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第10話 終焉の時 俯瞰視点(1)
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「! 今だ!」
「違いますわよお父様。5、4、3、2、1、今ですわ」
「ネフールも違うわよ。…………………………今ね」
同時刻。隣にある家では、ダイニングスペースでターズン達がクイズ大会を開いていました。
リーリスとオルズが殺されるのはいつ?
見事的中した者には、明日の夕食にビーフステーキ1枚がプラスされる。一番近かった者はチキンステーキ1枚プラス。
そんな賞品を用意し、怨敵の死を楽しんでいたのです。
「…………全員の予想時刻はメモした。誰が正解者となるか、勝者となるか、楽しみだな」
「とはいえお父様、あの二人は殺した際に時計を見ません。正確な時刻は不明ですわよ」
「まあそこは、なんとなくで行きましょう。二人に代替の時間を言わせて、それで判断しましょ」
「そうするのがベターだろうな。さて、そろそろ頃合いだな」
テーブルの上に置かれていたワインに手を伸ばし、勢いよくコルクを開けました。
現在時刻は深夜1時5分、トムアとケビンの慣れ具合を考えると2人――プラス娘はもうこの世にいない。忌々しい人間の死を、乾杯で祝います。
「…………よし、このくらいでいいだろう。レーラ、ネフール」
「あなた、ネフール」
「お父様、お母様」
「「「かんぱいっ!」」」
軽快な音が3つ発生し、ごくごくごく。グラスの中にあった赤色の液体は、あっという間に喉の奥へと消えていきました。
「ふふふ。人生で一番美味いワインだ」
「そうね、これ以上のものはないわ」
「同意ですわ」
この赤ワインは庶民用に作られたもので、貴族時代のソレと比べると値段は20分の1以下。しかしながら目標の達成というプラスアルファにより、遥かに美味しいワインへと変化していたのでした。
「もう少し楽しみたいところだが、続きはあとにしよう」
「そうね」「そうですわね」
これから3人には、殺害を終えた2人と合流して口封じをする、という仕事があります。自分達が関わった痕跡を完全に消すべくターズン達は雨が降る外界へと出て――
「……………………」
「……………………」
「……………………」
ターズンもレーラもネフールも、まもなく狼狽することとなりました。
「トムアっ、ケビン!? なぜお前達がここにいるのだ!?」
「違いますわよお父様。5、4、3、2、1、今ですわ」
「ネフールも違うわよ。…………………………今ね」
同時刻。隣にある家では、ダイニングスペースでターズン達がクイズ大会を開いていました。
リーリスとオルズが殺されるのはいつ?
見事的中した者には、明日の夕食にビーフステーキ1枚がプラスされる。一番近かった者はチキンステーキ1枚プラス。
そんな賞品を用意し、怨敵の死を楽しんでいたのです。
「…………全員の予想時刻はメモした。誰が正解者となるか、勝者となるか、楽しみだな」
「とはいえお父様、あの二人は殺した際に時計を見ません。正確な時刻は不明ですわよ」
「まあそこは、なんとなくで行きましょう。二人に代替の時間を言わせて、それで判断しましょ」
「そうするのがベターだろうな。さて、そろそろ頃合いだな」
テーブルの上に置かれていたワインに手を伸ばし、勢いよくコルクを開けました。
現在時刻は深夜1時5分、トムアとケビンの慣れ具合を考えると2人――プラス娘はもうこの世にいない。忌々しい人間の死を、乾杯で祝います。
「…………よし、このくらいでいいだろう。レーラ、ネフール」
「あなた、ネフール」
「お父様、お母様」
「「「かんぱいっ!」」」
軽快な音が3つ発生し、ごくごくごく。グラスの中にあった赤色の液体は、あっという間に喉の奥へと消えていきました。
「ふふふ。人生で一番美味いワインだ」
「そうね、これ以上のものはないわ」
「同意ですわ」
この赤ワインは庶民用に作られたもので、貴族時代のソレと比べると値段は20分の1以下。しかしながら目標の達成というプラスアルファにより、遥かに美味しいワインへと変化していたのでした。
「もう少し楽しみたいところだが、続きはあとにしよう」
「そうね」「そうですわね」
これから3人には、殺害を終えた2人と合流して口封じをする、という仕事があります。自分達が関わった痕跡を完全に消すべくターズン達は雨が降る外界へと出て――
「……………………」
「……………………」
「……………………」
ターズンもレーラもネフールも、まもなく狼狽することとなりました。
「トムアっ、ケビン!? なぜお前達がここにいるのだ!?」
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