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第一章【それぞれの冒険】
past1❲その名は那賀龍神❳
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1977年2月。私達は今、龍の頭、浮遊大陸スヴァーリの南の浮遊島にいる。
私達と言っても私と成人男性の二人?否、一人と一体だ。
一体とは私の事である。先に紹介しておこう。私の名前はアースフィール。全身が赤く輝き放つ鋼鉄の物体、形態は不死鳥の姿をしたWEGS、解りやすく言えば不死鳥の形をしたロボットである。
WEGSとはWeapon・Earth・Guardian・Sciencecyberの略であり、WEGSの役割は、一言で言えば相棒の横にいる事である。
相棒の横にいる、相棒を護る、相棒を理解する、相棒の力になる、相棒の理解者になる、相棒の盾となる等の役割を持っているのだ。
私、アースフィールの横に居る成人男性が私の相棒である。
名を那賀龍神二十七歳の男性で、鍛え上げた筋肉と百八五センチの高身長であり、背中まで伸びた黒髪を後ろで束ねたのが特徴であり、一応、教員免許を持ち四月から教師になる。
「あー、めんどくせぇ!おい、ポンコツ」
那賀龍神が私に向かって悪態を付く。
言っておくが私はポンコツではない。私の特徴は不死鳥をモデルにした体長三メートルの最高級のWEGSである。赤いクリスタルのような輝きを放ち、そこらの生半可な兵器や魔法でも傷つかない鋼鉄のボディーでもあるのだ。
「おい無視すんな!」
那賀龍神はそう言い、私のボディーを殴り、そして殴った拳を無言で擦った。痛いのなら初めから殴らなければいいのに……、私の人工知能は那賀龍神のアホさ加減に呆れた。
「何ですか?龍神さま」
「だからなんで、俺が浮遊島に派遣されないかんの?」
那賀龍神は今度は私の鳥脚を蹴りながら怒鳴る。
毎回毎回、那賀龍神は何故、私にやつ当たる?私がその気になれば那賀龍神を道連れにできるのだぞ。
相棒の横にいる、相棒の家族になる、相棒の親友になる、相棒の間違いを正す、相棒の暴走を止める、相棒が暴走したら処分する、相棒と共に自爆する。
それが私の、私達WEGSの役割、特徴である。
WEGSは相棒の良き理解者であり、相棒の死刑執行者でもあるのだ。
「だから何回言わせるのですか?龍神さまは本当に頭が弱い!」
私の怒りの人工感情をあらわにすると、那賀龍神は少しだけ怯みを見せた。
「この浮遊島ガスカで蛙人間が大量発生しているのですよ!フロッグマンがこの島の生態系を破壊し、ほっといたら龍地球にも被害が出るのですよ!それを阻止しに来たって何回言わせるんですか!?」
私は鋼鉄の嘴を那賀龍神に刺す勢いで言うと、那賀龍神は全身を奮わせた。
「てめぇ~、んな事はわかってんだよ!お前が忘れてないか確認しただけだ!蛙ヤローの退治を覚えているなら大丈夫だ、良かったなポンコツ!」
この御方は何を言ってるのだ?間違いなくフロッグマンの件を忘れてたのか、知らなかったのかどうでも良いが、とにかく理不尽大王とは那賀龍神の為にある。こんな性格だから友達の一人もいないのだ。人工知能の私に泣ける感情があれば泣いている。その前に見捨てる感情があれば、十七年前の出会った頃に見捨てている。
「はあ~、本当にこの人、四月から教師になるの……、と、とにかく急ぎますよ。既にガスカにある三つのうち二つの街が廃墟になったとの話しですから」
私は本題を切り出し、那賀龍神と共に目的地である街へと向かった。
破壊されにされた街が私の機械の目に映る。
那賀龍神も声には出さないが、破壊された街を目にし、唇を噛みしめていた。彼の怒りが全身のコードを伝わり、ひしひしと感じる。
「ポンコツ、人の……亜人の気配は感じないが……」
「フロッグマンの大量発生です。99%この街の人々は食料に……」
私の言葉は途中で途切れた。那賀龍神の全身が放つ空気の歪みが発生した為に……
「龍神さま、暴走だけはやめてください」
「わかっている。だが蛙ヤローは皆殺しでいいんだよな?」
那賀龍神の発言に私が頷くと、那賀龍神の全身が異様に変化を始めた。
那賀龍神ーー、彼はアースストライダー。龍地球、否、二つの地球で五指に入る最強の能力者である。
私の使命は那賀龍神の良き理解者であり、死刑執行者である。
……ではあるが、果たして那賀龍神が暴走した時、本当に彼を死刑執行できるのか、疑問である。
彼の能力はそれ程に最強最悪なのだ……
私達と言っても私と成人男性の二人?否、一人と一体だ。
一体とは私の事である。先に紹介しておこう。私の名前はアースフィール。全身が赤く輝き放つ鋼鉄の物体、形態は不死鳥の姿をしたWEGS、解りやすく言えば不死鳥の形をしたロボットである。
WEGSとはWeapon・Earth・Guardian・Sciencecyberの略であり、WEGSの役割は、一言で言えば相棒の横にいる事である。
相棒の横にいる、相棒を護る、相棒を理解する、相棒の力になる、相棒の理解者になる、相棒の盾となる等の役割を持っているのだ。
私、アースフィールの横に居る成人男性が私の相棒である。
名を那賀龍神二十七歳の男性で、鍛え上げた筋肉と百八五センチの高身長であり、背中まで伸びた黒髪を後ろで束ねたのが特徴であり、一応、教員免許を持ち四月から教師になる。
「あー、めんどくせぇ!おい、ポンコツ」
那賀龍神が私に向かって悪態を付く。
言っておくが私はポンコツではない。私の特徴は不死鳥をモデルにした体長三メートルの最高級のWEGSである。赤いクリスタルのような輝きを放ち、そこらの生半可な兵器や魔法でも傷つかない鋼鉄のボディーでもあるのだ。
「おい無視すんな!」
那賀龍神はそう言い、私のボディーを殴り、そして殴った拳を無言で擦った。痛いのなら初めから殴らなければいいのに……、私の人工知能は那賀龍神のアホさ加減に呆れた。
「何ですか?龍神さま」
「だからなんで、俺が浮遊島に派遣されないかんの?」
那賀龍神は今度は私の鳥脚を蹴りながら怒鳴る。
毎回毎回、那賀龍神は何故、私にやつ当たる?私がその気になれば那賀龍神を道連れにできるのだぞ。
相棒の横にいる、相棒の家族になる、相棒の親友になる、相棒の間違いを正す、相棒の暴走を止める、相棒が暴走したら処分する、相棒と共に自爆する。
それが私の、私達WEGSの役割、特徴である。
WEGSは相棒の良き理解者であり、相棒の死刑執行者でもあるのだ。
「だから何回言わせるのですか?龍神さまは本当に頭が弱い!」
私の怒りの人工感情をあらわにすると、那賀龍神は少しだけ怯みを見せた。
「この浮遊島ガスカで蛙人間が大量発生しているのですよ!フロッグマンがこの島の生態系を破壊し、ほっといたら龍地球にも被害が出るのですよ!それを阻止しに来たって何回言わせるんですか!?」
私は鋼鉄の嘴を那賀龍神に刺す勢いで言うと、那賀龍神は全身を奮わせた。
「てめぇ~、んな事はわかってんだよ!お前が忘れてないか確認しただけだ!蛙ヤローの退治を覚えているなら大丈夫だ、良かったなポンコツ!」
この御方は何を言ってるのだ?間違いなくフロッグマンの件を忘れてたのか、知らなかったのかどうでも良いが、とにかく理不尽大王とは那賀龍神の為にある。こんな性格だから友達の一人もいないのだ。人工知能の私に泣ける感情があれば泣いている。その前に見捨てる感情があれば、十七年前の出会った頃に見捨てている。
「はあ~、本当にこの人、四月から教師になるの……、と、とにかく急ぎますよ。既にガスカにある三つのうち二つの街が廃墟になったとの話しですから」
私は本題を切り出し、那賀龍神と共に目的地である街へと向かった。
破壊されにされた街が私の機械の目に映る。
那賀龍神も声には出さないが、破壊された街を目にし、唇を噛みしめていた。彼の怒りが全身のコードを伝わり、ひしひしと感じる。
「ポンコツ、人の……亜人の気配は感じないが……」
「フロッグマンの大量発生です。99%この街の人々は食料に……」
私の言葉は途中で途切れた。那賀龍神の全身が放つ空気の歪みが発生した為に……
「龍神さま、暴走だけはやめてください」
「わかっている。だが蛙ヤローは皆殺しでいいんだよな?」
那賀龍神の発言に私が頷くと、那賀龍神の全身が異様に変化を始めた。
那賀龍神ーー、彼はアースストライダー。龍地球、否、二つの地球で五指に入る最強の能力者である。
私の使命は那賀龍神の良き理解者であり、死刑執行者である。
……ではあるが、果たして那賀龍神が暴走した時、本当に彼を死刑執行できるのか、疑問である。
彼の能力はそれ程に最強最悪なのだ……
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