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第一章【それぞれの冒険】
case1❲その名はアスト・シーア❳
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1987年4月。龍の左翼大陸と吟われるアランミューア大陸の南部、アールド王国があるの。
アールド王国はわたしの産まれ故郷なんだ。
わたしはキャル・ディザー。今、16歳の女の子で自慢なところは金髪のロングヘヤー。趣味はリボン収集で自慢の髪にいつもつけてるよ。
わたしはいつも純白の法衣を着ているんだけど、それはわたしが神聖魔法使い、つまり神官だからなの。
神官って言っても昨年の4月になったばかりで、今は神官兼高校二年生なんだよ。
それまでのわたしは、アールド王国から離れた所で小学中学と留学してたんだ。
場所はアランミューア大陸の北部にあるアースストライダーの育成学校で、在籍数はわたしを含め三十人しかいなかったんだ。しかも皆、同い年で皆仲良し。
わたしは元々、母なる地球出身じゃなく、あくまで留学生。だから正式にはアースストライダーじゃないんだ。
ちなみに留学生はわたしを含め6人。他の五人も現在、アールド王国に住んでいるの。
そのひとりが今、わたしとこのアールド王国の城下町で歩いている。
「今日は~何の日♪ふふふん♪今日はボクとキャルとのデート、デートの日~♪映画観ようか?サ店行こうか?迷う迷う~♪」
わたしの隣で、栗色の頭の天辺のアホ毛が特徴の少年が陽気に歌っている。
「はいはい、でもデートじゃないよ、ふふふ」
わたしが微笑みながら答えると彼は一瞬にして落ち込みの表情を見せた。
彼の名前はアスト・シーア。わたしと同い年の少年で皮の鎧と、左腰に剣を納めた鞘、右腰に拳銃を閉まっている。
アストとは物心ついた時からの幼なじみで、今は高校生兼見習い銃剣士なんだ。
アストが落ち込みを見せた理由は、単にわたしにフラれたと思っての事。アストは昔からわたしに一途なんだ。
なんて言うか、アストはいつも毎日って程、わたしに愛の告白をしてくるんだけど、そう毎日のように言われると、新鮮味がないって言うか、ハイハイ、もういつもの挨拶ねって感じになるんだよね。
アストは本当に優しいし、強くて紳士的でぶっちゃけわたしもアストが好きなんだけど、なんかいまいち頼りない。だから恋人とまではいかないんだよね。親友以上恋人未満って……、なんじゃそりゃって感じです。はいっ!(照)
「もうアスト、今日はおじいさまに呼ばれてるんでしょ。早くお城に行こうよ」
「急にじいちゃんは何でボクとキャルを呼んだのかな?」
わたしが急かすと、アストは頭の天辺のアホ毛を指でいじりながら呟く。
「知らないよ……」
「あっ、もしかしてボクとキャルちゃんの結婚を認めてくれたのかな?」
「はいはい、そんなわけないでしょ。もう先に行くよ」
アストの超前向き発言に呆れたわたしは、アストよりも速足で歩き、アールド城へと向かった。
白くて輝きを放つアールド城の中にわたしとアストは招かれ大きなゲストホールに着くと、そこに六十過ぎの白髭が伸びきった国王がいた。
国王ルイ・アールド三世。齢六十過ぎのおじいさまには全然見えない程、鍛え上げられた筋肉と凄まじい眼光。ちなみに国王はわたしの本当のおじいさまなんだ。
「キャルよ、会いたかったぞ、もう幾ばくもないおじいちゃんを寂しくさせないでおくれ」
「もうおじいさま、会いたかったって三日前に会ったばかりでしょ?」
わたしは膨れっ面をし、おじいさま……ルイ国王に怒ると、おじいさまは涙目になりながらも微笑んだ。
「相変わらずの親バカならぬ爺バカだね、じいちゃん」
「なんだ、バカアスト来ていたのか?」
アストがおじいさまに対し、無表情で皮肉ると、おじいさまも無表情でアストを罵った。
ちなみにアストにとっておじいさまは本当のおじいさまではない。
「ボクを呼んだのはじいちゃんだろ?用がないならこれからキャルとデートするから」
「バカアスト、やはり余が自らお前の首を跳ねないといけないようだな。余の大事な孫と何をすると……」
おじいさまの表情が赤くなり額の血管が浮き上がり、腰の剣に手をかけている。
「もう、二人ともいい加減にしてよ……」
なんか二人のやり取りにわたしは突然、涙目になると、急に二人は慌て出した。
「「キャル、泣くな!冗談だから」」
アストとおじいさまが声を揃えてわたしに謝罪する。
「……、うう、で、何の用なの」
わたしは泣くのを堪えながら、おじいさまに本題を聞いた。
おじいさまはひとつ咳払いをし、口を開いた。
「お前達だけではない、パラガス達も呼んだ。用件は、この王国の西にあるサーカッシュの洞窟に行き……」
アストは珍しく真剣な表情でおじいさまの次の言葉を待つ。わたしは次の言葉は聞きたくない表情になった。
だって、サーカッシュの洞窟って言ったら、アレしかいないじゃん。
「龍地球最強の十龍の闇龍キーカンバーがまだ先のはずなのに突如、転生したのだ。お前達はキーカンバーに会いに行ってほしいのだ」
ほらね。十龍って言ったら龍地球最強の龍じゃん。しかもいきなり生まれ変わって出て来たってなんのフラグ?
下手したらわたし達、死亡確定。
そう思ったらわたしは大きな声を出して思い切り泣きだした。
アールド王国はわたしの産まれ故郷なんだ。
わたしはキャル・ディザー。今、16歳の女の子で自慢なところは金髪のロングヘヤー。趣味はリボン収集で自慢の髪にいつもつけてるよ。
わたしはいつも純白の法衣を着ているんだけど、それはわたしが神聖魔法使い、つまり神官だからなの。
神官って言っても昨年の4月になったばかりで、今は神官兼高校二年生なんだよ。
それまでのわたしは、アールド王国から離れた所で小学中学と留学してたんだ。
場所はアランミューア大陸の北部にあるアースストライダーの育成学校で、在籍数はわたしを含め三十人しかいなかったんだ。しかも皆、同い年で皆仲良し。
わたしは元々、母なる地球出身じゃなく、あくまで留学生。だから正式にはアースストライダーじゃないんだ。
ちなみに留学生はわたしを含め6人。他の五人も現在、アールド王国に住んでいるの。
そのひとりが今、わたしとこのアールド王国の城下町で歩いている。
「今日は~何の日♪ふふふん♪今日はボクとキャルとのデート、デートの日~♪映画観ようか?サ店行こうか?迷う迷う~♪」
わたしの隣で、栗色の頭の天辺のアホ毛が特徴の少年が陽気に歌っている。
「はいはい、でもデートじゃないよ、ふふふ」
わたしが微笑みながら答えると彼は一瞬にして落ち込みの表情を見せた。
彼の名前はアスト・シーア。わたしと同い年の少年で皮の鎧と、左腰に剣を納めた鞘、右腰に拳銃を閉まっている。
アストとは物心ついた時からの幼なじみで、今は高校生兼見習い銃剣士なんだ。
アストが落ち込みを見せた理由は、単にわたしにフラれたと思っての事。アストは昔からわたしに一途なんだ。
なんて言うか、アストはいつも毎日って程、わたしに愛の告白をしてくるんだけど、そう毎日のように言われると、新鮮味がないって言うか、ハイハイ、もういつもの挨拶ねって感じになるんだよね。
アストは本当に優しいし、強くて紳士的でぶっちゃけわたしもアストが好きなんだけど、なんかいまいち頼りない。だから恋人とまではいかないんだよね。親友以上恋人未満って……、なんじゃそりゃって感じです。はいっ!(照)
「もうアスト、今日はおじいさまに呼ばれてるんでしょ。早くお城に行こうよ」
「急にじいちゃんは何でボクとキャルを呼んだのかな?」
わたしが急かすと、アストは頭の天辺のアホ毛を指でいじりながら呟く。
「知らないよ……」
「あっ、もしかしてボクとキャルちゃんの結婚を認めてくれたのかな?」
「はいはい、そんなわけないでしょ。もう先に行くよ」
アストの超前向き発言に呆れたわたしは、アストよりも速足で歩き、アールド城へと向かった。
白くて輝きを放つアールド城の中にわたしとアストは招かれ大きなゲストホールに着くと、そこに六十過ぎの白髭が伸びきった国王がいた。
国王ルイ・アールド三世。齢六十過ぎのおじいさまには全然見えない程、鍛え上げられた筋肉と凄まじい眼光。ちなみに国王はわたしの本当のおじいさまなんだ。
「キャルよ、会いたかったぞ、もう幾ばくもないおじいちゃんを寂しくさせないでおくれ」
「もうおじいさま、会いたかったって三日前に会ったばかりでしょ?」
わたしは膨れっ面をし、おじいさま……ルイ国王に怒ると、おじいさまは涙目になりながらも微笑んだ。
「相変わらずの親バカならぬ爺バカだね、じいちゃん」
「なんだ、バカアスト来ていたのか?」
アストがおじいさまに対し、無表情で皮肉ると、おじいさまも無表情でアストを罵った。
ちなみにアストにとっておじいさまは本当のおじいさまではない。
「ボクを呼んだのはじいちゃんだろ?用がないならこれからキャルとデートするから」
「バカアスト、やはり余が自らお前の首を跳ねないといけないようだな。余の大事な孫と何をすると……」
おじいさまの表情が赤くなり額の血管が浮き上がり、腰の剣に手をかけている。
「もう、二人ともいい加減にしてよ……」
なんか二人のやり取りにわたしは突然、涙目になると、急に二人は慌て出した。
「「キャル、泣くな!冗談だから」」
アストとおじいさまが声を揃えてわたしに謝罪する。
「……、うう、で、何の用なの」
わたしは泣くのを堪えながら、おじいさまに本題を聞いた。
おじいさまはひとつ咳払いをし、口を開いた。
「お前達だけではない、パラガス達も呼んだ。用件は、この王国の西にあるサーカッシュの洞窟に行き……」
アストは珍しく真剣な表情でおじいさまの次の言葉を待つ。わたしは次の言葉は聞きたくない表情になった。
だって、サーカッシュの洞窟って言ったら、アレしかいないじゃん。
「龍地球最強の十龍の闇龍キーカンバーがまだ先のはずなのに突如、転生したのだ。お前達はキーカンバーに会いに行ってほしいのだ」
ほらね。十龍って言ったら龍地球最強の龍じゃん。しかもいきなり生まれ変わって出て来たってなんのフラグ?
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