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第122話 蘇生《リィンカーネーション》
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「なるほど、人魔ねぇ……」
サルヴァンとリーネから話を聞き、闇の鎖でがんじがらめにされた2人を見る。うん、凄い目つきでこちらを睨んでいるね。このまま解放したら襲いかかってくるのは目に見えているか。
「見た目は普通の人間なんだけどな。なんでもグレーターデーモン並の魔力があるんだとよ」
「それは凄い。高レベルの魔導士並かぁ」
もしそんな奴を大量生産されたら人類滅んじゃうかも。聞いた感じだと生贄を殺さないように加減していたらしい。それが無ければ犠牲無しとはいかなかっただろう。
「ねぇ、普通の人間に戻せない? 幸い姿形が変わったわけじゃないし、その力を封じるとかだけでもできたらいいんだけど」
「うーん、やってみないとわからないよ。初めての試みだし」
混ぜ合わせた物を分離するのは難しい。しかし中に取り込んでいるだけなら取り出せば済む話だ。どう変化しているかわからないから鑑定かなぁ。
「鑑定」
テオドール 種族:人魔 レベル18
魔力806
他にも色々魔法が記されているが、今はどうでもいい。それよりこの人魔という項目を拡大解釈により鑑定する。
人魔:クリフォトの実を食べたことによりその身に魔核を宿した人間のこと。魔核は魔力の供給源であり、生命活動もサポートしている。そのため魔核を宿した者は人を超えた力と肉体を有するようになる。また、魔核を有する際の精神状態はその後の人格形成に影響を与える。
「うーん、魔核を破壊すればいいのかな? 死んじゃったら蘇生で何とかなるし、やってみるよ」
蘇生は必要魔力1200という最高位魔法だ。聖属性の親和性がSなら必要魔力は840になるけど、現在使える魔導士は王国内だと僕とリオネッセさんくらいだね。蘇生条件は死後24時間以内で魂を破壊されていないことだそうだ。ただし、老衰であれば蘇生はできないけどね。
僕はテオドールの胸の辺りにそっと手を置いた。鎖越しだけど大丈夫だろう。
正直これを実行するのは頭のネジがぶっ飛んでいないと普通はできないだろう。魔核が生命活動をサポートするなら、それを失えば死んでしまう公算が高いからだ。いくら魔法で生き返らせることが可能でも保証されたものでもない。
「や、やめろ、やめてくれ!」
テオドールの顔が恐怖に歪む。うん、死んじゃうかもしんないし、折角手に入れた力を失うわけだから怖いよね。本当に望んで手に入れたものなのかは知らないけど、このままという訳にはいかない。
「魔核の位置を鑑定|、弱化、破壊《ディストラクション》」
精神を集中させ、魔核を探り当てる。そして魔力を弱体化させ、破壊魔法により魔核の破壊を行った。確かな手応え。魔核がバラバラに破壊され、跡形もなく消え失せる。
「ギャバァァァァッ!」
テオドールが血を吐き、苦痛ゆえか身体が痙攣を起こす。そして痙攣が止まったかと思えば首が力無く横を向いた。
どうやら息絶えてしまったようだ。
「蘇生」
そして蘇生魔法を試みる。するとテオドールが小さく呻き声をあげた。良かった、無事成功したようだ。もう一度鑑定してみよう。
テオドール 種族:人間 レベル18
魔力97 状態異常:魅了
魅了?
魔核を有した際の精神状態が人格形成に大きな影響を与える、とはそういうことか。魅了状態のまま魔核を有すると、その状態がデフォルトになるわけね。手下を増やすにはいい仕組みだなと思ってしまう。まさに悪魔を産む実だ。
「解放、回復」
魅了状態を解除し、拡大解釈の回復で意識を回復させる。身体のダメージは残るから後で神水でも飲ませよう。
「ううっ……、こ、ここは……?」
「お目覚めですか? ここはアルテアの神殿です。次はあなたの妹君を戻さないといけないので」
「ああ、すまない。そうか、私は……」
僕は立ち上がると今度は妹のリーゼロッテの方へと向かった。リーゼロッテはまるで親の仇を見るような目で僕を睨んでいる。
「よくも、よくもお兄様を……!」
「元に戻しただけだよ。君も戻してあげるから静かにね?」
「ああっ、アマラ様……!」
リーゼロッテは悔しそうにアマラの名を口にする。もしこれが魅了のせいじゃなかったら少しめんどくさいことになるな……。
そして先程同様魔力を弱体化させ、破壊魔法によって魔核を破壊した。リーゼロッテは涙を流しながら血を吐き、息絶える。
「蘇生」
そして蘇生魔法により息を吹き返してもらい鑑定する。やはりリーゼロッテも魅了の状態異常が付いていた。そちらも解放により元に戻し、意識を回復させる。
「ううっ……」
「これで大丈夫かな。しばらく安静にしてもらって体力を回復してもらわないと」
魔法でもある程度の疲れは取ることができる。けど、一度死に、蘇生した後は急激な体力の消耗があるそうだ。神水を与えれば回復までの日数を短縮できるだろう。話はそれから聞けばいい。
「リーネ、鎖を解いてあげて。それと神官さん、2人を休ませてあげてください」
「あ、そうだね。ごめん」
「はい、わかりました。おい、お2人を救護室へ運ぶんだ。回復魔法も忘れるな」
リーネが鎖を解除する。そして上位の神官が他の神官に指示を出し、2人は担架で運ばれて行った。後で神水を届けさせよう。それと2人の無事を領主様にも伝えないといけないかな。
そして重要なこともわかった。
クリフォトの木は実在する。そしてそれはアマラ達の管理下にある、ということだ。
