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第67話 筋肉の誓い再び
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それから3日ほど経ったある日、僕とリーネは魔導士協会に来ていた。魔術関連の蔵書も多く、生贄の必要な魔術について何かわからないかと思ったのだ。ちなみにリーネは別の閲覧室で新しい魔法を物色している。
「ああ、これか。生贄魔法の歴史」
こんなダークな本もあるんだね。僕はペラっと中を開き、ページをめくっていく。斜め読みで文章をサーッ、と読みながら欲しい情報を探す。
「これか。生贄を必要とした大魔術について……」
それによると、処女の心臓を捧げて行う召喚魔術なるものがあったようだ。太古に実際に行われた儀式魔法で本当に召喚されたのかは定かでは無いと。他にも幾つかあったが、だいたいが神や魔神の類との交渉に使われるものだったようだ。
今では公然と行われることは無いため、成功例については定かでは無いらしい。
「……眉唾ものか。あまり気にしすぎるのも良くないかな?」
僕は本を元の位置に戻すと、せっかく来たのだから、といくつか見繕って本を読むことにした。
『魔法道具入門』
『詠唱魔法』
とりあえず気になったのはこの2つだ。席に座りその本を読んでいるとリーネが戻ってきた。
「ねぇルウ。魅了の魔法探したけどなかったよ。それで聞いてみたんだけど、犯罪に使いやすい入眠や魅了って修得が禁止されてるんだって。だからそれらの魔導書は禁書とされてるから閲覧禁止なんだって」
「あー。それはあるかも恐怖はオッケーなのか」
「そっちは回復する薬があれば自分で飲んで対処できるけど、眠ったり魅了状態にされるとできないからその差なんだって」
確かに。魅了状態なら自分で回復しようとか考えないよね。閲覧禁止ということは存在はしているのか。
「納得……。ところで魅了探してたって言ってたけど欲しいの?」
そういやなんでだろ。使い勝手は良さそうではあるけど。潜入とか極秘の依頼とか、情報聞き出すのに便利かもしんない。
「ルウにかけたら面白いかな、って」
「いや、僕にはかからないと思うけど。魔力にそこまでの差はないし」
僕にかけてどうすんの!?
ていうか何する気!?
「そこは強化で!」
リーネが頬を染めつつもグッと拳を握り込む。
「自分にかけさせるのにするわけないでしょ! 僕を魅了状態にして何させたかったの!?」
「乙女の秘密……」
リーネが頬を染め、上目遣いでボソッと呟く。もしかしてそういうこと!?
「~~~~~~っ……!」
いかん、顔から火が出そうだ。わ、話題を変えないと……。
「と、ところでリーネ!」
「な、なに!?」
いかん、お互いぎこちない。
「その、魔導士協会以外で魔法を修得できるとこってあるのかな?」
「お、覚えたい場合は自分で研究するらしいよ! 実際に開発された魔法も多いし!」
なるほど……。ではリーゼは魔法を開発した、あるいは開発した人から教わったのかな?
それとも詠唱魔法?
今読んだ詠唱魔法の本では昔あった詠唱魔法はスロット関係なく使えたらしい。それなら多分鑑定には反映されないと思う。ということはやはり魔導書との契約による契約魔法のはずだ。
そもそも詠唱のない契約魔法が主流になったから詠唱魔術を使うのは研究者ばかりらしいけど。魔法道具の生成にも必要らしいし。
でも闇ギルドって犯罪集団だからそういう禁忌魔法を覚える手段があるんだろう。
「んでなんか魔法覚えたの?」
「うん。龍炎。親和性がSだと契約に必要な魔力が3割減るんだって」
「それは知らなかった。僕もスロット増えたら上位魔法に手を出してみようかな」
リーネと取り留めのない話を続け、僕らは魔導士協会を後にした。それからサルヴァンたちと合流する。
「そうそう、また大規模な討伐隊の募集があって、アリシアさんに頼まれたから引き受けることにしたぞ」
「討伐隊かー。たくさんレベルが上がるからいいよね」
「ああ、今回は俺らCランクだけど教導にまわることはない。相手がオーガなんで最低Dランクからの募集だからな。討伐は急だが明日出発だ。今から色々準備しないとな」
そうか、今回は教導なしか。気楽でいいや。そういえば筋肉の誓いの人達は元気だろうか?
そして討伐の日がやって来た。今朝集められたメンバーは総勢わずか21人。敵の数は200あるかないかくらいらしいけど、こちらの人数が少なく上位種が紛れ込んでいるため討伐難度はAクラスらしい。僕たちは先遣隊で午後からも応援が駆けつける予定だ。
今北門の方にいるんだけど、そこで会いたかった人達に出会うことができた。相変わらず全員上半身裸だ。
「はっはっはっ! また会ったな君たち!」
「もうCランクだって? 凄いじゃないか!」
「アニキータさん、ゴリマさん、ノーキンさん、キニクさんお久しぶりです!」
筋肉の誓いの人達と再会し、僕らは一斉に頭を下げる。ランク的には同格だけど色々教えてもらったし、とても気さくでいい人達だからね。実際とても頼りになるので仲良くしたいな。
「はい、勇士の紋章で鍛えてもらったおかげもあります。Cランクにはなれましたけど、僕らなんてまだまだですよ」
サルヴァンのは謙遜じゃなく事実だ。上には上がいるもんで、普通に模擬戦をするとライミスさんたちやアレクさんたちには全く歯が立たない。
めまいを引き起こす三半規管の弱化と内リンパ液分泌の強化もバレてるのでしっかり対策されてるし。リオネッセさんの状態異常防護魔法で簡単に無効化されちゃうの知らなかったよ……。
さすがに命を奪うような魔法や無声発動は禁じ手にしてるよ?
殺し合いじゃないし、無声発動は隠し玉にしておきたいからね。そっちもクランメンバーにはバレてるんだけどさ。
「はっはっはっ! 上には上がいる! その現実を知っていることは大事だぞ!」
「その通り! つまり筋肉こそ至高!」
うん、筋肉の誓いにも勝てる気がしないや。
「ああ、これか。生贄魔法の歴史」
こんなダークな本もあるんだね。僕はペラっと中を開き、ページをめくっていく。斜め読みで文章をサーッ、と読みながら欲しい情報を探す。
「これか。生贄を必要とした大魔術について……」
それによると、処女の心臓を捧げて行う召喚魔術なるものがあったようだ。太古に実際に行われた儀式魔法で本当に召喚されたのかは定かでは無いと。他にも幾つかあったが、だいたいが神や魔神の類との交渉に使われるものだったようだ。
今では公然と行われることは無いため、成功例については定かでは無いらしい。
「……眉唾ものか。あまり気にしすぎるのも良くないかな?」
僕は本を元の位置に戻すと、せっかく来たのだから、といくつか見繕って本を読むことにした。
『魔法道具入門』
『詠唱魔法』
とりあえず気になったのはこの2つだ。席に座りその本を読んでいるとリーネが戻ってきた。
「ねぇルウ。魅了の魔法探したけどなかったよ。それで聞いてみたんだけど、犯罪に使いやすい入眠や魅了って修得が禁止されてるんだって。だからそれらの魔導書は禁書とされてるから閲覧禁止なんだって」
「あー。それはあるかも恐怖はオッケーなのか」
「そっちは回復する薬があれば自分で飲んで対処できるけど、眠ったり魅了状態にされるとできないからその差なんだって」
確かに。魅了状態なら自分で回復しようとか考えないよね。閲覧禁止ということは存在はしているのか。
「納得……。ところで魅了探してたって言ってたけど欲しいの?」
そういやなんでだろ。使い勝手は良さそうではあるけど。潜入とか極秘の依頼とか、情報聞き出すのに便利かもしんない。
「ルウにかけたら面白いかな、って」
「いや、僕にはかからないと思うけど。魔力にそこまでの差はないし」
僕にかけてどうすんの!?
ていうか何する気!?
「そこは強化で!」
リーネが頬を染めつつもグッと拳を握り込む。
「自分にかけさせるのにするわけないでしょ! 僕を魅了状態にして何させたかったの!?」
「乙女の秘密……」
リーネが頬を染め、上目遣いでボソッと呟く。もしかしてそういうこと!?
「~~~~~~っ……!」
いかん、顔から火が出そうだ。わ、話題を変えないと……。
「と、ところでリーネ!」
「な、なに!?」
いかん、お互いぎこちない。
「その、魔導士協会以外で魔法を修得できるとこってあるのかな?」
「お、覚えたい場合は自分で研究するらしいよ! 実際に開発された魔法も多いし!」
なるほど……。ではリーゼは魔法を開発した、あるいは開発した人から教わったのかな?
それとも詠唱魔法?
今読んだ詠唱魔法の本では昔あった詠唱魔法はスロット関係なく使えたらしい。それなら多分鑑定には反映されないと思う。ということはやはり魔導書との契約による契約魔法のはずだ。
そもそも詠唱のない契約魔法が主流になったから詠唱魔術を使うのは研究者ばかりらしいけど。魔法道具の生成にも必要らしいし。
でも闇ギルドって犯罪集団だからそういう禁忌魔法を覚える手段があるんだろう。
「んでなんか魔法覚えたの?」
「うん。龍炎。親和性がSだと契約に必要な魔力が3割減るんだって」
「それは知らなかった。僕もスロット増えたら上位魔法に手を出してみようかな」
リーネと取り留めのない話を続け、僕らは魔導士協会を後にした。それからサルヴァンたちと合流する。
「そうそう、また大規模な討伐隊の募集があって、アリシアさんに頼まれたから引き受けることにしたぞ」
「討伐隊かー。たくさんレベルが上がるからいいよね」
「ああ、今回は俺らCランクだけど教導にまわることはない。相手がオーガなんで最低Dランクからの募集だからな。討伐は急だが明日出発だ。今から色々準備しないとな」
そうか、今回は教導なしか。気楽でいいや。そういえば筋肉の誓いの人達は元気だろうか?
そして討伐の日がやって来た。今朝集められたメンバーは総勢わずか21人。敵の数は200あるかないかくらいらしいけど、こちらの人数が少なく上位種が紛れ込んでいるため討伐難度はAクラスらしい。僕たちは先遣隊で午後からも応援が駆けつける予定だ。
今北門の方にいるんだけど、そこで会いたかった人達に出会うことができた。相変わらず全員上半身裸だ。
「はっはっはっ! また会ったな君たち!」
「もうCランクだって? 凄いじゃないか!」
「アニキータさん、ゴリマさん、ノーキンさん、キニクさんお久しぶりです!」
筋肉の誓いの人達と再会し、僕らは一斉に頭を下げる。ランク的には同格だけど色々教えてもらったし、とても気さくでいい人達だからね。実際とても頼りになるので仲良くしたいな。
「はい、勇士の紋章で鍛えてもらったおかげもあります。Cランクにはなれましたけど、僕らなんてまだまだですよ」
サルヴァンのは謙遜じゃなく事実だ。上には上がいるもんで、普通に模擬戦をするとライミスさんたちやアレクさんたちには全く歯が立たない。
めまいを引き起こす三半規管の弱化と内リンパ液分泌の強化もバレてるのでしっかり対策されてるし。リオネッセさんの状態異常防護魔法で簡単に無効化されちゃうの知らなかったよ……。
さすがに命を奪うような魔法や無声発動は禁じ手にしてるよ?
殺し合いじゃないし、無声発動は隠し玉にしておきたいからね。そっちもクランメンバーにはバレてるんだけどさ。
「はっはっはっ! 上には上がいる! その現実を知っていることは大事だぞ!」
「その通り! つまり筋肉こそ至高!」
うん、筋肉の誓いにも勝てる気がしないや。
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