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第5話 元家族たち 俯瞰視点(2)
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「「「ヴァホートの、もり……?」」」
「その森は無論知っておるが、そんな報告を聞いた覚えはないぞ? お前は何を言っておるのだ?」
「…………ミーアお嬢様に脅され、ご報告できなかったことがございます」
いつの間にか無くなっていた、ネックレスとイヤリング。あれは知らぬ間に消えていたのではなく、あの日あの森で出会った少年に渡していた――。
今から8年前に起きていた出来事を、マリアはつぶさに語りました。
「その少年は確か……身内に商会を乗っ取られたらしく、絶望して家族での自死を選択する直前でした。それを知ったお嬢様は説得をして、新たな人生を踏み出せるようネックレスとイヤリングを渡したのでございます」
「「「なんですって!?」」」
「貴様! なぜ黙っていた!?」
「先ほど申し上げましたようにっ、お嬢様に口を封じられておりました! 旦那様の計画が崩壊してしまいます故にっ、お伝えしたくてもお伝え出来ませんでした!」
この件をお父様達に報告したら、一番大事な顔を傷付ける――。ミーアはイサックを守るために、計画を活かして口止めをしていたのです。
「くそっ、アイツめ! ふざけた真似をしおって……!!」
「生意気な真似を……! 趣味を取り上げるだけでは足りなかったわ……!!」
「く、ならば説明がつく。かも、ではない! あの男はソイツだ!!」
「ええ、それしかないわ。……あなた、最悪よ……。どうしましょう……」
ミーアはちゃんと売れて、億単位のお金は入ってきました。しかしながらミーアが手元にないのならロンダルールとの繋がりはなくなってしまいますし、そんな男が自分達と繋がりを持つとは思えない。
片方が――ある意味お金よりも大事なものが、なくなってしまった。
最後の最後で予定が狂い、アルバは唇を噛みました。
「「お父様……」」
「……………………」((ロンダルール殿は性欲の権化だ。ジャードがレナを新たに差し出す――のは、さすがに愚策か))
ミーアにばかり縁談が来たせいで未だに婚約が叶っていませんが、もう少しで良い返事をもらえるところまで来てはいました。他貴族とのパイプは最低でも2つあるべきだと考えており、ロンダルールに差し出すという判断はできませんでした。
もっとも――。
ロンダルールが欲しがっているのは、高水準の女。祖父母の血が濃く出ているミーアと違ってベースが中の上のルウゴとアルバに似ているため、仮に差し出してもあまりよい反応は得られませんでした。
「となると…………イサック達に何かしらの干渉をして、穴を埋めるしかないな。お前達っ、大急ぎであの馬車を追跡するのだ!! あの男の素性っ、財力や立ち位置を徹底的に調べ上げるのだ!!」
「「「「「お心のままにっ!」」」」」
すぐさま『ルファポール家の目』が放たれ、密かな調査がスタート。そうして、卑しい目的を果たすための愚行が動き出し――
「その森は無論知っておるが、そんな報告を聞いた覚えはないぞ? お前は何を言っておるのだ?」
「…………ミーアお嬢様に脅され、ご報告できなかったことがございます」
いつの間にか無くなっていた、ネックレスとイヤリング。あれは知らぬ間に消えていたのではなく、あの日あの森で出会った少年に渡していた――。
今から8年前に起きていた出来事を、マリアはつぶさに語りました。
「その少年は確か……身内に商会を乗っ取られたらしく、絶望して家族での自死を選択する直前でした。それを知ったお嬢様は説得をして、新たな人生を踏み出せるようネックレスとイヤリングを渡したのでございます」
「「「なんですって!?」」」
「貴様! なぜ黙っていた!?」
「先ほど申し上げましたようにっ、お嬢様に口を封じられておりました! 旦那様の計画が崩壊してしまいます故にっ、お伝えしたくてもお伝え出来ませんでした!」
この件をお父様達に報告したら、一番大事な顔を傷付ける――。ミーアはイサックを守るために、計画を活かして口止めをしていたのです。
「くそっ、アイツめ! ふざけた真似をしおって……!!」
「生意気な真似を……! 趣味を取り上げるだけでは足りなかったわ……!!」
「く、ならば説明がつく。かも、ではない! あの男はソイツだ!!」
「ええ、それしかないわ。……あなた、最悪よ……。どうしましょう……」
ミーアはちゃんと売れて、億単位のお金は入ってきました。しかしながらミーアが手元にないのならロンダルールとの繋がりはなくなってしまいますし、そんな男が自分達と繋がりを持つとは思えない。
片方が――ある意味お金よりも大事なものが、なくなってしまった。
最後の最後で予定が狂い、アルバは唇を噛みました。
「「お父様……」」
「……………………」((ロンダルール殿は性欲の権化だ。ジャードがレナを新たに差し出す――のは、さすがに愚策か))
ミーアにばかり縁談が来たせいで未だに婚約が叶っていませんが、もう少しで良い返事をもらえるところまで来てはいました。他貴族とのパイプは最低でも2つあるべきだと考えており、ロンダルールに差し出すという判断はできませんでした。
もっとも――。
ロンダルールが欲しがっているのは、高水準の女。祖父母の血が濃く出ているミーアと違ってベースが中の上のルウゴとアルバに似ているため、仮に差し出してもあまりよい反応は得られませんでした。
「となると…………イサック達に何かしらの干渉をして、穴を埋めるしかないな。お前達っ、大急ぎであの馬車を追跡するのだ!! あの男の素性っ、財力や立ち位置を徹底的に調べ上げるのだ!!」
「「「「「お心のままにっ!」」」」」
すぐさま『ルファポール家の目』が放たれ、密かな調査がスタート。そうして、卑しい目的を果たすための愚行が動き出し――
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