29 / 35
第13話 裏切り 俯瞰視点(3)
しおりを挟む
「真に能ある鷹は爪をあえて見せ、もう一つ――俺が知らない爪も、多数忍ばせているのだろうさ。お前達は喧嘩を売る相手を間違えたな」
「「「「………………」」」」
「………………」
まさか、こんなことになるだなんて――。
成功を確信していたルウゴ、アルバ、ジャード、レナ、ルーザンは、へなへなとその場に崩れ落ちました。
「まあ俺としては、敵対したくないに相手に一つ恩を売れたんだ。お前達には感謝しているぞ。……だからといって、手心は加えないがな?」
「ひっ! も、猛省しております。ご慈悲を……!」
「なっ!? おっ、同じく! 同じく猛省っ、後悔しております! ご慈悲を!」
「「「ご慈悲を……!」」」
実力を熟知しているであろうルーザンが、即座に降伏した。圧倒的な力の差を目の当たりにしたルウゴ達も即刻続き、5人全員が胸の前で手を組みました。
「こ、今後は服従を誓います……! ですのでどうかっ、どうかお命だけは……!」
「「「「誓いますし、ミーアに謝ります……! どうかお命だけは……!!」」」」」
「と、言っているぞ? どうする?」
「このような者達の服従なんて、要りません。対応対処は、事前にお伝えしたアレでお願い致します」
裏切り大切な人に悪影響を与えようとした人間、大切な人を辛い目を合わせてきた人間。そんな存在は、たとえ本当に改心していたとしても不要。
イサックは淡々と首を左右に振り、それを受けたラズオルは首を縦に振りました。
「分かった。この男はもう運んでもいいか?」
「よろしくお願いします」
「「「「え……?」」」」
この男、ソレはルーザンのこと。
ルーザンはラズオルによって拘束され、彼がもう一台用意していた馬車へと運ばれて行き――
「アレ!? アレとはなんなのですか!? ラズオル様――イサックく――イサック様ぁっ! お教えください!! お助けをぉぉぉぉぉ!!」
――絶望に染まった顔で泣き叫びながら、ラズオルと共にどこかへと消えていったのでした。
「…………我々には、なにも起きていない……。も、しかして、我々を許してくださ」
「許すと思うか? どこまでも愚かな生き物だ」
ルウゴ達に芽生えかけていた希望は一瞬で砕け散り、冷たい眼差しが4人に注がれました。
「協定の書類――結託の証拠があるとはいえ、貴族が隣国の貴族に手を出すと何かと面倒なことになってしまう。ラズオル様に、そこまでしていただくわけにはいかない。お前達の処理は貴族ではない僕がするのさ」
ルウゴ、アルバ、ジャード、レナ。悪行を重ねた4人を待っているのは――
「「「「………………」」」」
「………………」
まさか、こんなことになるだなんて――。
成功を確信していたルウゴ、アルバ、ジャード、レナ、ルーザンは、へなへなとその場に崩れ落ちました。
「まあ俺としては、敵対したくないに相手に一つ恩を売れたんだ。お前達には感謝しているぞ。……だからといって、手心は加えないがな?」
「ひっ! も、猛省しております。ご慈悲を……!」
「なっ!? おっ、同じく! 同じく猛省っ、後悔しております! ご慈悲を!」
「「「ご慈悲を……!」」」
実力を熟知しているであろうルーザンが、即座に降伏した。圧倒的な力の差を目の当たりにしたルウゴ達も即刻続き、5人全員が胸の前で手を組みました。
「こ、今後は服従を誓います……! ですのでどうかっ、どうかお命だけは……!」
「「「「誓いますし、ミーアに謝ります……! どうかお命だけは……!!」」」」」
「と、言っているぞ? どうする?」
「このような者達の服従なんて、要りません。対応対処は、事前にお伝えしたアレでお願い致します」
裏切り大切な人に悪影響を与えようとした人間、大切な人を辛い目を合わせてきた人間。そんな存在は、たとえ本当に改心していたとしても不要。
イサックは淡々と首を左右に振り、それを受けたラズオルは首を縦に振りました。
「分かった。この男はもう運んでもいいか?」
「よろしくお願いします」
「「「「え……?」」」」
この男、ソレはルーザンのこと。
ルーザンはラズオルによって拘束され、彼がもう一台用意していた馬車へと運ばれて行き――
「アレ!? アレとはなんなのですか!? ラズオル様――イサックく――イサック様ぁっ! お教えください!! お助けをぉぉぉぉぉ!!」
――絶望に染まった顔で泣き叫びながら、ラズオルと共にどこかへと消えていったのでした。
