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第14話 やがてローズは、真実を知る ローズ視点(4)
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《親愛なるローズ・ハープナさんへ》
《あの日から、2年が経ちましたね。僕はお義母さんや修道院の方から、貴方の様子を伺っていました》
手紙を読み始めて、すぐ。あたしは心の中で、呆れ笑いを浮かべる。
ほらね、やっぱりそうだった。思った通り。
知ってる知ってる。ここから、『愛してる~!!』『会いたいよ~!!』の連呼が始まるんでしょ?
《修道院内の人々からも、併設されている孤児院の人々からも、多くの支持を得ていて、すっかり人気者となっているそうですね》
《実は貴方が修道院に入ると聞いた時は、不安だったんです。あまりにも生活が変わってしまうため、辛く苦しい毎日になるのではと、ひどく後悔してしまうのではと心配でした》
ん?
あれ?
思ってた内容と、違う。…………まずは当時を振り返る、ってこと?
《ですが、貴方は走り続けた。『自身を見つめ直す』――。確固たる意志を持った人は、本当に強いですね。
僕は現在次期当主として頻繁に父の代行をするようになりましたが、時折様々な理由で俯きそうになります。
けれどそんな時は、貴方を思い出すんです》
やっぱりそうだった。
貴方を思い出す。ここから『愛してる~!!』『大好きだよ~!!』のオンパレードが――
《しっかりと前だけを見続けて、自分の使命を果たす。愛する人のために尽くす。
僕の前には最高のお手本が居てくれるので、勇気をもらうことが出来るんです》
《今日まで、貴方であり僕のソフィーを守って来れたこと。これからも、絶対に守っていけること。それを出来た、出来ると確信できるのは、ローズのおかげなんです》
――あ、あれ? オンパレードが、まだ始まらない。
《ローズ。貴方には、感謝をしてもしきれません》
《いつか、そんな貴方に――。恩返しをできればなと思います》
その代わりに感謝が始まって、恩返しの話になった。
これって……。恩返しの体で、会おうとしている――んじゃ、ない。文章を見てたら、そういう他意はないんだって分かる。
((………………この手紙って……。愛してるとかを伝える手紙、じゃない?))
そう感じる、けど、それこそあり得ない。
だって魅了がかかってて、あたしを1人の女性として愛してるんだもんっ。家族に対する手紙に見えるのは気のせいで、もうすぐ――
《ですので。もしも何か困った事があれば、遠慮なく仰ってくださいね。
ローズ・ハープナさん。貴方は僕の恩人であり、最愛の妹なのですから。
よろしければ是非、兄を頼ってください》
――………………。
最愛の妹? 兄?
み、見間違いっ! 書き間違いよねっ!
そっ、そんなはずないもんっ!! こんなはずは――
《ローズ。
入院して戸籍上は縁がなくなってしまいましたが、僕達はずっと絆で繋がっています。
あの日のダイヤが表しているように、永遠に大切な存在、大切な妹ですので。
これからも末永く、お付き合いください》
――………………………………………………………………。
もしかすると……。もしか、しなくても…………。
あたしは……。ものすごい勘違いを、してたみたい………………。
《あの日から、2年が経ちましたね。僕はお義母さんや修道院の方から、貴方の様子を伺っていました》
手紙を読み始めて、すぐ。あたしは心の中で、呆れ笑いを浮かべる。
ほらね、やっぱりそうだった。思った通り。
知ってる知ってる。ここから、『愛してる~!!』『会いたいよ~!!』の連呼が始まるんでしょ?
《修道院内の人々からも、併設されている孤児院の人々からも、多くの支持を得ていて、すっかり人気者となっているそうですね》
《実は貴方が修道院に入ると聞いた時は、不安だったんです。あまりにも生活が変わってしまうため、辛く苦しい毎日になるのではと、ひどく後悔してしまうのではと心配でした》
ん?
あれ?
思ってた内容と、違う。…………まずは当時を振り返る、ってこと?
《ですが、貴方は走り続けた。『自身を見つめ直す』――。確固たる意志を持った人は、本当に強いですね。
僕は現在次期当主として頻繁に父の代行をするようになりましたが、時折様々な理由で俯きそうになります。
けれどそんな時は、貴方を思い出すんです》
やっぱりそうだった。
貴方を思い出す。ここから『愛してる~!!』『大好きだよ~!!』のオンパレードが――
《しっかりと前だけを見続けて、自分の使命を果たす。愛する人のために尽くす。
僕の前には最高のお手本が居てくれるので、勇気をもらうことが出来るんです》
《今日まで、貴方であり僕のソフィーを守って来れたこと。これからも、絶対に守っていけること。それを出来た、出来ると確信できるのは、ローズのおかげなんです》
――あ、あれ? オンパレードが、まだ始まらない。
《ローズ。貴方には、感謝をしてもしきれません》
《いつか、そんな貴方に――。恩返しをできればなと思います》
その代わりに感謝が始まって、恩返しの話になった。
これって……。恩返しの体で、会おうとしている――んじゃ、ない。文章を見てたら、そういう他意はないんだって分かる。
((………………この手紙って……。愛してるとかを伝える手紙、じゃない?))
そう感じる、けど、それこそあり得ない。
だって魅了がかかってて、あたしを1人の女性として愛してるんだもんっ。家族に対する手紙に見えるのは気のせいで、もうすぐ――
《ですので。もしも何か困った事があれば、遠慮なく仰ってくださいね。
ローズ・ハープナさん。貴方は僕の恩人であり、最愛の妹なのですから。
よろしければ是非、兄を頼ってください》
――………………。
最愛の妹? 兄?
み、見間違いっ! 書き間違いよねっ!
そっ、そんなはずないもんっ!! こんなはずは――
《ローズ。
入院して戸籍上は縁がなくなってしまいましたが、僕達はずっと絆で繋がっています。
あの日のダイヤが表しているように、永遠に大切な存在、大切な妹ですので。
これからも末永く、お付き合いください》
――………………………………………………………………。
もしかすると……。もしか、しなくても…………。
あたしは……。ものすごい勘違いを、してたみたい………………。
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