55 / 469
魔術師なんてこんなもんよ?
しおりを挟む
バスラン男爵領を朝に出発し、来た時よりも大分ゆっくりと街道を進んで王都を目指す。
グエンを追って来た時はガレタートの町から他へ移られるのを恐れて強行軍的な移動になったが、今俺達の追っているのは拠点が定まっていてある程度の地位にある人物だ。
そう簡単によそへ移ることは無いのでそれほど急ぐ必要が無い。
1日の移動を終え、野営の準備を済ませたところでパーラの希望で剣の練習相手をすることになった。
正直俺は素人剣術の域を出ない程度なので、あくまでも組手形式での相手を務めるにとどめ、基礎訓練にはあまり口出しはしない。
そんなわけで、夕暮れの空の下で剣を持って向き合う俺とパーラによる初めての訓練が始まろうとしていた。
流石に本物の剣を使うのは危険なので、適当な木の棒を見つけて軽く削って体裁を整えたものを2本用意したので深刻な怪我はしないだろう。
特に構えを取らずに片手に持った剣をダランと提げている俺に対し、僅かに腰を落として剣身を右肩に担ぐような体制でこちらを険しい目で見ているパーラという対照的な様子で見合う。
男に比べてどうしても膂力に劣る女の身では全身のバネを使った振り抜きが一番力の乗った攻撃となるため、パーラの構えは実に理に適っていると言える。
だが反面、一度大振りの攻撃を繰り出すと次の動作までの隙が大きく、一撃で仕留められない限りは敵に反撃の機会を与えてしまう危険もある。
そんなことを考えているとパーラが一歩大きく踏み出し、俺の左胴を狙って振り抜く攻撃を繰り出してきた。
傭兵として戦闘経験も積んできただけあって、この歳にしては実に鋭い一撃だが少し腕の立つ人間には恐らく通じない攻撃だろう。
現に踏み出してきたパーラに合わせるようにして俺も一歩踏み出すことで一番力の乗る剣先から内側に入り込むと、大きく勢いの減るパーラの手元にやや強めに剣を叩き付ける。
あっさりと横なぎから下方へと剣の軌道が変えられ、地面を大きく叩くだけに終わる。
あとは俺が剣をパーラの首元に添えるだけで決着となった。
「はい終了。んじゃ今の流れの反省をしようか」
悔しそうな顔をするパーラとその場に座り込み、今の一連の動きについてダメ出しをしていく。
とはいってもこの歳で考えるとパーラの強さはかなりのものだし、俺が勝てたのも強化魔術で動体視力を上げていたからに過ぎない。
普通にやりあったら初撃を防いだあとは防御しながら隙を見て反撃をしていく戦法になると思うが、これが本物の剣を使った戦いなら一撃の重さがある分だけ先手を取ったパーラに有利な戦いになるだろう。
そういう意味ではこの訓練はあまり意味が無いように思えるが、あくまでも戦いの勘を鍛えるのが目的だと俺は思っているのでこれはこれでやる価値はあるはず。
「―とまあ剣を振る腕を内側に折りたたむようにすればすぐに引き戻せるから、そこから防御かカウンターかを選べるようになる」
真剣な顔で聞いていたパーラだったが、話が終わったところで突然地面に棒を当てて何かを書き始めた。
どうやら俺に何かを言いたいようだった。
まだまだぎこちないが簡単な会話ぐらいはできるぐらいに文字を覚えたのは教えた者からすると喜ばしいものだ。
『アンディが本気じゃなかった』
地面にはそう書かれた文字があり、俺の目を見ながらそれを指さすパーラだが、どうやらさきほどの試合で俺が魔術を使わなかったのがお気に召さなかったようで、次は魔術も使った立ち合いがしたいようだった。
「うーん、本気ってなぁ…魔術を使わなくても俺は勝ったんだけど?」
厳密には強化魔術を使っているのでこの言葉は正しくないが、それを言っても恐らくパーラは納得しないし、どうしたもんかと悩んでしまう。
当然俺の言葉は受け入れられず、頬を膨らまして地面の文字を棒で叩くパーラに負けて、魔術ありの試合を行うことになった。
前と同じように対峙した俺達だが、一つ違う点として俺は武器を持っていない状態でのスタートとなる。
そう言われた時のパーラは不満顔だったが、俺が先程の試合をネタにして煽ると、ムッとした顔になって立ち位置へ付いた。