「…………我々には、なにも起きていない……。も、しかして、我々を許してくださ」
「許すと思うか? どこまでも愚かな生き物だ」
ルウゴ達に芽生えかけていた希望は一瞬で砕け散り、冷たい眼差しが4人に注がれました。
「協定の書類――結託の証拠があるとはいえ、貴族が隣国の貴族に手を出すと何かと面倒なことになってしまう。ラズオル様に、そこまでしていただくわけにはいかない。お前達の処理は貴族ではない僕がするのさ」
ルウゴ、アルバ、ジャード、レナ。悪行を重ねた4人を待っているのは――
13
あなたにおすすめの小説
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
婚約者が聖女を選ぶことくらい分かっていたので、先に婚約破棄します。
黒蜜きな粉
恋愛
魔王討伐を終え、王都に凱旋した英雄たち。
その中心には、異世界から来た聖女と、彼女に寄り添う王太子の姿があった。
王太子の婚約者として壇上に立ちながらも、私は自分が選ばれない側だと理解していた。
だから、泣かない。縋らない。
私は自分から婚約破棄を願い出る。
選ばれなかった人生を終わらせるために。
そして、私自身の人生を始めるために。
短いお話です。
夏の眼差し
通木遼平
恋愛
伯爵令嬢であるティナの婚約者とティナの妹が恋仲になり、ティナは婚約を解消することになる。婚約者に対して特に思い入れはなかったが、姉妹の婚約のすげ替えについての噂と勝手なことばかり言う妹に気疲れしたティナは、昔から彼女を気にかけてくれていたイライザ夫人の紹介で夫人の孫娘リネットの話し相手として雇われることになった。
家から離れ、リネット共に穏やかな日々を過ごすティナは、リネットの従兄であるセオドアと出会う。
※他サイトにも掲載しています
婚約破棄された令嬢は、誰にも選ばれずに選び続ける
ふわふわ
恋愛
名門伯爵家の令嬢ヴァレリア・ノルディスは、
婚約者エドガー・バルディンから一方的に婚約を破棄される。
理由は曖昧。
責任は語られず、決断も示されないまま――
彼女は「不要な存在」として切り捨てられた。
だが、ヴァレリアは嘆かない。
復讐もしない。
弁解すら、しなかった。
彼女が選んだのは、沈黙と距離。
そして、自分で決める場所だった。
辺境公爵クラウス・アイゼンベルクのもとで、
ヴァレリアは判断し、責任を引き受け、
一つずつ結果を積み上げていく。
噂は流れ、王都は揺さぶりをかけ、
かつて彼女を切り捨てた元婚約者は転落していく――
だが、それらはすべて副次的な出来事にすぎない。
これは、
誰かに選ばれる物語ではない。
誰かを見返すための物語でもない。
選び続けることで、自分の立つ場所を取り戻した令嬢の物語。
静かで、冷静で、揺るがない。
沈黙こそが最強のざまぁとなる、
大人のための婚約破棄ラブストーリー。
[完結]国から捨てられた伯爵令嬢は南国で売られる
青空一夏
恋愛
災い扱いされた魔法の力を持つ伯爵令嬢スノア。
国や両親に捨てられ、商人に連れられて常夏の国へと辿り着く。
そこでスノアはお仕事に励むのだが、役に立つたびに“売られる”という不思議な日々が始まる。
売られては働き、働いてはまた売られるスノアは、一体どこへ行き着くのか――?
魔法と発想で仕事が認められていく一方、居場所のなさに心は少しだけ不安定に。
スノアは自分の居場所を見つけ、幸せになれるのでしょか?
本編完結後、ざまぁ番外編あり。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
学園では婚約者に冷遇されていますが、有能なので全く気になりません。〜学園でお山の大将されてても、王宮では私の方が有能ですから〜
織り子
恋愛
王都カラディナにある国立魔術学園では、満十六歳の生徒たちの社交界デビューを兼ねた盛大なパーティーが開かれていた。
侯爵令嬢タレイア・オルトランは、婚約者である第二王子アスラン・オグセリアの迎えを待つも、結局ひとりで会場へ向かうことになる。
学園では身分の差がないとはいえ、アスランが公然とタレイアを侮辱し続けてきたことで、彼女は生徒たちから冷笑と蔑視の的となっていた。しかしタレイアは、王城で政務を担ってきた聡明さと矜持を失わず、毅然と振る舞う。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる