21 / 30
第15話 ザルテーラス侯爵邸内で アメリ視点
しおりを挟む
「お待たせいたしました。緊急のお話とは、いったい――」
「セレステ様にっ、外出時は気をつけろと言われたんです!! 恨みを買って狙われるようになったんです!!」
「この子はマエル様のご指示通りに動きましたっ!! けれど周囲に協力者の方々いらっしゃらなくってっ!! こんなことになってしまいましたのっ!!」
「協力してくださる皆様はどちらに行かれたのでしょうか!? このままでは妻と娘が最悪消されてしまいますっ! どうかお助けくださいませ!!」
応接室で待っていたわたし達は、マエル様が現れるや立ち上がって状況を説明した。
予定と全然違っててっ。よく分からない状況になって、大変な状況になっちゃったんです!
「おや? そうなのですか? ふむ、そんなことになってしまったのですね」
「そうなんですっ、なっちゃったんですっ!! セレステ様は見たこともないくらい怒ってるんです!!」
悪魔みたいな禍々しい笑顔、あんなの始めて見た……。笑い顔で体が震えたのは、初めてだった……。
「約束を破って散々小馬鹿にして、脅迫していたから……っ。セレステ様はっ、本気になってますっ!! 絶対に動きます!!」
「そんな風に狙われてしまっていたら、もう安心して外を歩けませんっ!! 外出が出来なくなってしまいますわぁっ!!」
「侯爵家の人間がそう決めてしまったら、我々に打つ手はございません……! ですのでマエル様、お力をお貸しくださいませ……!!」
立ち上がっていたわたし達は前のめりになって、対面のソファーを――ソファーに腰を下ろしたマエル様を見つめる。
あの人に対抗できるのは、マエル様だけなんですっ! ザルテーラス侯爵家の力を使ってくださいっ!
「……そうですよね。貴方がたは子爵家。侯爵家の人間に、自力では対抗できませんよね」
「はいっ!! マエル様っ! 軌道の修正を、お願い致しますわぁっ‼」
「マエル様……! 妻と娘の未来を、守りくださいませ……!」
「あの人はきっとっ、放課後になったらすぐ動き出します……! 時間がありませんのでっ、大至急お願いします……!!」
引き続き全員前のめりになった状態で、そろって胸の前で手を組み訴える。そうすると、っっ。よかった。マエル様は、穏やかな笑顔で頷いてくださって――
「うん、嫌だよ。君達のために動くつもりはないよ」
――え……? え…………?
「セレステ様にっ、外出時は気をつけろと言われたんです!! 恨みを買って狙われるようになったんです!!」
「この子はマエル様のご指示通りに動きましたっ!! けれど周囲に協力者の方々いらっしゃらなくってっ!! こんなことになってしまいましたのっ!!」
「協力してくださる皆様はどちらに行かれたのでしょうか!? このままでは妻と娘が最悪消されてしまいますっ! どうかお助けくださいませ!!」
応接室で待っていたわたし達は、マエル様が現れるや立ち上がって状況を説明した。
予定と全然違っててっ。よく分からない状況になって、大変な状況になっちゃったんです!
「おや? そうなのですか? ふむ、そんなことになってしまったのですね」
「そうなんですっ、なっちゃったんですっ!! セレステ様は見たこともないくらい怒ってるんです!!」
悪魔みたいな禍々しい笑顔、あんなの始めて見た……。笑い顔で体が震えたのは、初めてだった……。
「約束を破って散々小馬鹿にして、脅迫していたから……っ。セレステ様はっ、本気になってますっ!! 絶対に動きます!!」
「そんな風に狙われてしまっていたら、もう安心して外を歩けませんっ!! 外出が出来なくなってしまいますわぁっ!!」
「侯爵家の人間がそう決めてしまったら、我々に打つ手はございません……! ですのでマエル様、お力をお貸しくださいませ……!!」
立ち上がっていたわたし達は前のめりになって、対面のソファーを――ソファーに腰を下ろしたマエル様を見つめる。
あの人に対抗できるのは、マエル様だけなんですっ! ザルテーラス侯爵家の力を使ってくださいっ!
「……そうですよね。貴方がたは子爵家。侯爵家の人間に、自力では対抗できませんよね」
「はいっ!! マエル様っ! 軌道の修正を、お願い致しますわぁっ‼」
「マエル様……! 妻と娘の未来を、守りくださいませ……!」
「あの人はきっとっ、放課後になったらすぐ動き出します……! 時間がありませんのでっ、大至急お願いします……!!」
引き続き全員前のめりになった状態で、そろって胸の前で手を組み訴える。そうすると、っっ。よかった。マエル様は、穏やかな笑顔で頷いてくださって――
「うん、嫌だよ。君達のために動くつもりはないよ」
――え……? え…………?
22
あなたにおすすめの小説
好きな人と友人が付き合い始め、しかも嫌われたのですが
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ナターシャは以前から恋の相談をしていた友人が、自分の想い人ディーンと秘かに付き合うようになっていてショックを受ける。しかし諦めて二人の恋を応援しようと決める。だがディーンから「二度と僕達に話しかけないでくれ」とまで言われ、嫌われていたことにまたまたショック。どうしてこんなに嫌われてしまったのか?卒業パーティーのパートナーも決まっていないし、どうしたらいいの?
