13 / 19
13
しおりを挟む
「ねえ、ミヤはどうしてるの?なんか連絡きた?」
公爵様の手紙を開けながら、お母様に聞いた。
「来てないわよ。こっちも聞く必要あるの?」
「ない」
あんな役立たずの女に興味無いけど、いないといないで、苛める相手がいないからつまんないんだよね。
「ちょっと何ぼさっとしてるのよ!お茶変えなさいよ!苦くなってるでしょ!」
「も、申し訳ございません。サラ様が冷めるまではと仰ったので、キャ!」
カチャンとカップが落ち割れた。
「誰に言ってんのよ!返ろって言ったら、はい、て言って変えるのが召使いでしょ!言い訳すんなよ!!」
いい具合に当たったわ。さすが私だわ。
「そのカップ代お給金から引いておくわ」
「そ、そんな・・・こんな高価もの払えません。一昨日も投げられて、キャッ!」
カチャンとまた音がした。
「あーあ、2個目なっちゃった。もう、明日から来なくていいわ」
そんなオドオドしてる癖に、ああだこうだと、言い訳してくるし、はい、て言えよ!
イライラする。
「お給金から足りない分はまけてあげましょう」
お母様の言葉にビックリしちゃった。
「えーーー!!足りないの?その程度の働きしかしてないの?じゃあお母様辞めてもらって良かったわね。これから公爵様が来るのにそんなんじゃ、グラバト家の質が落ちて、変な噂がたっちゃうわ。何してんのよ!!そんな汚い泣き顔見せる召使いなんてどういう神経してんのよ!!」
あ、これ丁度いいや。
「っう!!」
カランカランとお盆がいい音が響く。
「全くなんで私が割れないのを投げてあげないと、て考えてあげなきゃいけないの!出ていきな!!」
その女はあろうことか私を睨んで、まるで悪女かのような気分にさせて、出ていった。
「ああ!!むしゃくしゃする!!」
ミヤが1番良かった。
いなくなって気づくって、本当だわ。
あの女はいつも、はい、て言ってくれるし、文句も言わない。
強いていえば頭が悪くて気が利かないけど、そんなもん、私が優しく教えてあげたらちゃんとやってくれたわ。
今度から公爵様がやってくれるだろうけど、それまでが困る。
「公爵様からの自画像は素敵だったわね」
お母様が嬉しそうに言ってきた。
「まあまあね」
可愛い顔立ちの、手紙通りの優しそうな感じだった。
「向こうからわざわざ婿養子、て言ってくるくらいだもの、自賛金もかなりのものだ、てお父様も言ってたわ。で、女癖とかはないの、お母様」
「調べる限り出てこなかったわ。あまり屋敷から出ないで、本やらなんだから多趣味らしくて、そういうものをコツコツ集めながら過ごしているらしいわよ。だから、社交界に出てこなかったみたいだわ」
「ふうん。女にだらしがなければそれでいいわ。まあ、その時はたんまり慰謝料請求して送り返すけどね」
「そうね。それでいいと思うわ。来月きちんと両家でご挨拶があるから、新しくドレス買わないとね」
楽しみだわ。公爵様が私の言いなりになるなんて。
「ねえ、お母様、ドレスは公爵様にプレゼントして貰ってよ。なんでこっちが買わなきゃいけないのよ」
「そうね、その通りだわ。やっぱりサラは頭がいいわね」
「ふふん。当たり前よ。それと、それとね、ミヤにどれだけ私が幸せか教えてあげたいのよ。あの子も屋敷を出てていって不安になってるのと思うの。ちゃんと、この屋敷から出ていって、良かったわ、と安心させてあげないと。この家でもあんな馬鹿だったから肩身が狭かったのに、頭の悪いあんな所にいったんだから、もしかしたらおしかしくなってもるかもしれないもの。心配だわ」
「優しいわね、サラは。もう少しミヤに優しさがあったらこの家に入れたのにね」
「本当に、馬鹿なやつよ」
公爵様の手紙を開けながら、お母様に聞いた。
「来てないわよ。こっちも聞く必要あるの?」
「ない」
あんな役立たずの女に興味無いけど、いないといないで、苛める相手がいないからつまんないんだよね。
「ちょっと何ぼさっとしてるのよ!お茶変えなさいよ!苦くなってるでしょ!」
「も、申し訳ございません。サラ様が冷めるまではと仰ったので、キャ!」
カチャンとカップが落ち割れた。
「誰に言ってんのよ!返ろって言ったら、はい、て言って変えるのが召使いでしょ!言い訳すんなよ!!」
いい具合に当たったわ。さすが私だわ。
「そのカップ代お給金から引いておくわ」
「そ、そんな・・・こんな高価もの払えません。一昨日も投げられて、キャッ!」
カチャンとまた音がした。
「あーあ、2個目なっちゃった。もう、明日から来なくていいわ」
そんなオドオドしてる癖に、ああだこうだと、言い訳してくるし、はい、て言えよ!
イライラする。
「お給金から足りない分はまけてあげましょう」
お母様の言葉にビックリしちゃった。
「えーーー!!足りないの?その程度の働きしかしてないの?じゃあお母様辞めてもらって良かったわね。これから公爵様が来るのにそんなんじゃ、グラバト家の質が落ちて、変な噂がたっちゃうわ。何してんのよ!!そんな汚い泣き顔見せる召使いなんてどういう神経してんのよ!!」
あ、これ丁度いいや。
「っう!!」
カランカランとお盆がいい音が響く。
「全くなんで私が割れないのを投げてあげないと、て考えてあげなきゃいけないの!出ていきな!!」
その女はあろうことか私を睨んで、まるで悪女かのような気分にさせて、出ていった。
「ああ!!むしゃくしゃする!!」
ミヤが1番良かった。
いなくなって気づくって、本当だわ。
あの女はいつも、はい、て言ってくれるし、文句も言わない。
強いていえば頭が悪くて気が利かないけど、そんなもん、私が優しく教えてあげたらちゃんとやってくれたわ。
今度から公爵様がやってくれるだろうけど、それまでが困る。
「公爵様からの自画像は素敵だったわね」
お母様が嬉しそうに言ってきた。
「まあまあね」
可愛い顔立ちの、手紙通りの優しそうな感じだった。
「向こうからわざわざ婿養子、て言ってくるくらいだもの、自賛金もかなりのものだ、てお父様も言ってたわ。で、女癖とかはないの、お母様」
「調べる限り出てこなかったわ。あまり屋敷から出ないで、本やらなんだから多趣味らしくて、そういうものをコツコツ集めながら過ごしているらしいわよ。だから、社交界に出てこなかったみたいだわ」
「ふうん。女にだらしがなければそれでいいわ。まあ、その時はたんまり慰謝料請求して送り返すけどね」
「そうね。それでいいと思うわ。来月きちんと両家でご挨拶があるから、新しくドレス買わないとね」
楽しみだわ。公爵様が私の言いなりになるなんて。
「ねえ、お母様、ドレスは公爵様にプレゼントして貰ってよ。なんでこっちが買わなきゃいけないのよ」
「そうね、その通りだわ。やっぱりサラは頭がいいわね」
「ふふん。当たり前よ。それと、それとね、ミヤにどれだけ私が幸せか教えてあげたいのよ。あの子も屋敷を出てていって不安になってるのと思うの。ちゃんと、この屋敷から出ていって、良かったわ、と安心させてあげないと。この家でもあんな馬鹿だったから肩身が狭かったのに、頭の悪いあんな所にいったんだから、もしかしたらおしかしくなってもるかもしれないもの。心配だわ」
「優しいわね、サラは。もう少しミヤに優しさがあったらこの家に入れたのにね」
「本当に、馬鹿なやつよ」
130
あなたにおすすめの小説
婚約破棄したくせに「僕につきまとうな!」とほざきながらストーカーするのやめて?
百谷シカ
恋愛
「うぅーん……なんか……うん、……君、違うんだよね」
「はっ!?」
意味不明な理由で婚約破棄をぶちかましたディディエ伯爵令息アンリ・ヴァイヤン。
そんな奴はこっちから願い下げよ。
だって、結婚したって意味不明な言掛りが頻発するんでしょ?
「付き合うだけ時間の無駄よ」
黒歴史と割り切って、私は社交界に返り咲いた。
「君に惚れた。フランシーヌ、俺の妻になってくれ」
「はい。喜んで」
すぐに新たな婚約が決まった。
フェドー伯爵令息ロイク・オドラン。
そして、私たちはサヴィニャック伯爵家の晩餐会に参加した。
するとそこには……
「おい、君! 僕につきまとうの、やめてくれないかッ!?」
「えっ!?」
元婚約者もいた。
「僕に会うために来たんだろう? そういうの迷惑だ。帰ってくれ」
「いや……」
「もう君とは終わったんだ! 僕を解放してくれ!!」
「……」
えっと、黒歴史として封印するくらい、忌み嫌ってますけど?
そういう勘違い、やめてくれます?
==========================
(他「エブリスタ」様に投稿)
婚約破棄させたいですか? いやいや、私は愛されていますので、無理ですね。
百谷シカ
恋愛
私はリュシアン伯爵令嬢ヴィクトリヤ・ブリノヴァ。
半年前にエクトル伯爵令息ウスターシュ・マラチエと婚約した。
のだけど、ちょっと問題が……
「まあまあ、ヴィクトリヤ! 黄色のドレスなんて着るの!?」
「おかしいわよね、お母様!」
「黄色なんて駄目よ。ドレスはやっぱり菫色!」
「本当にこんな変わった方が婚約者なんて、ウスターシュもがっかりね!」
という具合に、めんどくさい家族が。
「本当にすまない、ヴィクトリヤ。君に迷惑はかけないように言うよ」
「よく、言い聞かせてね」
私たちは気が合うし、仲もいいんだけど……
「ウスターシュを洗脳したわね! 絶対に結婚はさせないわよ!!」
この婚約、どうなっちゃうの?
