俺の親友がモテ過ぎて困る

くるむ

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甘い試練 2

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「ごちそうさまー」

パンと手を叩いて、蒼空が弁当箱をしまう。隣の陽翔も同じように食べ終えたようで片付け始めた。

あ、やば。
のろのろ食べてたせいで俺だけがまだ食べ終えていないんだ。
焦って箸を進めていると、蒼空に「ゆっくり食べろよ」と笑われた。

「そう言えば蒼空んところの部長、大杉先輩だっけ? あの人デケーなぁ。顔もゴツイし」
「あれ? 陽翔、大杉先輩のこと知ってんの?」
「何言ってんだよ。お前がこの前教えてくれたんだろ?」
「……あ、ああー! 練習試合の時か!」
「そうそう。でさ、今日登校時に数人で歩いてるの見かけたんだけど、一人だけ堂々感ハンパ無かった」
「体格いいからなあ。でも、優しいし後輩の面倒とかよく見てくれるしいい先輩だよ」

「蒼空って、その先輩のこと憧れてんの?」

余りにも嬉しそうに話す蒼空に、おや?と思い聞いてみた。

「うん、てか尊敬してる。俺もあんな風になりたいなって」
「そうなんだ……」

蒼空の素直に嬉しそうな顔を見て、ほんのちょっぴり羨ましく思った。
俺もこんな風に、素直に陽翔を好きになっちゃってたって言えたら楽だろうなって思ったから。

そんな思いでぼーっと蒼空を見ていたら、急に目の前に陽翔のドアップが現れた。……と思ったら、唇に柔らかく触れるものがある。


「は……、陽翔……っ」

バッと離れて口を覆い、顔をほてらせ心臓をバクバク言わせながら陽翔に文句を言おうと睨みつけたら、陽翔は陽翔で不機嫌そうな顔をしている。

「……だって、由羽人が蒼空のことばかり見てるから」

ズギューン、バキューン、ドキューン!!
真正面から銃弾を何発も浴びたような衝撃だ。


……こ、殺す気かこいつは俺を……っ!


フリなのに、フリの癖にそんな可愛い小悪魔攻撃してくるんじゃないっ!!

俺が……、俺がこれ以上陽翔のことを好きになり過ぎて……、親友として傍に居る事すら出来なくなったらどうするんだよ……。
たとえそれがどんなに姑息だと言われても、俺は陽翔の傍に居て、陽翔と一緒に笑っていたいんだよ。



俺の真っ赤になっている顔を蒼空は気の毒そうに、陽翔は嬉しそうに見ていた。
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