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第6話 決意 ロドルフ視点
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((まさかこの時代でも、似たようなことを考える羽目になるなんてな))
そういえば前世も、そうだった。『決断』をした俺は自分でも驚くほどに冷静になれて、懐かしい思い出に浸る余裕まで生まれた。
((あの時は結局実行できなかったが、今回は違う。今度こそ完遂して、崩壊しかけていた未来図を元に戻す))
アンジェルが死ねばあちらの子どもは1人なり、必然的に相手はシーナとなる。
療養を理由に使った以上すぐに結婚は無理だが、前世で味わった苦痛に比べたら大したことはない。上手いこと言い訳をして――クローゼットを見せて『アンジェルに脅されていた』とでも説明して、シーナとのヨリを戻しつつその時を待とう。
((ははは。まさか、あの時考えていた計画が役に立つとはな))
当時は直前で使えなくなって、喜びながらも無駄になったと苛立っていた。
それが、こんな形で役立つだなんて。誰かが言っていた、『無駄なものなんてない』は正解だった。
((しかもちょうど今晩は、酒を飲み合う日。ますます実行しやすい、まるで今回のために作った作戦だな))
アルコールを大量に飲ませ、そのショックで死亡させる。それが、かつて用意していたもの。
――アンジェルの部屋に戻って『もう一回飲もう』と提案し、さっきの俺以上に飲ませる――。
そうすればアンジェルは急性アルコール中毒となり――ソレは、結婚前夜の『定番行事』の中で起きた出来事。俺が幻覚を見たように盛り上がって飲み過ぎるのはおかしいことではなくて、悲しい事故として片づけられるだろう。
((……………………よし、大丈夫だ。これならいける))
どこかに穴があって、俺が犯人にされないか? 本当に安全な作戦か? 客観視して入念に計画を再確認して、問題なしと答えが出た。
リスクがないなら、迷わず進もう。
「ろ、ロドルフ、そろそろ顔をあげてくれ。不安だろうが――」
「父上、違うんですよ。考え直していたんです」
「え? な、なにをだ……?」
「先ほど、見間違いじゃないか、と仰りましたよね? その可能性が気になり、振り返ってみたらそんな気がしてきたんですよ。よくよく考えてみたら、あの天使のようなアンジェルがそんな真似をしているとは思えませんし」
という風に『アンジェルと別れたがっていないよ』とたっぷりアピールを行い、酔いを強調し続けたことによって二人はあっさり信じたのだった。
「そ、そうだと思ったんだよ。よかったよかった」
「ええ、ホッとしたわ。言ったでしょう? あり得ないって」
「そうでしたね。父上母上、お騒がせしました。さっきは逃げるように去ってしまいましたので、お詫びも込めてふたりで飲み直してきます」
そうして俺は一度トイレに行ったあと、さっきとは真逆の精神状態で今来た道を進んでいって――
そういえば前世も、そうだった。『決断』をした俺は自分でも驚くほどに冷静になれて、懐かしい思い出に浸る余裕まで生まれた。
((あの時は結局実行できなかったが、今回は違う。今度こそ完遂して、崩壊しかけていた未来図を元に戻す))
アンジェルが死ねばあちらの子どもは1人なり、必然的に相手はシーナとなる。
療養を理由に使った以上すぐに結婚は無理だが、前世で味わった苦痛に比べたら大したことはない。上手いこと言い訳をして――クローゼットを見せて『アンジェルに脅されていた』とでも説明して、シーナとのヨリを戻しつつその時を待とう。
((ははは。まさか、あの時考えていた計画が役に立つとはな))
当時は直前で使えなくなって、喜びながらも無駄になったと苛立っていた。
それが、こんな形で役立つだなんて。誰かが言っていた、『無駄なものなんてない』は正解だった。
((しかもちょうど今晩は、酒を飲み合う日。ますます実行しやすい、まるで今回のために作った作戦だな))
アルコールを大量に飲ませ、そのショックで死亡させる。それが、かつて用意していたもの。
――アンジェルの部屋に戻って『もう一回飲もう』と提案し、さっきの俺以上に飲ませる――。
そうすればアンジェルは急性アルコール中毒となり――ソレは、結婚前夜の『定番行事』の中で起きた出来事。俺が幻覚を見たように盛り上がって飲み過ぎるのはおかしいことではなくて、悲しい事故として片づけられるだろう。
((……………………よし、大丈夫だ。これならいける))
どこかに穴があって、俺が犯人にされないか? 本当に安全な作戦か? 客観視して入念に計画を再確認して、問題なしと答えが出た。
リスクがないなら、迷わず進もう。
「ろ、ロドルフ、そろそろ顔をあげてくれ。不安だろうが――」
「父上、違うんですよ。考え直していたんです」
「え? な、なにをだ……?」
「先ほど、見間違いじゃないか、と仰りましたよね? その可能性が気になり、振り返ってみたらそんな気がしてきたんですよ。よくよく考えてみたら、あの天使のようなアンジェルがそんな真似をしているとは思えませんし」
という風に『アンジェルと別れたがっていないよ』とたっぷりアピールを行い、酔いを強調し続けたことによって二人はあっさり信じたのだった。
「そ、そうだと思ったんだよ。よかったよかった」
「ええ、ホッとしたわ。言ったでしょう? あり得ないって」
「そうでしたね。父上母上、お騒がせしました。さっきは逃げるように去ってしまいましたので、お詫びも込めてふたりで飲み直してきます」
そうして俺は一度トイレに行ったあと、さっきとは真逆の精神状態で今来た道を進んでいって――
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