「クリフォトの木か……」
ドレカヴァクよりも厄介そうな問題に目眩がしそうだよ……。
とりあえず大司祭様に今回の件が表沙汰にならないようお願いしよう。
サルヴァンとリーネから話を聞き、闇の鎖でがんじがらめにされた2人を見る。うん、凄い目つきでこちらを睨んでいるね。このまま解放したら襲いかかってくるのは目に見えているか。
「見た目は普通の人間なんだけどな。なんでもグレーターデーモン並の魔力があるんだとよ」
「それは凄い。高レベルの魔導士並かぁ」
もしそんな奴を大量生産されたら人類滅んじゃうかも。聞いた感じだと生贄を殺さないように加減していたらしい。それが無ければ犠牲無しとはいかなかっただろう。
「ねぇ、普通の人間に戻せない? 幸い姿形が変わったわけじゃないし、その力を封じるとかだけでもできたらいいんだけど」
「うーん、やってみないとわからないよ。初めての試みだし」
混ぜ合わせた物を分離するのは難しい。しかし中に取り込んでいるだけなら取り出せば済む話だ。どう変化しているかわからないから鑑定かなぁ。
「鑑定」
テオドール 種族:人魔 レベル18
魔力806
他にも色々魔法が記されているが、今はどうでもいい。それよりこの人魔という項目を拡大解釈により鑑定する。
人魔:クリフォトの実を食べたことによりその身に魔核を宿した人間のこと。魔核は魔力の供給源であり、生命活動もサポートしている。そのため魔核を宿した者は人を超えた力と肉体を有するようになる。また、魔核を有する際の精神状態はその後の人格形成に影響を与える。
「うーん、魔核を破壊すればいいのかな? 死んじゃったら蘇生で何とかなるし、やってみるよ」
蘇生は必要魔力1200という最高位魔法だ。聖属性の親和性がSなら必要魔力は840になるけど、現在使える魔導士は王国内だと僕とリオネッセさんくらいだね。蘇生条件は死後24時間以内で魂を破壊されていないことだそうだ。ただし、老衰であれば蘇生はできないけどね。
僕はテオドールの胸の辺りにそっと手を置いた。鎖越しだけど大丈夫だろう。
正直これを実行するのは頭のネジがぶっ飛んでいないと普通はできないだろう。魔核が生命活動をサポートするなら、それを失えば死んでしまう公算が高いからだ。いくら魔法で生き返らせることが可能でも保証されたものでもない。
「や、やめろ、やめてくれ!」
テオドールの顔が恐怖に歪む。うん、死んじゃうかもしんないし、折角手に入れた力を失うわけだから怖いよね。本当に望んで手に入れたものなのかは知らないけど、このままという訳にはいかない。
「魔核の位置を鑑定|、弱化、破壊《ディストラクション》」
精神を集中させ、魔核を探り当てる。そして魔力を弱体化させ、破壊魔法により魔核の破壊を行った。確かな手応え。魔核がバラバラに破壊され、跡形もなく消え失せる。
「ギャバァァァァッ!」
テオドールが血を吐き、苦痛ゆえか身体が痙攣を起こす。そして痙攣が止まったかと思えば首が力無く横を向いた。
どうやら息絶えてしまったようだ。
「蘇生」
そして蘇生魔法を試みる。するとテオドールが小さく呻き声をあげた。良かった、無事成功したようだ。もう一度鑑定してみよう。
テオドール 種族:人間 レベル18
魔力97 状態異常:魅了
魅了?
魔核を有した際の精神状態が人格形成に大きな影響を与える、とはそういうことか。魅了状態のまま魔核を有すると、その状態がデフォルトになるわけね。手下を増やすにはいい仕組みだなと思ってしまう。まさに悪魔を産む実だ。
「解放、回復」
魅了状態を解除し、拡大解釈の回復で意識を回復させる。身体のダメージは残るから後で神水でも飲ませよう。
「ううっ……、こ、ここは……?」
「お目覚めですか? ここはアルテアの神殿です。次はあなたの妹君を戻さないといけないので」
「ああ、すまない。そうか、私は……」
僕は立ち上がると今度は妹のリーゼロッテの方へと向かった。リーゼロッテはまるで親の仇を見るような目で僕を睨んでいる。
「よくも、よくもお兄様を……!」
「元に戻しただけだよ。君も戻してあげるから静かにね?」
「ああっ、アマラ様……!」
リーゼロッテは悔しそうにアマラの名を口にする。もしこれが魅了のせいじゃなかったら少しめんどくさいことになるな……。
そして先程同様魔力を弱体化させ、破壊魔法によって魔核を破壊した。リーゼロッテは涙を流しながら血を吐き、息絶える。
「蘇生」
そして蘇生魔法により息を吹き返してもらい鑑定する。やはりリーゼロッテも魅了の状態異常が付いていた。そちらも解放により元に戻し、意識を回復させる。
「ううっ……」
「これで大丈夫かな。しばらく安静にしてもらって体力を回復してもらわないと」
魔法でもある程度の疲れは取ることができる。けど、一度死に、蘇生した後は急激な体力の消耗があるそうだ。神水を与えれば回復までの日数を短縮できるだろう。話はそれから聞けばいい。
「リーネ、鎖を解いてあげて。それと神官さん、2人を休ませてあげてください」
「あ、そうだね。ごめん」
「はい、わかりました。おい、お2人を救護室へ運ぶんだ。回復魔法も忘れるな」
リーネが鎖を解除する。そして上位の神官が他の神官に指示を出し、2人は担架で運ばれて行った。後で神水を届けさせよう。それと2人の無事を領主様にも伝えないといけないかな。
そして重要なこともわかった。
クリフォトの木は実在する。そしてそれはアマラ達の管理下にある、ということだ。
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