私を利用するための婚約だと気付いたので、別れるまでチクチク攻撃することにしました

柚木ゆず

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第11話 裁きの時 エリック視点 (2)

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「さて、次は2人目と3人目。オルス・ミオファ、クロエ・ミオファだ」

 部屋からリウが消えると、閣下の瞳はすぐ両親へと向く。
 貴族はあらゆる優遇がある代わりに、罪を犯した際は平民に比べて罰が重くなってしまう……。彼女で、あの厳しさなのだから……。父さん達は…………。

「貴様ら2人は今後、牢獄が生活の場となる。その命が尽きるまでな」
「「………………。………………」」
「貴様達は息子が立てた策を褒め称え、率先して下準備をしていた。暗殺計画に関しては中心となっていた罪は重く、貴族籍の剥奪および強制労働を伴う終身刑を科す」
「「………………。………………」」

 父さんと母さんは表情一つ変えず、じっと閣下を見ている。
 でもそれは、2人の心が強いからではない。
 父さん達がそうしているのは、放心してしまっているから。
 動揺していないのではなく、動揺することができない。他の反応が、一切できなくなっているんだ……。

「自分がされる側になると、お前達も途端に『打たれ弱く』なるな。情けないものだ」
「「………………。………………」」

 連行され始めても、反応がない。唯々諾々と従うだけ。

「父さんっ、母さんっ。父さん母さんっっ!」
「「………………。………………」」

 息子が何を言っても、結果は同じ。
 2人は、静かなままで……。一度も、こちらを振り返ることなく……。扉の向こうへと、消えていってしまった……。

((…………っっ。…………っっっ))

 た、確かに、俺達は酷い事をした。したさ!
 けれど……っ。なにもここまでしなくてもいいじゃないか……っっ。
 最愛の人リウや両親がっっ! あんな目やこんな目に遭わされなくても――

「何やら大きな恨みが両目に宿っているが、十中八九それは的外れ。その全てを無視し、最後の宣告を行うとしよう」
「……っっ」
「貴様は偽りの婚約を行い、偽りの結婚、貴族2人の殺害、土地等の独占を試みていた。主犯かつ大罪ゆえに、3人よりも罪は遥かに重くなる」
「……っっっっ」
「エリック・ミオファ。貴様は貴族籍を剥奪後、極刑――死刑となる」

 そう告げられることは、分かっていた。
 だから俺は敢えて笑って、元凶であるリナに最後の抵抗をしてやろうと思っていた。

 でも――。
 なぜなんだ?

 いざソレを認識すると、血の気が引いて……。体が震えてきて……。

「リナ、助けてくれ……っ。罪が軽くなるように、お願いしてくれ……っ」

 気が付いたら、アイツに懇願をしていた。

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