33 / 35
エピローグ それぞれの未来・今~4人の場合~ 俯瞰視点
しおりを挟む
「だから何度も言っているでしょう!! お父様とお母様が悪いのよ!!」
「そうよ!! 全部お父様達のせいよ!!」
「人のせいにするな!! お前達だって賛成していたじゃないか!!」
「そうよっ!! 散々後押しだってしていたくせに!! 責任を押し付けるんじゃないわよ!!」
ルザルフという名の国の中――とある山奥にある集落の、最奥にある老朽化した小さな民家。その中では、建物同様にみすぼらしい身なりの男女4人が激しく怒鳴り合っていました。
彼らの名前は、ルウゴ、アルバ、ジャード、レナ。
10年前まで、ルファポール子爵家の当主とその家族だった者達です。
『全てを放棄する!! 次の当主はラズロックにする!!』
『わたくし達はここを去るわ!! 探さないで!!』
実子のひとりを売る――。逆恨みし、勝てる相手だと見るや攻撃を仕掛ける――。
醜悪な行為に及んだ結果4人は地位や居場所を失うこととなり、その後この地に流れ着いた。
朝5時に起きて質素な食事を済ませ、陽が昇ると村人の畑に行ってせっせと手伝いをして、陽が沈むと一日の報酬を――野菜を貰って帰り、疲れた身体に鞭を打って夕食を作り寝る。
そういった生活を365日繰り返していたのでした。
「お父様とお母様が企まなかったら賛成なんてしてませんわよ!!」
「何もなかったら後押しなんてできない!! 悪いのはそっち!!」
「いい加減にしろ!! 責任はお前達にもある!!」
「この人の言う通りよ!! だからっ、炊事も掃除も洗濯も全部あなた達にもやってもらうわよ!!」
原因を作った人間が全部するべきだ!! お前達は共犯で非はある!!
貴族として生まれ育った4人にとって農作業は苦痛ですし、10年という月日が流れても辛いものは辛い。何もかもが大きなストレスで、できるだけ苦痛を減らしたいと全員が思っていました。
そのため『負担』の分配でいつも揉め、毎日毎日喧嘩が――言い合いだけではなく、お互いのストレスをぶつけ合う掴み合いの争いが発生していたのでした。
「違うって言っているでしょうおおおおおおおおお!!」
「そっちがやれぇえええええええええええええええ!!」
「子どものくせに生意気だぞおおおおおおおおおお!!」
「親に逆らうなああああああああああああああああ!!」
ルウゴもアルバもジャードもレナも、なにもしなければ貴族として幸せな人生を歩めていました。
ですが親2人は他者を犠牲にして自分が幸せになろうとし、子2人もまた自分達も得とすると知るや嬉々として応援したことにより、4人は等しくすべてを失う羽目になったのでした。
「そうよ!! 全部お父様達のせいよ!!」
「人のせいにするな!! お前達だって賛成していたじゃないか!!」
「そうよっ!! 散々後押しだってしていたくせに!! 責任を押し付けるんじゃないわよ!!」
ルザルフという名の国の中――とある山奥にある集落の、最奥にある老朽化した小さな民家。その中では、建物同様にみすぼらしい身なりの男女4人が激しく怒鳴り合っていました。
彼らの名前は、ルウゴ、アルバ、ジャード、レナ。
10年前まで、ルファポール子爵家の当主とその家族だった者達です。
『全てを放棄する!! 次の当主はラズロックにする!!』
『わたくし達はここを去るわ!! 探さないで!!』
実子のひとりを売る――。逆恨みし、勝てる相手だと見るや攻撃を仕掛ける――。
醜悪な行為に及んだ結果4人は地位や居場所を失うこととなり、その後この地に流れ着いた。
朝5時に起きて質素な食事を済ませ、陽が昇ると村人の畑に行ってせっせと手伝いをして、陽が沈むと一日の報酬を――野菜を貰って帰り、疲れた身体に鞭を打って夕食を作り寝る。
そういった生活を365日繰り返していたのでした。
「お父様とお母様が企まなかったら賛成なんてしてませんわよ!!」
「何もなかったら後押しなんてできない!! 悪いのはそっち!!」
「いい加減にしろ!! 責任はお前達にもある!!」
「この人の言う通りよ!! だからっ、炊事も掃除も洗濯も全部あなた達にもやってもらうわよ!!」
原因を作った人間が全部するべきだ!! お前達は共犯で非はある!!
貴族として生まれ育った4人にとって農作業は苦痛ですし、10年という月日が流れても辛いものは辛い。何もかもが大きなストレスで、できるだけ苦痛を減らしたいと全員が思っていました。
そのため『負担』の分配でいつも揉め、毎日毎日喧嘩が――言い合いだけではなく、お互いのストレスをぶつけ合う掴み合いの争いが発生していたのでした。
「違うって言っているでしょうおおおおおおおおお!!」
「そっちがやれぇえええええええええええええええ!!」
「子どものくせに生意気だぞおおおおおおおおおお!!」
「親に逆らうなああああああああああああああああ!!」
ルウゴもアルバもジャードもレナも、なにもしなければ貴族として幸せな人生を歩めていました。
ですが親2人は他者を犠牲にして自分が幸せになろうとし、子2人もまた自分達も得とすると知るや嬉々として応援したことにより、4人は等しくすべてを失う羽目になったのでした。
31
あなたにおすすめの小説
何もしない公爵夫人ですが、なぜか屋敷がうまく回っています
鷹 綾
恋愛
辺境公爵カーネル・クリスの妻となったフィレ・バーナード。
けれど彼女は、屋敷を仕切ることも、改革を行うことも、声高に意見を述べることもしなかった。
指示を出さない。
判断を奪わない。
必要以上に関わらない。
「何もしない夫人」として、ただ静かにそこにいるだけ。
それなのに――
いつの間にか屋敷は落ち着き、
使用人たちは迷わなくなり、
人は出入りし、戻り、また進んでいくようになる。
誰かに依存しない。
誰かを支配しない。
それでも確かに“安心できる場所”は、彼女の周りに残っていた。
必要とされなくてもいい。
役に立たなくてもいい。
それでも、ここにいていい。
これは、
「何もしない」ことで壊れなかった関係と、
「奪わない」ことで続いていった日常を描く、
静かでやさしい結婚生活の物語。
婚約者が聖女を選ぶことくらい分かっていたので、先に婚約破棄します。
黒蜜きな粉
恋愛
魔王討伐を終え、王都に凱旋した英雄たち。
その中心には、異世界から来た聖女と、彼女に寄り添う王太子の姿があった。
王太子の婚約者として壇上に立ちながらも、私は自分が選ばれない側だと理解していた。
だから、泣かない。縋らない。
私は自分から婚約破棄を願い出る。
選ばれなかった人生を終わらせるために。
そして、私自身の人生を始めるために。
短いお話です。
夏の眼差し
通木遼平
恋愛
伯爵令嬢であるティナの婚約者とティナの妹が恋仲になり、ティナは婚約を解消することになる。婚約者に対して特に思い入れはなかったが、姉妹の婚約のすげ替えについての噂と勝手なことばかり言う妹に気疲れしたティナは、昔から彼女を気にかけてくれていたイライザ夫人の紹介で夫人の孫娘リネットの話し相手として雇われることになった。
家から離れ、リネット共に穏やかな日々を過ごすティナは、リネットの従兄であるセオドアと出会う。
※他サイトにも掲載しています
[完結]国から捨てられた伯爵令嬢は南国で売られる
青空一夏
恋愛
災い扱いされた魔法の力を持つ伯爵令嬢スノア。
国や両親に捨てられ、商人に連れられて常夏の国へと辿り着く。
そこでスノアはお仕事に励むのだが、役に立つたびに“売られる”という不思議な日々が始まる。
売られては働き、働いてはまた売られるスノアは、一体どこへ行き着くのか――?
魔法と発想で仕事が認められていく一方、居場所のなさに心は少しだけ不安定に。
スノアは自分の居場所を見つけ、幸せになれるのでしょか?
本編完結後、ざまぁ番外編あり。
学園では婚約者に冷遇されていますが、有能なので全く気になりません。〜学園でお山の大将されてても、王宮では私の方が有能ですから〜
織り子
恋愛
王都カラディナにある国立魔術学園では、満十六歳の生徒たちの社交界デビューを兼ねた盛大なパーティーが開かれていた。
侯爵令嬢タレイア・オルトランは、婚約者である第二王子アスラン・オグセリアの迎えを待つも、結局ひとりで会場へ向かうことになる。
学園では身分の差がないとはいえ、アスランが公然とタレイアを侮辱し続けてきたことで、彼女は生徒たちから冷笑と蔑視の的となっていた。しかしタレイアは、王城で政務を担ってきた聡明さと矜持を失わず、毅然と振る舞う。
役立たずと捨てられた薬草聖女、隣国の冷酷王太子に拾われて離してもらえません!〜元婚約者が「戻ってこい」と泣きついてきても、もう遅いです〜
きみつね
恋愛
「リリアーナ・ベルモンド。地味で陰気な貴様との婚約を破棄する!」
薬草研究以外に取り柄がないと罵られ、妹に婚約者を奪われた公爵令嬢リリアーナ。 彼女は冬の雪山に捨てられ、凍死寸前のところを隣国の氷の王太子アレクシスに拾われる。
「見つけたぞ。俺の聖女」
彼に連れ帰られたリリアーナが、その手でポーションを作ると――なんとそれは、枯れた聖樹を一瞬で蘇らせる伝説級の代物だった!?
「君の才能は素晴らしい。……どうか、俺の国で存分に力を発揮してほしい」
冷酷無比と恐れられていたはずのアレクシスは、実はリリアーナに対して過保護で甘々な溺愛モード全開!
エルフの執事、魔導師団長、獣人将軍……次々と彼女の才能に惚れ込む変わり者たちに囲まれ、地味だったはずのリリアーナは、いつの間にか隣国で一番の至宝として崇められていく。
一方、リリアーナを追放した祖国では、奇病が蔓延し、ポーション不足で国家存亡の危機に陥っていた。
元婚約者たちは必死にリリアーナを探すが――。
これは役立たずと蔑まれた薬草オタクの聖女が、最高の理解者(と変人たち)に囲まれて幸せになるストーリー。
書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡
婚約破棄されやけ酒飲んでると軽い男が声かけてきたので張り倒したら、何故か執着されました
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
パシーン キャロラインの張り手が男に飛んでいた。婚約破棄されて友人とやけ酒を飲んでいるところに現れたイケメンの男が「男を立てないから婚約破棄されたんじゃないの?」と言ってくれたから機嫌の悪かったキャロラインは男を張り倒していたのだ。
でも、何故かそれから男がキャロラインに執着しだしてもう大変。
上司や親にまで話をし出して外堀がどんどん埋められていき、最後は……
執着されたヒロインが王族まで巻き込んでヒーローにがんじがらめにされてしまうお話しです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる