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第一章
罪悪感
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次の日から、毎日久場とメッセージアプリで会話をするようになる。
好きな人との[おはよう][塾に行ってきます][いってらっしゃい][ただいま][おかえり]そんな短い言葉は、二人にとってはまるで魔法のように優しくお互いを癒し、元気つけた。
由人はそれだけで十分なのだけど、会えない分、久場は電話で話したがった。
由人は、電話が苦手で嫌だと断る。
「じゃ、喋らなくていいから、勉強してる由人でいいから見せて」と、久場が言い出す。
少し前に流行ったStudy with me をビデオ通話で見せてくれたら、話さなくていいし二人とも勉強出来るしという提案だった。
そんなことは、したことないけれど喋らなくていいならと、夕飯を食べた後の一時間ほど勉強風景をビデオ通話で流す。
久場に見られながらの勉強は、妙に集中出来て捗り、由人にとってお気に入りの時間になった。
そして夏休みも終わり、始業式当日の早朝。
由人は一人で駅から学校まで歩いていた。
久場と話し合った結果、二人での登校はもうやめにした。
付き合いはじめたということも秘密にしようと決めた。
どんなにいいクラスメイトでもきっと揶揄う人間はいるだろう、そして久場が早恵子たちの責められるかもしれないからだ。
家に帰れば、いくらでも好きと言い合えるし、夕飯後のStudy with meはもう日課になっている。
学校では今までのように友達のままでいたいと由人から伝えた。
久場は、由人がそれでいいならそうする、でも無理はするな、俺なら何を言われてもいいからと、言ってくれた。
そして日常が始まる。
もともと大人しい由人にとって、秘密を守るということは容易かった。
学校では、器用な久場が友達の距離感で接してくれる。由人はただ黙っていればよかった。
それは幼い頃からずっと続けていたことで、毎日は何事もなく過ぎていく。
由人は以前よりも一層、早恵子たちに従順に従い、微笑んでいた。
そして早恵子たちは以前と変わらず由人を気遣い、優しかった。
しかし、十月になる頃、由人はとうとう罪悪感に根を上げる。
口下手で人付き合いが苦手な由人にとって早恵子たちの優しさは特別で、ずっと心の支えだった。
早恵子たちがそばにいて、守ってくれていなかったら、変われない自分のまま、どんどん卑屈になっていただろう。
不登校になっていたかもしれない。
そうしたら今のように勉強も出来ていなかっただろう。
久場とだって関わり合うこともなく、ずっと別世界の住人で……高校を卒業していた。
友達に一つだけでも隠し事が出来るほど由人は器用ではなかった。
「ごめんなさい、僕から言い出したことなのに」由人はビデオ通話で久場に泣いて謝った。
「由人が耐えれないのはなんとなく分かってた、いいんだ……今日までよく耐えたな、偉いよ」
「褒めないでよ、何にも偉くないよ、僕はほんとに何一つ上手く出来ないんだ」
「そんなことない、学校で泣かなかっただろう、俺の為に頑張ったんだろう」
「うん……」
「……怖いか?」
「ううん、早く謝りたい」
「どうなるにせよ、俺がいるから大丈夫だ」
「……ありがとう」
二人で話し合い、すぐに終わる話ではないので時間をとってもらえそうな次の連休に三人に話をすることになって久場との通話を切る。
後数日間、早恵子たちに変わらず秘密を持つことに変わりはないけれど、久場と話をして少しだけ気持ちが軽くなった。
家族同様、早恵子たちも同性を好きになることで人を責めたりする人ではない。
問題はそこでなくて、彼女たちに秘密を持ってしまいそれを隠し通せると思ってしまったことが申し訳なかった。
久場も、大久保と丸太には由人のことを話してないらしい。
黙っていることに罪悪感はないのかと聞いたら返ってきた答えは「別に」だけだった。
どうしてと聞いたら「向こうも俺に話してないことはあるし、何でも話せばいいってもんじゃない」と、由人の悩みを全否定する。
それでも「俺とあいつらはそうだけど、由人と内川たちの関係はまた別でいいんだよ、それに怒られるのは俺だから心配すんな」と、フォローしてくれた。
そんな風に気楽に考えられることが出来たらいいなと羨ましく思う。
でもその軽さは、どう頑張っても由人には無理だった。
恋をすることは悪いことではないけれど、隠そうとしてしまったことを久場と一緒に謝ろう。
由人はベッドの上で縮こまりながらそう思った。
そして十月の休日、久場は[話したいことがあるから]と、由人たちがよく利用するファミレスに早恵子たちを呼んだ。
約束の時間の少し前に、由人と久場がファミレスに入る。
昼時を過ぎて、客もまばらな店内に、早恵子が一人、テーブル席に座っていた。
「先に来てるとは思わなかった、ごめん待たせて」
そう言った久場を早恵子は冷たい目で見上げ、隣にいる由人も見る。
「やってくれたわね、久場くん……」
由人は早恵子が怒っている声を初めて聞いた。
「由くん、こっちに座って」早恵子が自分の隣のシートをポンポンと叩く。
今日は謝るつもりで来ていたので由人は、早恵子の言う通りにすぐに隣に座る。
久場は早恵子と向かい合わせに座った。
「久場くんの話なんて由くんがらみだと思ったし、大体のことは検討つくわ」
第一声は低い声だったけれど、その後はいつもの冷静な早恵子の声だった。
「早恵ちゃん、ごめんなさい……」
「由くん、もうすぐ二人も来るから、話はそれからでいいんじゃない、私だけ先に聞いたら悪いわ」
「はい……」
「ごめん、俺、喉乾いたからドリンクバー注文するね、由人もドリンクバーだけでいいよね」
久場がテーブルのタブレットでドリンクバーを注文する。
「じゃ、飲み物取ってくるから、由人もとりあえずオレンジジュース取ってくるね」
ドリンクを取りに行く久場を早恵子は見送った。
「彼、悪びれてないわね」
「……」
口を開けば、謝る言葉しか出てこない由人は俯いて黙っていた。
久場がコーラとオレンジジュースを持ってくると、雛子と誉もやってきた。
二人もドリンクバーを注文する。
テーブル席の片方に雛子、由人、早恵子が座り、片方に誉と久場が座った。
誉は困った顔で作り笑いをし、雛子は俯き長い前髪で表情を隠す。
「みんな忙しのに来てくれてありがとう」
久場が一言言ってから、由人は背筋をまっすぐ伸ばし、深呼吸をした。
「みんなに話さなきゃいけないことがあって……僕と久場くんは、お、お、お付き合いをはじめました、ごめんなさい」
「由くんはなにを謝っているの」
早恵子が落ち着いた声で言う。雛子は由人の隣でため息を吐く。誉はにっこり笑う。
「言うのが遅れて……隠し事をしてしまってごめんなさい」
「いつからなの?」
「水族館の日からです……」
「やっぱりそうなのね、久場くん、私言ったわよね、由くんを傷つけたら許さないって」
「ああ、覚えてるよ」
「お前、とんでもないことしてくれたな」俯いたまま雛子から低い声が聞こえる。
「お前は私たちを裏切ったんだぞ」
前髪の隙間から鋭い眼光で久場を睨み雛子が地を這うような低い声で言う。
「裏切った覚えはない、でもすぐに話さなかったのはみんなに申し訳ないと思ってる、ごめん」
「由くん、やめとけ、ダメだこんなやつ由くんが痛い目をみるだけだ、私は許さない」
「そうよ、恋人となると話は別なのよ……弟みたいに可愛いんじゃなかったの? 友達以上になるなんて……私も許さないわ」
「しょうがないだろう、もう好きなんだから」
「うるさいわね、好きだからってそんなに簡単に……前にも言ったけど由くんを他の女の子と一緒にしないでよ、そんな簡単に……手を出していい子じゃないのよ」
「簡単ではないし、手も出していない……いずれは出すが」
久場が腕を組み早恵子を見る。そしてすぐに由人に顔を向ける。
「好きだって分かった瞬間から俺は由人が欲しくなった」
「久場、お前……」雛子がテーブルを叩く。
「うわ……」誉が小声をもらす。
「そういうの本当にやめてくれるかしら」早恵子が呆れたように言う。
由人は顔を真っ赤にしている。
「でも誤解しないでくれ、本当に手は出してない、気持ちは抑えてないが、そういう意味では我慢をしている、みんなが思ってるようなことはしていない」
「え? そうなの?」誉が驚いた顔で久場に聞く。
「由人は臆病だし……今は時々手を繋ぐくらいだな」
久場が照れくさそうに言って、由人がうんうんと頷く。
「そうなんだぁ、なんだ、じゃあ安心していいんじゃない」
「誉ちゃんはどっちの味方なの?」にこにこと笑っている誉を早恵子が睨む。
「私たちは由くんの味方でしょう」
「ばか、だから反対してるんじゃないか、ほっといたらこいつは由くんに酷いことを……」
「そうよ、それに男同士よ、おかしいわ」
「もう……早恵ちゃん、そんなこと思ってないくせに……それに久場くんはそんなに悪い人じゃないの雛ちゃんももう分かってるでしょう」
「笹原さん……ありがとう」久場が誉に頭を下げる。
「久場くんの味方な訳じゃないわよ、私は由くんの味方なの」
日頃、由人と同じように自己主張のない誉が、普段と同じ笑顔ではっきりと自分の意見を言う姿に由人は驚いた。
「だから、ダメだって言ってるんだろう、考えてみろ、この先由人は絶対傷付くぞ、社会的にも、こいつにも傷付けられる」
「誉ちゃんは由くんが酷い目にあってもいいの? 私には耐えられないわ、私だって由くんに恋愛するなって言ってる訳じゃないのよ、でも少なくともこの……軽薄で自分勝手で偉そうな図体だけでかい男じゃないわ、傷付けられるわかっていてどうして由くんをこの男に渡せるの?」
「でも由くんは久場くんが大好きなのよ、それは二人も分かるでしょう……そりゃ、由くんが傷付く結果になるかもしれない、でもその時は私たちがいるじゃない、それが友達なんじゃないの?」
「嫌、嫌です、私は嫌です、由くんは私たちが守るんでしょう、どうしてこんないい子が傷付かないといけないの? なぜ守ってはいけないの? 私だって……応援したい、でも由くんがこれから色んなことに傷付いていくのは耐えられない」
雛子と誉と由人の前で、早恵子が初めて泣いた。
「早恵ちゃん……」誉が言葉を失う。
「俺は……」
久場が組んでいた腕を解き、膝に置いて、話し始める。
「サッカーばかりして毎日楽しく生きてた、由人のことは知っている程度で同じクラスにならなければ、もしかしたらこんなに好きになっていなかったかもしれない……俺が内川さんが言う軽薄で自分勝手だった時も、みんなは由人のことを気にかけ守ってきたんだと改めて思う」
「そうだ、お前なんかより私たちの方がずっと由くんを大事に思ってるんだ」雛子も涙ぐんでいた。
「うん、由人を守ってくれてありがとう」
「あなたに礼を言われたくて守ったんじゃないわ」早恵子が鼻をすすりながら言う。
「うん、でも……俺は由人を離さないよ……由人のこと好きなんだ、すごく……由人と話すようになって可愛いなって思って、由人が笑うと嬉しいんだ……由人の前では俺、すごくかっこつけて……みんなが思ってるよりずっと俺は由人が好きだよ」
「そんなこと聞いたって私は認めないわ、あなたのことなんて」
「ごめん、認めてもらおうとは思ってない……でも本当に感謝はしてる」
「私、あなたのこと嫌いだわ、あなたに由くんは渡せないって言ってるの」
早恵子と久場が睨み合う。
そして、ずっと俯いていた由人が顔を上げてオレンジジュースを一気に飲み干す。
「早恵ちゃん、僕、僕ね、強くなりたいんだ」
顔を赤くして由人は話しはじめる。
「傷付いてもいい、それでも久場くんが好き、久場くんといると勇気が沸くんだ…今までずっとみんなに優しくしてもらって、ずっと楽しかった、早恵ちゃんも雛ちゃんも誉ちゃんも大好き、でも僕は、何にも成長出来ていないんだ、ごめんなさい、どう伝えたらいいのか分からないんだけど……二人が言うように僕は泣くかもしれない、いつか久場くんがいなくなって、僕は泣くかもしれない、悲しくて悲しくて壊れるかもしれない、それでもいいと思う、それでも久場くんを諦めるよりずっといい」
由人は、はあはあと深く息をしてそして背筋を伸ばし久場を見つめて言う。
「少しの間でも久場くんの隣にいたい、久場くんに褒められたい、傷付くと分かっていても久場くんが好きなのを止められない、わがままでごめんなさい」
由人が言い終わると、久場が小さく笑った。
「みんな、酷いな」笑ったまま、俯く。
「みんな、俺が由人を捨てる前提なんだ? お前もだぞ由人、こんなに好きなのに、どうして伝わらない? もっと強引に迫ればいいのかな? こんなに大事に思ってるのに……お前が俺を捨てるかもしれないのに」
「それはない! 絶対にない!」
「じゃあ、俺だってそれと同じくらいの気持ちでお前が好きだよ」
俯いた久場の瞳から涙が一滴落ちる。
久場が涙をぬぐって顔を上げた。
「でもいいんだ、お前は怖がりだから、どうしてもそうなっちゃうんだよな、いいよ、俺が全部受け止めるから」
「久場くん……」
「いいんだ、自業自得だって分かってる、きっとそれだけ俺は信用されないことをしていたんだよな、だって知らなかったんだ、好きっていう気持ちが……今は分かるから、俺は由人が好き、大事なんだ、傷付けたりしない、悲しませたりしない、由人が笑ってくれるなら何でもする、後はそれを証明すればいいだけだから」
「久場くん……」
由人が立ち上がり、隣に座る早恵子の前を無理に出ようとする。
その顔は必死で久場しか見ていない。
早恵子は黙ったまま体をずらした。
「ごめんなさい、ごめん、酷いこと言った」
久場も立ち上がり、謝る由人を受け止める。
「由人は悪くないんだって、大丈夫だ、お前がネガティヴなのはもう知ってる、俺がそれごと抱きしめるから、泣くな……強くなるんだろう、よしよし」
由人の肩を優しく抱き寄せ、自分の隣に座らせて、久場は涙ぐむ由人の頭を撫でる。
誉は身をくっつけている二人から離れようと椅子の端に寄り、目立たないように小さく拍手をしている。
「やってらんねー、もういいよ、好きにすればいい、早恵ちゃんも、もう諦めよう」
雛子が唇の端を吊り上げて笑った。
早恵子はテーブルにうつ伏せ、顔を隠す。
「過保護だっていうのは分かってた、だって由くんは弱虫だから、傷付いたらかわいそうじゃない、私だって由くんが笑ったら嬉しかった、守ってあげたかった……でも私は、恋とか愛とか身勝手で激しいものを持っていない……」
「早恵ちゃん、僕は早恵ちゃんも雛ちゃんも誉ちゃんも大好きだよ……」
久場に肩を抱かれたまま由人が言うと、のっそりと顔をあげ、早恵子はため息を吐く。
「二人を見守るスタンスは、誉ちゃんが言っていることが正解なんでしょうね……強くなりたいなんて言われたら、言い返せないわ」
「うんうん」誉が何度も相打ちを打つ。
「それはそうと、いちゃつくな、私はそういうベタベタしてるの見ると腹が立つんだよ、人が見てないとこでやれよ」
雛子がストローでドリンクをかき混ぜて文句を言う。
「久しぶりに由人に触ったからつい……ごめん」
由人の肩に乗せていた手を素早く離し、久場は、由人から少し離れる。
「本当に手しか握ってないの?」誉が興味深々で聞いてくる。
久場が照れくさそうに笑って頷く。
「誉ーー、そういう話はやめてやれ、由くん真っ赤だぞ」
「でも、気になるじゃない、私たちは久場くんっていう人をもっと知らなければいけないと思うの、好き同士ならもっと進みたいものじゃない?」
「笹原さんは案外ぐいぐいくるんだね……いいよ別に、隠すことじゃないし、色々理由はあるけど一番大きな理由は、受験生だからだよ、本当は告白も卒業してからって思ってたけど、つい……反省してます」
「久場くん、真面目なんだね」
「そんな事はないよ……ただ由人が好きだからね、俺が突っ走って由人の将来邪魔したくないし、俺も、もっと頼れる男になりたいし」
「……え、今以上に頼れる人になりたいの?」
隣で大人しく聞いていた由人が驚く。
「俺は由人を幸せにしたいからな」
「うわーー、言いきったよ、こいつ、やめろそのドヤ顔、ムカつく!」
「はい、もう分かりました、私ももう久場くんの顔を見たくありません、なんでも持ってるくせに、由くんまで手に入れてムカつく、私は久場くんが大嫌い! もう帰っていいわよ、話はちゃんと聞きました」
「早恵ちゃん、僕のこと……」
「私が由くんを嫌いになる訳ないでしょう……いつでも私たちのところにへ逃げていいのよ」
「はははは、内川さんは面白いことを言うな、まあそういうことだから、この先も由人をよろしく頼みます」
「お前に言われるとムカつくから、さっさと去れ」雛子が追い払うように手を振る。
誉は来た時と同じように、にこにこと笑っている。
「じゃ、今日はありがとう」
「あの……」
久場が立ちかけた時、由人が遠慮がちに声を出した。
「最後にいいかな、あのね、僕ね、ずっと自分が恥ずかしかったんだ……毎日みんなに甘えて、何かして失敗して傷付くのも怖くて、今でも僕は根性なしだからすぐどきどきするし、そんなに変わってないんだけど……追いつきたいんだ、早恵ちゃんにも雛ちゃんにも誉ちゃんにも、甘えてばかりじゃなくて三人と一緒にいても恥ずかしくない自分になりたい、久場くんとも……対等でいたい、そんな大それたことを本気で思うくらいには……前向きになりました……はあ、やっと思ってること言えた気がする」
由人はぺこりと頭を下げて立ち上がった。
久場も立ち上がり、由人の腰にそっと手を添えてレジへと向かう。
「……どうする? なんかやけ食いでもするか?」雛子が頬杖をついて言う。
「……パフェ、食べたい……」
「早恵ちゃんはパフェね、たしか新作のモンブランケーキあったよね、私それにする」
「じゃあ、私はパフェとプリンアラモードだな」
「もう、雛ちゃん、痩せの大食い」
「まあな、ドリンクバーのおかわりしようよ、な、早恵ちゃん」
「そうね、あったかいコーヒー飲みたくなっちゃった」
三人はいつもより多く甘いものを食べ、この場に由人がいない寂しさを紛らわす。
それでも、「前向きになった」と、言った由人の言葉は誇らしく、嬉しかった。
好きな人との[おはよう][塾に行ってきます][いってらっしゃい][ただいま][おかえり]そんな短い言葉は、二人にとってはまるで魔法のように優しくお互いを癒し、元気つけた。
由人はそれだけで十分なのだけど、会えない分、久場は電話で話したがった。
由人は、電話が苦手で嫌だと断る。
「じゃ、喋らなくていいから、勉強してる由人でいいから見せて」と、久場が言い出す。
少し前に流行ったStudy with me をビデオ通話で見せてくれたら、話さなくていいし二人とも勉強出来るしという提案だった。
そんなことは、したことないけれど喋らなくていいならと、夕飯を食べた後の一時間ほど勉強風景をビデオ通話で流す。
久場に見られながらの勉強は、妙に集中出来て捗り、由人にとってお気に入りの時間になった。
そして夏休みも終わり、始業式当日の早朝。
由人は一人で駅から学校まで歩いていた。
久場と話し合った結果、二人での登校はもうやめにした。
付き合いはじめたということも秘密にしようと決めた。
どんなにいいクラスメイトでもきっと揶揄う人間はいるだろう、そして久場が早恵子たちの責められるかもしれないからだ。
家に帰れば、いくらでも好きと言い合えるし、夕飯後のStudy with meはもう日課になっている。
学校では今までのように友達のままでいたいと由人から伝えた。
久場は、由人がそれでいいならそうする、でも無理はするな、俺なら何を言われてもいいからと、言ってくれた。
そして日常が始まる。
もともと大人しい由人にとって、秘密を守るということは容易かった。
学校では、器用な久場が友達の距離感で接してくれる。由人はただ黙っていればよかった。
それは幼い頃からずっと続けていたことで、毎日は何事もなく過ぎていく。
由人は以前よりも一層、早恵子たちに従順に従い、微笑んでいた。
そして早恵子たちは以前と変わらず由人を気遣い、優しかった。
しかし、十月になる頃、由人はとうとう罪悪感に根を上げる。
口下手で人付き合いが苦手な由人にとって早恵子たちの優しさは特別で、ずっと心の支えだった。
早恵子たちがそばにいて、守ってくれていなかったら、変われない自分のまま、どんどん卑屈になっていただろう。
不登校になっていたかもしれない。
そうしたら今のように勉強も出来ていなかっただろう。
久場とだって関わり合うこともなく、ずっと別世界の住人で……高校を卒業していた。
友達に一つだけでも隠し事が出来るほど由人は器用ではなかった。
「ごめんなさい、僕から言い出したことなのに」由人はビデオ通話で久場に泣いて謝った。
「由人が耐えれないのはなんとなく分かってた、いいんだ……今日までよく耐えたな、偉いよ」
「褒めないでよ、何にも偉くないよ、僕はほんとに何一つ上手く出来ないんだ」
「そんなことない、学校で泣かなかっただろう、俺の為に頑張ったんだろう」
「うん……」
「……怖いか?」
「ううん、早く謝りたい」
「どうなるにせよ、俺がいるから大丈夫だ」
「……ありがとう」
二人で話し合い、すぐに終わる話ではないので時間をとってもらえそうな次の連休に三人に話をすることになって久場との通話を切る。
後数日間、早恵子たちに変わらず秘密を持つことに変わりはないけれど、久場と話をして少しだけ気持ちが軽くなった。
家族同様、早恵子たちも同性を好きになることで人を責めたりする人ではない。
問題はそこでなくて、彼女たちに秘密を持ってしまいそれを隠し通せると思ってしまったことが申し訳なかった。
久場も、大久保と丸太には由人のことを話してないらしい。
黙っていることに罪悪感はないのかと聞いたら返ってきた答えは「別に」だけだった。
どうしてと聞いたら「向こうも俺に話してないことはあるし、何でも話せばいいってもんじゃない」と、由人の悩みを全否定する。
それでも「俺とあいつらはそうだけど、由人と内川たちの関係はまた別でいいんだよ、それに怒られるのは俺だから心配すんな」と、フォローしてくれた。
そんな風に気楽に考えられることが出来たらいいなと羨ましく思う。
でもその軽さは、どう頑張っても由人には無理だった。
恋をすることは悪いことではないけれど、隠そうとしてしまったことを久場と一緒に謝ろう。
由人はベッドの上で縮こまりながらそう思った。
そして十月の休日、久場は[話したいことがあるから]と、由人たちがよく利用するファミレスに早恵子たちを呼んだ。
約束の時間の少し前に、由人と久場がファミレスに入る。
昼時を過ぎて、客もまばらな店内に、早恵子が一人、テーブル席に座っていた。
「先に来てるとは思わなかった、ごめん待たせて」
そう言った久場を早恵子は冷たい目で見上げ、隣にいる由人も見る。
「やってくれたわね、久場くん……」
由人は早恵子が怒っている声を初めて聞いた。
「由くん、こっちに座って」早恵子が自分の隣のシートをポンポンと叩く。
今日は謝るつもりで来ていたので由人は、早恵子の言う通りにすぐに隣に座る。
久場は早恵子と向かい合わせに座った。
「久場くんの話なんて由くんがらみだと思ったし、大体のことは検討つくわ」
第一声は低い声だったけれど、その後はいつもの冷静な早恵子の声だった。
「早恵ちゃん、ごめんなさい……」
「由くん、もうすぐ二人も来るから、話はそれからでいいんじゃない、私だけ先に聞いたら悪いわ」
「はい……」
「ごめん、俺、喉乾いたからドリンクバー注文するね、由人もドリンクバーだけでいいよね」
久場がテーブルのタブレットでドリンクバーを注文する。
「じゃ、飲み物取ってくるから、由人もとりあえずオレンジジュース取ってくるね」
ドリンクを取りに行く久場を早恵子は見送った。
「彼、悪びれてないわね」
「……」
口を開けば、謝る言葉しか出てこない由人は俯いて黙っていた。
久場がコーラとオレンジジュースを持ってくると、雛子と誉もやってきた。
二人もドリンクバーを注文する。
テーブル席の片方に雛子、由人、早恵子が座り、片方に誉と久場が座った。
誉は困った顔で作り笑いをし、雛子は俯き長い前髪で表情を隠す。
「みんな忙しのに来てくれてありがとう」
久場が一言言ってから、由人は背筋をまっすぐ伸ばし、深呼吸をした。
「みんなに話さなきゃいけないことがあって……僕と久場くんは、お、お、お付き合いをはじめました、ごめんなさい」
「由くんはなにを謝っているの」
早恵子が落ち着いた声で言う。雛子は由人の隣でため息を吐く。誉はにっこり笑う。
「言うのが遅れて……隠し事をしてしまってごめんなさい」
「いつからなの?」
「水族館の日からです……」
「やっぱりそうなのね、久場くん、私言ったわよね、由くんを傷つけたら許さないって」
「ああ、覚えてるよ」
「お前、とんでもないことしてくれたな」俯いたまま雛子から低い声が聞こえる。
「お前は私たちを裏切ったんだぞ」
前髪の隙間から鋭い眼光で久場を睨み雛子が地を這うような低い声で言う。
「裏切った覚えはない、でもすぐに話さなかったのはみんなに申し訳ないと思ってる、ごめん」
「由くん、やめとけ、ダメだこんなやつ由くんが痛い目をみるだけだ、私は許さない」
「そうよ、恋人となると話は別なのよ……弟みたいに可愛いんじゃなかったの? 友達以上になるなんて……私も許さないわ」
「しょうがないだろう、もう好きなんだから」
「うるさいわね、好きだからってそんなに簡単に……前にも言ったけど由くんを他の女の子と一緒にしないでよ、そんな簡単に……手を出していい子じゃないのよ」
「簡単ではないし、手も出していない……いずれは出すが」
久場が腕を組み早恵子を見る。そしてすぐに由人に顔を向ける。
「好きだって分かった瞬間から俺は由人が欲しくなった」
「久場、お前……」雛子がテーブルを叩く。
「うわ……」誉が小声をもらす。
「そういうの本当にやめてくれるかしら」早恵子が呆れたように言う。
由人は顔を真っ赤にしている。
「でも誤解しないでくれ、本当に手は出してない、気持ちは抑えてないが、そういう意味では我慢をしている、みんなが思ってるようなことはしていない」
「え? そうなの?」誉が驚いた顔で久場に聞く。
「由人は臆病だし……今は時々手を繋ぐくらいだな」
久場が照れくさそうに言って、由人がうんうんと頷く。
「そうなんだぁ、なんだ、じゃあ安心していいんじゃない」
「誉ちゃんはどっちの味方なの?」にこにこと笑っている誉を早恵子が睨む。
「私たちは由くんの味方でしょう」
「ばか、だから反対してるんじゃないか、ほっといたらこいつは由くんに酷いことを……」
「そうよ、それに男同士よ、おかしいわ」
「もう……早恵ちゃん、そんなこと思ってないくせに……それに久場くんはそんなに悪い人じゃないの雛ちゃんももう分かってるでしょう」
「笹原さん……ありがとう」久場が誉に頭を下げる。
「久場くんの味方な訳じゃないわよ、私は由くんの味方なの」
日頃、由人と同じように自己主張のない誉が、普段と同じ笑顔ではっきりと自分の意見を言う姿に由人は驚いた。
「だから、ダメだって言ってるんだろう、考えてみろ、この先由人は絶対傷付くぞ、社会的にも、こいつにも傷付けられる」
「誉ちゃんは由くんが酷い目にあってもいいの? 私には耐えられないわ、私だって由くんに恋愛するなって言ってる訳じゃないのよ、でも少なくともこの……軽薄で自分勝手で偉そうな図体だけでかい男じゃないわ、傷付けられるわかっていてどうして由くんをこの男に渡せるの?」
「でも由くんは久場くんが大好きなのよ、それは二人も分かるでしょう……そりゃ、由くんが傷付く結果になるかもしれない、でもその時は私たちがいるじゃない、それが友達なんじゃないの?」
「嫌、嫌です、私は嫌です、由くんは私たちが守るんでしょう、どうしてこんないい子が傷付かないといけないの? なぜ守ってはいけないの? 私だって……応援したい、でも由くんがこれから色んなことに傷付いていくのは耐えられない」
雛子と誉と由人の前で、早恵子が初めて泣いた。
「早恵ちゃん……」誉が言葉を失う。
「俺は……」
久場が組んでいた腕を解き、膝に置いて、話し始める。
「サッカーばかりして毎日楽しく生きてた、由人のことは知っている程度で同じクラスにならなければ、もしかしたらこんなに好きになっていなかったかもしれない……俺が内川さんが言う軽薄で自分勝手だった時も、みんなは由人のことを気にかけ守ってきたんだと改めて思う」
「そうだ、お前なんかより私たちの方がずっと由くんを大事に思ってるんだ」雛子も涙ぐんでいた。
「うん、由人を守ってくれてありがとう」
「あなたに礼を言われたくて守ったんじゃないわ」早恵子が鼻をすすりながら言う。
「うん、でも……俺は由人を離さないよ……由人のこと好きなんだ、すごく……由人と話すようになって可愛いなって思って、由人が笑うと嬉しいんだ……由人の前では俺、すごくかっこつけて……みんなが思ってるよりずっと俺は由人が好きだよ」
「そんなこと聞いたって私は認めないわ、あなたのことなんて」
「ごめん、認めてもらおうとは思ってない……でも本当に感謝はしてる」
「私、あなたのこと嫌いだわ、あなたに由くんは渡せないって言ってるの」
早恵子と久場が睨み合う。
そして、ずっと俯いていた由人が顔を上げてオレンジジュースを一気に飲み干す。
「早恵ちゃん、僕、僕ね、強くなりたいんだ」
顔を赤くして由人は話しはじめる。
「傷付いてもいい、それでも久場くんが好き、久場くんといると勇気が沸くんだ…今までずっとみんなに優しくしてもらって、ずっと楽しかった、早恵ちゃんも雛ちゃんも誉ちゃんも大好き、でも僕は、何にも成長出来ていないんだ、ごめんなさい、どう伝えたらいいのか分からないんだけど……二人が言うように僕は泣くかもしれない、いつか久場くんがいなくなって、僕は泣くかもしれない、悲しくて悲しくて壊れるかもしれない、それでもいいと思う、それでも久場くんを諦めるよりずっといい」
由人は、はあはあと深く息をしてそして背筋を伸ばし久場を見つめて言う。
「少しの間でも久場くんの隣にいたい、久場くんに褒められたい、傷付くと分かっていても久場くんが好きなのを止められない、わがままでごめんなさい」
由人が言い終わると、久場が小さく笑った。
「みんな、酷いな」笑ったまま、俯く。
「みんな、俺が由人を捨てる前提なんだ? お前もだぞ由人、こんなに好きなのに、どうして伝わらない? もっと強引に迫ればいいのかな? こんなに大事に思ってるのに……お前が俺を捨てるかもしれないのに」
「それはない! 絶対にない!」
「じゃあ、俺だってそれと同じくらいの気持ちでお前が好きだよ」
俯いた久場の瞳から涙が一滴落ちる。
久場が涙をぬぐって顔を上げた。
「でもいいんだ、お前は怖がりだから、どうしてもそうなっちゃうんだよな、いいよ、俺が全部受け止めるから」
「久場くん……」
「いいんだ、自業自得だって分かってる、きっとそれだけ俺は信用されないことをしていたんだよな、だって知らなかったんだ、好きっていう気持ちが……今は分かるから、俺は由人が好き、大事なんだ、傷付けたりしない、悲しませたりしない、由人が笑ってくれるなら何でもする、後はそれを証明すればいいだけだから」
「久場くん……」
由人が立ち上がり、隣に座る早恵子の前を無理に出ようとする。
その顔は必死で久場しか見ていない。
早恵子は黙ったまま体をずらした。
「ごめんなさい、ごめん、酷いこと言った」
久場も立ち上がり、謝る由人を受け止める。
「由人は悪くないんだって、大丈夫だ、お前がネガティヴなのはもう知ってる、俺がそれごと抱きしめるから、泣くな……強くなるんだろう、よしよし」
由人の肩を優しく抱き寄せ、自分の隣に座らせて、久場は涙ぐむ由人の頭を撫でる。
誉は身をくっつけている二人から離れようと椅子の端に寄り、目立たないように小さく拍手をしている。
「やってらんねー、もういいよ、好きにすればいい、早恵ちゃんも、もう諦めよう」
雛子が唇の端を吊り上げて笑った。
早恵子はテーブルにうつ伏せ、顔を隠す。
「過保護だっていうのは分かってた、だって由くんは弱虫だから、傷付いたらかわいそうじゃない、私だって由くんが笑ったら嬉しかった、守ってあげたかった……でも私は、恋とか愛とか身勝手で激しいものを持っていない……」
「早恵ちゃん、僕は早恵ちゃんも雛ちゃんも誉ちゃんも大好きだよ……」
久場に肩を抱かれたまま由人が言うと、のっそりと顔をあげ、早恵子はため息を吐く。
「二人を見守るスタンスは、誉ちゃんが言っていることが正解なんでしょうね……強くなりたいなんて言われたら、言い返せないわ」
「うんうん」誉が何度も相打ちを打つ。
「それはそうと、いちゃつくな、私はそういうベタベタしてるの見ると腹が立つんだよ、人が見てないとこでやれよ」
雛子がストローでドリンクをかき混ぜて文句を言う。
「久しぶりに由人に触ったからつい……ごめん」
由人の肩に乗せていた手を素早く離し、久場は、由人から少し離れる。
「本当に手しか握ってないの?」誉が興味深々で聞いてくる。
久場が照れくさそうに笑って頷く。
「誉ーー、そういう話はやめてやれ、由くん真っ赤だぞ」
「でも、気になるじゃない、私たちは久場くんっていう人をもっと知らなければいけないと思うの、好き同士ならもっと進みたいものじゃない?」
「笹原さんは案外ぐいぐいくるんだね……いいよ別に、隠すことじゃないし、色々理由はあるけど一番大きな理由は、受験生だからだよ、本当は告白も卒業してからって思ってたけど、つい……反省してます」
「久場くん、真面目なんだね」
「そんな事はないよ……ただ由人が好きだからね、俺が突っ走って由人の将来邪魔したくないし、俺も、もっと頼れる男になりたいし」
「……え、今以上に頼れる人になりたいの?」
隣で大人しく聞いていた由人が驚く。
「俺は由人を幸せにしたいからな」
「うわーー、言いきったよ、こいつ、やめろそのドヤ顔、ムカつく!」
「はい、もう分かりました、私ももう久場くんの顔を見たくありません、なんでも持ってるくせに、由くんまで手に入れてムカつく、私は久場くんが大嫌い! もう帰っていいわよ、話はちゃんと聞きました」
「早恵ちゃん、僕のこと……」
「私が由くんを嫌いになる訳ないでしょう……いつでも私たちのところにへ逃げていいのよ」
「はははは、内川さんは面白いことを言うな、まあそういうことだから、この先も由人をよろしく頼みます」
「お前に言われるとムカつくから、さっさと去れ」雛子が追い払うように手を振る。
誉は来た時と同じように、にこにこと笑っている。
「じゃ、今日はありがとう」
「あの……」
久場が立ちかけた時、由人が遠慮がちに声を出した。
「最後にいいかな、あのね、僕ね、ずっと自分が恥ずかしかったんだ……毎日みんなに甘えて、何かして失敗して傷付くのも怖くて、今でも僕は根性なしだからすぐどきどきするし、そんなに変わってないんだけど……追いつきたいんだ、早恵ちゃんにも雛ちゃんにも誉ちゃんにも、甘えてばかりじゃなくて三人と一緒にいても恥ずかしくない自分になりたい、久場くんとも……対等でいたい、そんな大それたことを本気で思うくらいには……前向きになりました……はあ、やっと思ってること言えた気がする」
由人はぺこりと頭を下げて立ち上がった。
久場も立ち上がり、由人の腰にそっと手を添えてレジへと向かう。
「……どうする? なんかやけ食いでもするか?」雛子が頬杖をついて言う。
「……パフェ、食べたい……」
「早恵ちゃんはパフェね、たしか新作のモンブランケーキあったよね、私それにする」
「じゃあ、私はパフェとプリンアラモードだな」
「もう、雛ちゃん、痩せの大食い」
「まあな、ドリンクバーのおかわりしようよ、な、早恵ちゃん」
「そうね、あったかいコーヒー飲みたくなっちゃった」
三人はいつもより多く甘いものを食べ、この場に由人がいない寂しさを紛らわす。
それでも、「前向きになった」と、言った由人の言葉は誇らしく、嬉しかった。
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