病弱を演じていた性悪な姉は、仮病が原因で大変なことになってしまうようです
柚木ゆず
ファンタジー
優秀で性格の良い妹と比較されるのが嫌で、比較をされなくなる上に心配をしてもらえるようになるから。大嫌いな妹を、召し使いのように扱き使えるから。一日中ゴロゴロできて、なんでも好きな物を買ってもらえるから。
ファデアリア男爵家の長女ジュリアはそんな理由で仮病を使い、可哀想な令嬢を演じて理想的な毎日を過ごしていました。
ですが、そんな幸せな日常は――。これまで彼女が吐いてきた嘘によって、一変してしまうことになるのでした。
妹のせいで婚約破棄になりました。が、今や妹は金をせびり、元婚約者が復縁を迫ります。
百谷シカ
恋愛
妹イアサントは王子と婚約している身でありながら騎士と駆け落ちした。
おかげでドルイユ伯爵家は王侯貴族から無視され、孤立無援。
「ふしだらで浅はかな血筋の女など、息子に相応しくない!」
姉の私も煽りをうけ、ルベーグ伯爵家から婚約破棄を言い渡された。
愛するジェルマンは駆け落ちしようと言ってくれた。
でも、妹の不祥事があった後で、私まで駆け落ちなんてできない。
「ずっと愛しているよ、バルバラ。君と結ばれないなら僕は……!」
祖父母と両親を相次いで亡くし、遺された私は爵位を継いだ。
若い女伯爵の統治する没落寸前のドルイユを救ってくれたのは、
私が冤罪から助けた貿易商の青年カジミール・デュモン。
「あなたは命の恩人です。俺は一生、あなたの犬ですよ」
時は経ち、大商人となったデュモンと私は美しい友情を築いていた。
海の交易権を握ったドルイユ伯爵家は、再び社交界に返り咲いた。
そして、婚期を逃したはずの私に、求婚が舞い込んだ。
「強く美しく気高いレディ・ドルイユ。私の妻になってほしい」
ラファラン伯爵オーブリー・ルノー。
彼の求婚以来、デュモンの様子が少しおかしい。
そんな折、手紙が届いた。
今ではルベーグ伯爵となった元婚約者、ジェルマン・ジリベールから。
「会いたい、ですって……?」
=======================================
(他「エブリスタ」様に投稿)
妹が私の婚約者と結婚しちゃったもんだから、懲らしめたいの。いいでしょ?
百谷シカ
恋愛
「すまない、シビル。お前が目覚めるとは思わなかったんだ」
あのあと私は、一命を取り留めてから3週間寝ていたらしいのよ。
で、起きたらびっくり。妹のマーシアが私の婚約者と結婚してたの。
そんな話ある?
「我がフォレット家はもう結婚しかないんだ。わかってくれ、シビル」
たしかにうちは没落間近の田舎貴族よ。
あなたもウェイン伯爵令嬢だって打ち明けたら微妙な顔したわよね?
でも、だからって、国のために頑張った私を死んだ事にして結婚する?
「君の妹と、君の婚約者がね」
「そう。薄情でしょう?」
「ああ、由々しき事態だ。私になにをしてほしい?」
「ソーンダイク伯領を落として欲しいの」
イヴォン伯爵令息モーリス・ヨーク。
あのとき私が助けてあげたその命、ぜひ私のために燃やしてちょうだい。
====================
(他「エブリスタ」様に投稿)
幼馴染の生徒会長にポンコツ扱いされてフラれたので生徒会活動を手伝うのをやめたら全てがうまくいかなくなり幼馴染も病んだ
猫カレーฅ^•ω•^ฅ
恋愛
ずっと付き合っていると思っていた、幼馴染にある日別れを告げられた。
そこで気づいた主人公の幼馴染への依存ぶり。
たった一つボタンを掛け違えてしまったために、
最終的に学校を巻き込む大事件に発展していく。
主人公は幼馴染を取り戻すことが出来るのか!?
姉にざまぁされた愚妹ですが何か?
リオール
恋愛
公爵令嬢エルシーには姉のイリアが居る。
地味な姉に対して美しい美貌をもつエルシーは考えた。
(お姉様は王太子と婚約してるけど……王太子に相応しいのは私じゃないかしら?)
そう考えたエルシーは、自らの勝利を確信しながら動き出す。それが破滅への道とも知らずに……
=====
性懲りもなくありがちな話。だって好きだから(•‿•)
10話完結。※書き終わってます
最初の方は結構ギャグテイストですがラストはシリアスに終わってます。
設定は緩いので何でも許せる方向けです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる