【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

まにゅまにゅ

文字の大きさ
69 / 188

第67話 筋肉の誓い再び

しおりを挟む
 それから3日ほど経ったある日、僕とリーネは魔導士協会に来ていた。魔術関連の蔵書も多く、生贄の必要な魔術について何かわからないかと思ったのだ。ちなみにリーネは別の閲覧室で新しい魔法を物色している。

「ああ、これか。生贄魔法の歴史」

 こんなダークな本もあるんだね。僕はペラっと中を開き、ページをめくっていく。斜め読みで文章をサーッ、と読みながら欲しい情報を探す。

「これか。生贄を必要とした大魔術について……」

 それによると、処女の心臓を捧げて行う召喚魔術なるものがあったようだ。太古に実際に行われた儀式魔法で本当に召喚されたのかは定かでは無いと。他にも幾つかあったが、だいたいが神や魔神の類との交渉に使われるものだったようだ。
 今では公然と行われることは無いため、成功例については定かでは無いらしい。

「……眉唾ものか。あまり気にしすぎるのも良くないかな?」

 僕は本を元の位置に戻すと、せっかく来たのだから、といくつか見繕って本を読むことにした。

『魔法道具入門』
『詠唱魔法』

 とりあえず気になったのはこの2つだ。席に座りその本を読んでいるとリーネが戻ってきた。

「ねぇルウ。魅了チャームの魔法探したけどなかったよ。それで聞いてみたんだけど、犯罪に使いやすい入眠スリープ魅了チャームって修得が禁止されてるんだって。だからそれらの魔導書は禁書とされてるから閲覧禁止なんだって」
「あー。それはあるかも恐怖フィアーはオッケーなのか」
「そっちは回復する薬があれば自分で飲んで対処できるけど、眠ったり魅了状態にされるとできないからその差なんだって」

 確かに。魅了状態なら自分で回復しようとか考えないよね。閲覧禁止ということは存在はしているのか。

「納得……。ところで魅了チャーム探してたって言ってたけど欲しいの?」

 そういやなんでだろ。使い勝手は良さそうではあるけど。潜入とか極秘の依頼とか、情報聞き出すのに便利かもしんない。

「ルウにかけたら面白いかな、って」
「いや、僕にはかからないと思うけど。魔力にそこまでの差はないし」

 僕にかけてどうすんの!?
 ていうか何する気!?

「そこは強化ブーストで!」

 リーネが頬を染めつつもグッと拳を握り込む。

「自分にかけさせるのにするわけないでしょ!  僕を魅了状態にして何させたかったの!?」
「乙女の秘密……」

 リーネが頬を染め、上目遣いでボソッと呟く。もしかしてそういうこと!?

「~~~~~~っ……!」

 いかん、顔から火が出そうだ。わ、話題を変えないと……。

「と、ところでリーネ!」
「な、なに!?」

 いかん、お互いぎこちない。

「その、魔導士協会以外で魔法を修得できるとこってあるのかな?」
「お、覚えたい場合は自分で研究するらしいよ!      実際に開発された魔法も多いし!」

 なるほど……。ではリーゼは魔法を開発した、あるいは開発した人から教わったのかな?
 それとも詠唱魔法?

 今読んだ詠唱魔法の本では昔あった詠唱魔法はスロット関係なく使えたらしい。それなら多分鑑定には反映されないと思う。ということはやはり魔導書との契約による契約魔法のはずだ。

 そもそも詠唱のない契約魔法が主流になったから詠唱魔術を使うのは研究者ばかりらしいけど。魔法道具の生成にも必要らしいし。

 でも闇ギルドって犯罪集団だからそういう禁忌魔法を覚える手段があるんだろう。

「んでなんか魔法覚えたの?」
「うん。龍炎ドラゴンズノヴァ。親和性がSだと契約に必要な魔力が3割減るんだって」
「それは知らなかった。僕もスロット増えたら上位魔法に手を出してみようかな」

 リーネと取り留めのない話を続け、僕らは魔導士協会を後にした。それからサルヴァンたちと合流する。

「そうそう、また大規模な討伐隊の募集があって、アリシアさんに頼まれたから引き受けることにしたぞ」
「討伐隊かー。たくさんレベルが上がるからいいよね」
「ああ、今回は俺らCランクだけど教導にまわることはない。相手がオーガなんで最低Dランクからの募集だからな。討伐は急だが明日出発だ。今から色々準備しないとな」

 そうか、今回は教導なしか。気楽でいいや。そういえば筋肉の誓いの人達は元気だろうか?





 そして討伐の日がやって来た。今朝集められたメンバーは総勢わずか21人。敵の数は200あるかないかくらいらしいけど、こちらの人数が少なく上位種が紛れ込んでいるため討伐難度はAクラスらしい。僕たちは先遣隊で午後からも応援が駆けつける予定だ。
 今北門の方にいるんだけど、そこで会いたかった人達に出会うことができた。相変わらず全員上半身裸だ。

「はっはっはっ!    また会ったな君たち!」
「もうCランクだって?    凄いじゃないか!」
「アニキータさん、ゴリマさん、ノーキンさん、キニクさんお久しぶりです!」

 筋肉の誓いの人達と再会し、僕らは一斉に頭を下げる。ランク的には同格だけど色々教えてもらったし、とても気さくでいい人達だからね。実際とても頼りになるので仲良くしたいな。

「はい、勇士の紋章で鍛えてもらったおかげもあります。Cランクにはなれましたけど、僕らなんてまだまだですよ」

 サルヴァンのは謙遜じゃなく事実だ。上には上がいるもんで、普通に模擬戦をするとライミスさんたちやアレクさんたちには全く歯が立たない。
 めまいを引き起こす三半規管の弱化ウィークと内リンパ液分泌の強化ブーストもバレてるのでしっかり対策されてるし。リオネッセさんの状態異常防護魔法で簡単に無効化されちゃうの知らなかったよ……。

 さすがに命を奪うような魔法や無声発動は禁じ手にしてるよ?
 殺し合いじゃないし、無声発動は隠し玉にしておきたいからね。そっちもクランメンバーにはバレてるんだけどさ。

「はっはっはっ!    上には上がいる!   その現実を知っていることは大事だぞ!」
「その通り!   つまり筋肉こそ至高!」

 うん、筋肉の誓いにも勝てる気がしないや。

しおりを挟む
感想 56

あなたにおすすめの小説

アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。 ふとした事でスキルが発動。  使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。 ⭐︎注意⭐︎ 女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~

海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。 地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。 俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。 だけど悔しくはない。 何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。 そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。 ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。 アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。 フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。 ※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

異世界で世界樹の精霊と呼ばれてます

空色蜻蛉
ファンタジー
普通の高校生の樹(いつき)は、勇者召喚された友人達に巻き込まれ、異世界へ。 勇者ではない一般人の樹は元の世界に返してくれと訴えるが。 事態は段々怪しい雲行きとなっていく。 実は、樹には自分自身も知らない秘密があった。 異世界の中心である世界樹、その世界樹を守護する、最高位の八枚の翅を持つ精霊だという秘密が。 【重要なお知らせ】 ※書籍2018/6/25発売。書籍化記念に第三部<過去編>を掲載しました。 ※本編第一部・第二部、2017年10月8日に完結済み。 ◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。

処理中です...