【完結】私の婚約者の、自称健康な幼なじみ。
❄️冬は つとめて
恋愛
「ルミナス、すまない。カノンが…… 」
「大丈夫ですの? カノン様は。」
「本当にすまない。ルミナス。」
ルミナスの婚約者のオスカー伯爵令息は、何時ものようにすまなそうな顔をして彼女に謝った。
「お兄様、ゴホッゴホッ! ルミナス様、ゴホッ! さあ、遊園地に行きましょ、ゴボッ!! 」
カノンは血を吐いた。
虐げられていた姉はひと月後には幸せになります~全てを奪ってきた妹やそんな妹を溺愛する両親や元婚約者には負けませんが何か?~
***あかしえ
恋愛
「どうしてお姉様はそんなひどいことを仰るの?!」
妹ベディは今日も、大きなまるい瞳に涙をためて私に喧嘩を売ってきます。
「そうだぞ、リュドミラ!君は、なぜそんな冷たいことをこんなかわいいベディに言えるんだ!」
元婚約者や家族がそうやって妹を甘やかしてきたからです。
両親は反省してくれたようですが、妹の更生には至っていません!
あとひと月でこの地をはなれ結婚する私には時間がありません。
他人に迷惑をかける前に、この妹をなんとかしなくては!
「結婚!?どういうことだ!」って・・・元婚約者がうるさいのですがなにが「どういうこと」なのですか?
あなたにはもう関係のない話ですが?
妹は公爵令嬢の婚約者にまで手を出している様子!ああもうっ本当に面倒ばかり!!
ですが公爵令嬢様、あなたの所業もちょぉっと問題ありそうですね?
私、いろいろ調べさせていただいたんですよ?
あと、人の婚約者に色目を使うのやめてもらっていいですか?
・・・××しますよ?
婚約者を取り替えて欲しいと妹に言われました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ポーレット伯爵家の一人娘レティシア。レティシアの母が亡くなってすぐに父は後妻と娘ヘザーを屋敷に迎え入れた。
将来伯爵家を継ぐことになっているレティシアに、縁談が持ち上がる。相手は伯爵家の次男ジョナス。美しい青年ジョナスは顔合わせの日にヘザーを見て顔を赤くする。
レティシアとジョナスの縁談は一旦まとまったが、男爵との縁談を嫌がったヘザーのため義母が婚約者の交換を提案する……。
双子の妹は私に面倒事だけを押し付けて婚約者と会っていた
今川幸乃
恋愛
レーナとシェリーは瓜二つの双子。
二人は入れ替わっても周囲に気づかれないぐらいにそっくりだった。
それを利用してシェリーは学問の手習いなど面倒事があると「外せない用事がある」とレーナに入れ替わっては面倒事を押し付けていた。
しぶしぶそれを受け入れていたレーナだが、ある時婚約者のテッドと話していると会話がかみ合わないことに気づく。
調べてみるとどうもシェリーがレーナに成りすましてテッドと会っているようで、テッドもそれに気づいていないようだった。
【完結】旦那様は、妻の私よりも平民の愛人を大事にしたいようです
よどら文鳥
恋愛
貴族のことを全く理解していない旦那様は、愛人を紹介してきました。
どうやら愛人を第二夫人に招き入れたいそうです。
ですが、この国では一夫多妻制があるとはいえ、それは十分に養っていける環境下にある上、貴族同士でしか認められません。
旦那様は貴族とはいえ現状無職ですし、愛人は平民のようです。
現状を整理すると、旦那様と愛人は不倫行為をしているというわけです。
貴族の人間が不倫行為などすれば、この国での処罰は極刑の可能性もあります。
それすら理解せずに堂々と……。
仕方がありません。
旦那様の気持ちはすでに愛人の方に夢中ですし、その願い叶えられるように私も協力致しましょう。
ただし、平和的に叶えられるかは別です。
政略結婚なので、周りのことも考えると離婚は簡単にできません。ならばこれくらいの抵抗は……させていただきますよ?
ですが、周囲からの協力がありまして、離婚に持っていくこともできそうですね。
折角ですので離婚する前に、愛人と旦那様が私たちの作戦に追い詰められているところもじっくりとこの目で見ておこうかと思います。
【完結済み】妹の婚約者に、恋をした
鈴蘭
恋愛
妹を溺愛する母親と、仕事ばかりしている父親。
刺繍やレース編みが好きなマーガレットは、両親にプレゼントしようとするが、何時も妹に横取りされてしまう。
可愛がって貰えず、愛情に飢えていたマーガレットは、気遣ってくれた妹の婚約者に恋をしてしまった。
無事完結しました。
【完結】私から全てを奪った妹は、地獄を見るようです。
凛 伊緒
恋愛
「サリーエ。すまないが、君との婚約を破棄させてもらう!」
リデイトリア公爵家が開催した、パーティー。
その最中、私の婚約者ガイディアス・リデイトリア様が他の貴族の方々の前でそう宣言した。
当然、注目は私達に向く。
ガイディアス様の隣には、私の実の妹がいた──
「私はシファナと共にありたい。」
「分かりました……どうぞお幸せに。私は先に帰らせていただきますわ。…失礼致します。」
(私からどれだけ奪えば、気が済むのだろう……。)
妹に宝石類を、服を、婚約者を……全てを奪われたサリーエ。
しかし彼女は、妹を最後まで責めなかった。
そんな地獄のような日々を送ってきたサリーエは、とある人との出会いにより、運命が大きく変わっていく。
それとは逆に、妹は──
※全11話構成です。
※作者がシステムに不慣れな時に書いたものなので、ネタバレの嫌な方はコメント欄を見ないようにしていただければと思います……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる