私との婚約は、選択ミスだったらしい

柚木ゆず

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エマとルシアンのその後 第2話 不思議な人~ルシアンの場合~ ルシアン視点

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 あの日この胸にあった想いを受け入れていただき、現在交際を行っているエマ・サーレル様。この方は、本当に不思議な方だ。

『? エマ様、どうされましたか? そちらの茂みに何か?』
『はい、小さな鳴き声が聞こえてきたんです。たぶん………………思った通りでした。小鳥が、巣から落ちてしまったみたいです』

 たとえば、延期となっていたリフィア湖を訪れた際。
 エマ様は助けの声を唯一感知し、迷わず手を差し伸べて小鳥を助けたり。

『エマ様、奇遇ですね。お買い物ですか?』
『小さなお人形を作りたいと思っていまして、その材料を買いに来ました。……こんなところでお会いできるなんて、ビックリしました。ルシアン様は、どうされたのですか?』
『家絡みの用事で急遽、この街の方と会う事になったのですよ。実を言いますと終了後にお伺いしようと考えておりまして、その際のお土産を選んでおりました』

 たとえば、突発的に隣国を訪れていた時。
 エマ様と偶然お会いして、そんな彼女の目的は孤児院へのプレゼント。エマ様は定期的に手作りのものを贈っていたようで、「少しでも笑顔になってくれると嬉しいです」と眩しく微笑まれたり。

 エマ様に触れるたびに、俺は素敵な部分を知っていって。毎回、エマ様の新たな魅力が増えていく。
 恋をした時点で、挙げきれないほどに素敵な部分があったのに。更に、更に、増えていく。


 ――こんな方は、見たことがない――。


 そう感じていたのに、あっさりと、俺の『常識』を良い方向に塗り替えてゆく。日に日に、もっともっと。好きに、愛おしくなっていく。
 だから。

『??? ルシアン様? なにか、嬉しいことがあったのですか?』
『ええ。素敵な方と一緒に居られて、幸せだなと。改めて、感じていました』

 だから、エマ様。俺はこれから、貴方に――

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