、四人の女性に囲まれているせいで周りがよく見えない。
ロザンヌ達はわたしの手を取り、「もっとお喋りしましょうよ」と会場を抜け出した。彼女たちの笑顔は悪意に満ちていて、間違いなくわたしに対して良からぬ事をするのだろうなと思った。少し不安になり、首もとの黒い宝石に触れる。
ジオルド様。信じているから、必ず助けに来てくださいね。
やがて四人は一つの部屋にわたしを案内した。招待客が自由に使える休憩室のようだ。いくつか置かれたソファの中心にテーブルがあり、その上にはティーセットが用意されている。
一人の女性がお茶を淹れ、四人は仲良く座ってお喋りしながら休憩している。わたしはのんびりお茶を飲む気にはなれず、部屋の隅で立ったまま彼女たちの様子を見ていた。
やがてロザンヌが立ち上がり、「さあて、そろそろ会場へ戻りましょうか」と他の三人へ言う。そのまま四人はわたしに目もくれず立ち去ってしまった。
あれ? 何もしないのかな。絶対に何かしてくるだろうと思ってたんだけど。
緊張の糸が切れてしまい、へなへなとソファに座りこんだ。馬鹿ばかしい。せっかく覚悟を決めてあの四人について来たのに。
お茶でも飲もうかとカップに手を伸ばした瞬間、急に部屋の明かりが消えた。
「えっ? なに?」
魔術回路に不具合でもあったんだろうか。立ち上がって周囲を見回すと、窓から差し込む月明かりが部屋の隅に立つ誰かの姿を照らし出した。
「だっ誰!?」
「うわあ、こんな可愛い子だとは思わなかった」
男の声だ。下卑た笑い声を忍ばせながらわたしの方へ近寄ってくる。心臓がぎゅっと縮んだような気がした。
気持ち悪い。怖い!
着慣れないドレスのせいか足がもつれて上手く走れない。ドレスの裾を踏み、つんのめって床の上にどたっと転んでしまった。這いずり回ってソファの下に逃げ込んだが、野太い指がわたしの足首を掴んで引きずり出そうとする。
「いやあっ、放して!」
もう片方の足で、男の胸の辺りを思いっきり蹴り上げた。うげっと声がして力が一瞬ゆるんだが、足首は放してもらえない。
月の光が、わたしの上に圧し掛かる男の顔を照らした。三十歳前後ぐらいの太った男だ。わたしの上に乗ったままぼそぼそと話し出す。
「僕はね、男爵家の次男坊なんだ。ずっとお嫁さんを探して夜会に出続けているんだけど、誰も僕のことなんか見向きもしなくてね」
わたしが黙っているのをいい事に、彼は一人で話し続ける。
「貴族の令嬢ってのはさ、一度でも穢れると嫁の貰い手がなくなるんだよ。もう僕にはこんな手しか残っていないんだ。ごめんね」
男の顔がゆっくりと近付いてくる。真正面から見た彼の顔は、ジオルドとはあまりにも違っていた。怒りで目の前が真っ赤に染まる。
ジオルドの馬鹿! あほ! 一体なにやってんのよ!!
「ジオルド様の、馬鹿ぁああ!」
叫んだと同時に、ドガァン!と凄まじい音がしてドアが吹っ飛んだ。廊下からもれた明かりが、部屋の中で倒れているわたしと男を照らし出す。
ドアの開口部にはジオルドが立ち、彼の後ろでは騎士に捕らえられたロザンヌが「放しなさい!」と喚いていた。
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