パーラはさっきの試合の時と同じ構え、同じ距離でこちらを見ているが、若干の警戒をしているような雰囲気が感じられるため、これは対魔術師戦闘の経験を積むいい機会になるかもしれない。
ただ残念なことに、実はこの時点で勝負は既に決まっているので、少しパーラが可哀想な気がしている。
パーラはそんな状況となっていることは当然知らず、今度は先ほどの反省を生かして、コンパクトな振りに変えた横なぎを仕掛けてきた。
大きく踏み出すことはせず、一歩目を軽く二歩目を強く踏み込むことで相手に攻撃のタイミングを読まれ辛くするという工夫をしているのは流石だと言えよう。
だが二歩目の踏み込みと同時に俺の目の前からパーラの姿が消える。
別に目に見えないほどの高速移動をしたわけではない。
単純に試合開始前に目の前の地面に落とし穴を作り、薄く土に覆われている穴の上にパーラが強く踏み込んだのでそのまま落下したのだ。
一応深さはそれほどではないが、突然存在していた足場が喪失して即座に対応できる人間はあまりいないだろう。
ポッカリと開いた穴を覗き込むと穴の底にはパーラが座り込んでおり、罠にハメられたと気付いたようで俺と目が合うと不機嫌丸出しといった顔で睨んできた。
一応底の方の土は柔らかくなるように意識したので怪我はないと思うが、壁面に作った階段を上って穴の中から出てきたパーラの足取りはしっかりとしており、問題はなさそうだ。
「どうだ?魔術師相手に無策で突っ込むのは危険だったろ?…そんなに膨れるなって、今のは落とし穴だったけど実際は炎とか風の刃とかが飛んでくるかもしれないんだ。そう考えると魔術師ってのは正面切って立ち向かうのは危険な存在に思えないか?」
落とし穴という搦め手で戦闘終了をさせられたパーラは今の戦闘に納得が出来ないようだったが、俺の言葉を聞くと考え込むような仕草をしだした。
今言われたことを反芻しているパーラはそのままに、食事の準備を始めることにした。
既にべスネー村から持ってきていた米は使い切っていたので、ガレタートで購入した小麦粉と芋を捏ね合わせてニョッキを作る。
それを干し肉と干した果実で作ったスープに入れて一緒に食べるのが今日の夕食だ。
鍋を火にかけて煮込んでいると、俺のそばにパーラが近付いてきて一緒に地面に座って鍋を見守りだした。
この後は手間がかかる部分は無いので時折鍋をかき混ぜるだけの単純作業に移った所でパーラの方を見ると、向こうも俺を見ていたようで目が合う。
パーラが指さした地面には文字が書かれており、『魔術師相手にどう戦うべきか』と尋ねられた。
俺の言ったことを飲み込んだうえで助言を求めてきたパーラの素直さに感心して答えることにする。
「まずは距離を空けないことだ。近付いて攻撃するだけで魔術を使う時の集中力を乱せるから発動を妨害できる」
一般的な魔術師は発動までに集中力を高めるために個人個人でやり方が違うのだが、詠唱や特殊な動きを使って発動へのプロセスを組むと言われている。
俺はこういうのをすっ飛ばして発動させてるが、単純な効果の魔術ならともかく、複雑なものになるとどうしても集中する瞬間というのが出来てしまう。
魔術師というのは近接戦闘を仕掛けられて集中を乱されるのが一番嫌なことだ。
「もう一つは奇襲だ。気づかれる前に倒してしまえばあとは何もできない。魔術師で近接戦闘が得意ってのはそういないからな。あぁ俺は別ね」
基本的に魔術を使った時の狙いをつけるのには目視で行うので、目に入らない内に倒してしまうというのは一番理想的な倒し方だ。
まあこれは魔術師に限らず、どの相手でも同じことなんだが。
ここまでの話を聞いたパーラは、この対処法で俺を倒そうと考えているのだろうが、そもそもこのやり方は一般的な魔術師を相手にした場合のもので、俺には強化魔術や奥の手として雷化などがあるので、まず通用しないだろう。
それに気付くのは恐らく次の試合の機会になるのだろうが、それまではパーラのやる気を削ぐこともないので黙っておこう。
そうしている内に食事が出来上がり、立ち上る匂いに鼻をひくつかせたパーラの姿に癒されながら皿に取り分けていき、夕食の時間となった。
こっちの世界では初めて作ったニョッキだったが、ちゃんとそれらしい出来になっていて味も期待していた通りのものだった。
スープに使った干した果物も程よい甘さと酸味のおかげで干し肉の脂をあっさりとしたものに変えてくれていて、満足のいく出来だ。
笑顔で食べているパーラも味に満足してくれたようで、その後はお替わりを2度平らげていたほどだ。
いつものように土魔術で建てたカマボコ兵舎で風呂に入り、さっぱりしたところで眠りにつく。
最近はパーラも風呂が贅沢な物だという感覚が薄れているようで、今日も何度かお湯を追加で沸かせられたぐらい俺のやり方に馴染んできている。
これが普通になったら俺と別れたらもう旅は出来ないんじゃないかと心配になってくるな。
グエンを追って来た時はガレタートの町から他へ移られるのを恐れて強行軍的な移動になったが、今俺達の追っているのは拠点が定まっていてある程度の地位にある人物だ。
そう簡単によそへ移ることは無いのでそれほど急ぐ必要が無い。
1日の移動を終え、野営の準備を済ませたところでパーラの希望で剣の練習相手をすることになった。
正直俺は素人剣術の域を出ない程度なので、あくまでも組手形式での相手を務めるにとどめ、基礎訓練にはあまり口出しはしない。
そんなわけで、夕暮れの空の下で剣を持って向き合う俺とパーラによる初めての訓練が始まろうとしていた。
流石に本物の剣を使うのは危険なので、適当な木の棒を見つけて軽く削って体裁を整えたものを2本用意したので深刻な怪我はしないだろう。
特に構えを取らずに片手に持った剣をダランと提げている俺に対し、僅かに腰を落として剣身を右肩に担ぐような体制でこちらを険しい目で見ているパーラという対照的な様子で見合う。
男に比べてどうしても膂力に劣る女の身では全身のバネを使った振り抜きが一番力の乗った攻撃となるため、パーラの構えは実に理に適っていると言える。
だが反面、一度大振りの攻撃を繰り出すと次の動作までの隙が大きく、一撃で仕留められない限りは敵に反撃の機会を与えてしまう危険もある。
そんなことを考えているとパーラが一歩大きく踏み出し、俺の左胴を狙って振り抜く攻撃を繰り出してきた。
傭兵として戦闘経験も積んできただけあって、この歳にしては実に鋭い一撃だが少し腕の立つ人間には恐らく通じない攻撃だろう。
現に踏み出してきたパーラに合わせるようにして俺も一歩踏み出すことで一番力の乗る剣先から内側に入り込むと、大きく勢いの減るパーラの手元にやや強めに剣を叩き付ける。
あっさりと横なぎから下方へと剣の軌道が変えられ、地面を大きく叩くだけに終わる。
あとは俺が剣をパーラの首元に添えるだけで決着となった。
「はい終了。んじゃ今の流れの反省をしようか」
悔しそうな顔をするパーラとその場に座り込み、今の一連の動きについてダメ出しをしていく。
とはいってもこの歳で考えるとパーラの強さはかなりのものだし、俺が勝てたのも強化魔術で動体視力を上げていたからに過ぎない。
普通にやりあったら初撃を防いだあとは防御しながら隙を見て反撃をしていく戦法になると思うが、これが本物の剣を使った戦いなら一撃の重さがある分だけ先手を取ったパーラに有利な戦いになるだろう。
そういう意味ではこの訓練はあまり意味が無いように思えるが、あくまでも戦いの勘を鍛えるのが目的だと俺は思っているのでこれはこれでやる価値はあるはず。
「―とまあ剣を振る腕を内側に折りたたむようにすればすぐに引き戻せるから、そこから防御かカウンターかを選べるようになる」
真剣な顔で聞いていたパーラだったが、話が終わったところで突然地面に棒を当てて何かを書き始めた。
どうやら俺に何かを言いたいようだった。
まだまだぎこちないが簡単な会話ぐらいはできるぐらいに文字を覚えたのは教えた者からすると喜ばしいものだ。
『アンディが本気じゃなかった』
地面にはそう書かれた文字があり、俺の目を見ながらそれを指さすパーラだが、どうやらさきほどの試合で俺が魔術を使わなかったのがお気に召さなかったようで、次は魔術も使った立ち合いがしたいようだった。
「うーん、本気ってなぁ…魔術を使わなくても俺は勝ったんだけど?」
厳密には強化魔術を使っているのでこの言葉は正しくないが、それを言っても恐らくパーラは納得しないし、どうしたもんかと悩んでしまう。
当然俺の言葉は受け入れられず、頬を膨らまして地面の文字を棒で叩くパーラに負けて、魔術ありの試合を行うことになった。
前と同じように対峙した俺達だが、一つ違う点として俺は武器を持っていない状態でのスタートとなる。
そう言われた時のパーラは不満顔だったが、俺が先程の試合をネタにして煽ると、ムッとした顔になって立ち位置へ付いた。
パーラはさっきの試合の時と同じ構え、同じ距離でこちらを見ているが、若干の警戒をしているような雰囲気が感じられるため、これは対魔術師戦闘の経験を積むいい機会になるかもしれない。
ただ残念なことに、実はこの時点で勝負は既に決まっているので、少しパーラが可哀想な気がしている。
パーラはそんな状況となっていることは当然知らず、今度は先ほどの反省を生かして、コンパクトな振りに変えた横なぎを仕掛けてきた。
大きく踏み出すことはせず、一歩目を軽く二歩目を強く踏み込むことで相手に攻撃のタイミングを読まれ辛くするという工夫をしているのは流石だと言えよう。
だが二歩目の踏み込みと同時に俺の目の前からパーラの姿が消える。
別に目に見えないほどの高速移動をしたわけではない。
単純に試合開始前に目の前の地面に落とし穴を作り、薄く土に覆われている穴の上にパーラが強く踏み込んだのでそのまま落下したのだ。
一応深さはそれほどではないが、突然存在していた足場が喪失して即座に対応できる人間はあまりいないだろう。
ポッカリと開いた穴を覗き込むと穴の底にはパーラが座り込んでおり、罠にハメられたと気付いたようで俺と目が合うと不機嫌丸出しといった顔で睨んできた。
一応底の方の土は柔らかくなるように意識したので怪我はないと思うが、壁面に作った階段を上って穴の中から出てきたパーラの足取りはしっかりとしており、問題はなさそうだ。
「どうだ?魔術師相手に無策で突っ込むのは危険だったろ?…そんなに膨れるなって、今のは落とし穴だったけど実際は炎とか風の刃とかが飛んでくるかもしれないんだ。そう考えると魔術師ってのは正面切って立ち向かうのは危険な存在に思えないか?」
落とし穴という搦め手で戦闘終了をさせられたパーラは今の戦闘に納得が出来ないようだったが、俺の言葉を聞くと考え込むような仕草をしだした。
今言われたことを反芻しているパーラはそのままに、食事の準備を始めることにした。
既にべスネー村から持ってきていた米は使い切っていたので、ガレタートで購入した小麦粉と芋を捏ね合わせてニョッキを作る。
それを干し肉と干した果実で作ったスープに入れて一緒に食べるのが今日の夕食だ。
鍋を火にかけて煮込んでいると、俺のそばにパーラが近付いてきて一緒に地面に座って鍋を見守りだした。
この後は手間がかかる部分は無いので時折鍋をかき混ぜるだけの単純作業に移った所でパーラの方を見ると、向こうも俺を見ていたようで目が合う。
パーラが指さした地面には文字が書かれており、『魔術師相手にどう戦うべきか』と尋ねられた。
俺の言ったことを飲み込んだうえで助言を求めてきたパーラの素直さに感心して答えることにする。
「まずは距離を空けないことだ。近付いて攻撃するだけで魔術を使う時の集中力を乱せるから発動を妨害できる」
一般的な魔術師は発動までに集中力を高めるために個人個人でやり方が違うのだが、詠唱や特殊な動きを使って発動へのプロセスを組むと言われている。
俺はこういうのをすっ飛ばして発動させてるが、単純な効果の魔術ならともかく、複雑なものになるとどうしても集中する瞬間というのが出来てしまう。
魔術師というのは近接戦闘を仕掛けられて集中を乱されるのが一番嫌なことだ。
「もう一つは奇襲だ。気づかれる前に倒してしまえばあとは何もできない。魔術師で近接戦闘が得意ってのはそういないからな。あぁ俺は別ね」
基本的に魔術を使った時の狙いをつけるのには目視で行うので、目に入らない内に倒してしまうというのは一番理想的な倒し方だ。
まあこれは魔術師に限らず、どの相手でも同じことなんだが。
ここまでの話を聞いたパーラは、この対処法で俺を倒そうと考えているのだろうが、そもそもこのやり方は一般的な魔術師を相手にした場合のもので、俺には強化魔術や奥の手として雷化などがあるので、まず通用しないだろう。
それに気付くのは恐らく次の試合の機会になるのだろうが、それまではパーラのやる気を削ぐこともないので黙っておこう。
そうしている内に食事が出来上がり、立ち上る匂いに鼻をひくつかせたパーラの姿に癒されながら皿に取り分けていき、夕食の時間となった。
こっちの世界では初めて作ったニョッキだったが、ちゃんとそれらしい出来になっていて味も期待していた通りのものだった。
スープに使った干した果物も程よい甘さと酸味のおかげで干し肉の脂をあっさりとしたものに変えてくれていて、満足のいく出来だ。
笑顔で食べているパーラも味に満足してくれたようで、その後はお替わりを2度平らげていたほどだ。
いつものように土魔術で建てたカマボコ兵舎で風呂に入り、さっぱりしたところで眠りにつく。
最近はパーラも風呂が贅沢な物だという感覚が薄れているようで、今日も何度かお湯を追加で沸かせられたぐらい俺のやり方に馴染んできている。
これが普通になったら俺と別れたらもう旅は出来ないんじゃないかと心配になってくるな。
70
あなたにおすすめの小説
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
男爵家の厄介者は賢者と呼ばれる
暇野無学
ファンタジー
魔法もスキルも授からなかったが、他人の魔法は俺のもの。な~んちゃって。
授けの儀で授かったのは魔法やスキルじゃなかった。神父様には読めなかったが、俺には馴染みの文字だが魔法とは違う。転移した世界は優しくない世界、殺される前に授かったものを利用して逃げ出す算段をする。魔法でないものを利用して魔法を使い熟し、やがては無敵の魔法使いになる。
今日からはじめる錬金生活〜家から追い出されたので王都の片隅で錬金術店はじめました〜
束原ミヤコ
ファンタジー
マユラは優秀な魔導師を輩出するレイクフィア家に生まれたが、魔導の才能に恵まれなかった。
そのため幼い頃から小間使いのように扱われ、十六になるとアルティナ公爵家に爵位と金を引き換えに嫁ぐことになった。
だが夫であるオルソンは、初夜の晩に現れない。
マユラはオルソンが義理の妹リンカと愛し合っているところを目撃する。
全てを諦めたマユラは、領地の立て直しにひたすら尽力し続けていた。
それから四年。リンカとの間に子ができたという理由で、マユラは離縁を言い渡される。
マユラは喜び勇んで家を出た。今日からはもう誰かのために働かなくていい。
自由だ。
魔法は苦手だが、物作りは好きだ。商才も少しはある。
マユラは王都の片隅で、錬金術店を営むことにした。
これは、マユラが偉大な錬金術師になるまでの、初めの一歩の話──。
没落貴族は最果ての港で夢を見る〜政敵の公爵令嬢と手を組み、忘れられた航路を拓いて帝国の海を制覇する〜
namisan
ファンタジー
日本の海運会社に勤めていた男は、事故死し、異世界の没落貴族の三男ミナト・アークライトとして転生した。
かつては王国の海運業を牛耳ったアークライト家も、今や政争に敗れた見る影もない存在。ミナト自身も、厄介払い同然に、寂れた港町「アルトマール」へ名ばかりの代官として追いやられていた。
無気力な日々を過ごしていたある日、前世の海運知識と経験が完全に覚醒する。ミナトは気づいた。魔物が蔓延り、誰もが見捨てたこの港こそ、アークライト家再興の礎となる「宝の山」であると。
前世の知識と、この世界で得た風を読む魔法「風詠み」を武器に、家の再興を決意したミナト。しかし、その矢先、彼の前に最大の障害が現れる。
アークライト家を没落させた政敵、ルクスブルク公爵家の令嬢セラフィーナ。彼女は王命を受け、価値の失われた港を閉鎖するため、監察官としてアルトマールに乗り込んできたのだ。
「このような非効率な施設は、速やかに閉鎖すべきですわ」
家の再興を賭けて港を再生させたい没落貴族と、王国の未来のために港を閉鎖したいエリート令嬢。
立場も思想も水と油の二人が、互いの野望のために手を組むとき、帝国の経済、そして世界の物流は、歴史的な転換点を迎えることになる。
これは、一人の男が知識と魔法で巨大な船団を組織し、帝国の海を制覇するまでの物語。
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる