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第148話 《アマラの視点》クリフォトの木1
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「いやー、大分ぶっ殺したな。もう大聖堂とか見る影ねーじゃねーか」
「そうだねー、ほんとバカだよね。大人しく僕たちを崇めるだけで生きながらえたというのにね。そう思わないかい教皇様?」
俺達は崩壊した大聖堂の謁見の間にいた。大聖堂の天井は完全に崩壊しており美しかったステンドグラスも粉々だ。ちと惜しい気もしたが破壊と殺戮に酔いしれちまったもんでな。ついやりすぎちまったぜ。結構可愛い娘もいたからキープすれば良かったな。
「こ、この悪魔め……! 貴様には必ずや神罰が降るであろう。偉大なるアルテア様につばを吐いた報いを受けるのだ」
「あははは。神は直接この世界に手を出せないんだよ。だからわざわざ神剣を授けたり人々にスキルを与えているんじゃないか」
教皇は怒りに震える目でニーグリを睨み啖呵を切る。なかなか気丈な奴だな。へたり込んで立てないくらい精神的に参っていると思うんだが。
「その通りだ。全てを神が為すのではなく神の子たる我らが成し遂げることに意味がある。であれば神は必ずや貴様らを倒す自らの使徒をお選びになるだろう」
神の使徒か。俺の知る限り該当するのはあいつらしかいないな。
「知っている。そしてそいつらのことに俺は心当たりがある。そいつらはいずれ力をつけて俺達に挑むだろう」
「それってドレカヴァクを倒したあいつらのことだよね。君の頼みだから見逃してあげてたけど、そうまでして拘る理由はなんなのさ」
ま、それはいずれ話してやるよ。だがそれは今じゃないな。それよりクリフォトの木を植えるという目的を果たそうぜ。
「そうだ! 勇者ライミス。エストガレス王国には勇者ライミスがいる。必ずや彼等がお前たちを打ち倒すはずだ!」
勇者ライミスか。そういやそんなのもいたんだったな。だが俺が一番警戒しているのはそいつじゃねぇ。いや、この俺の前に立つのがあいつらであって欲しいんだな。
「ふん、吠えてろ。今からお前は本当の地獄を目にすることになるんだからな」
その虚勢がいつまで持つか見ものだな。吠えて睨みつける教皇を見下ろし、俺は鼻で笑ってやった。
「うん、そうだね。じゃあそろそろ始めようか。教皇様もそこで良く見ているといいよ。聖都が滅びゆく様をね」
「な、何をする気だ……!」
聖都が滅びると聞いてまともに顔色が変わったか。もしかして俺達がこれ以上何もしないとでも思ったのか?
頭お花畑かよ。
「喚び出すんだよ、大勢の悪魔たちをね。僕たちだけでやろうと思ったけどやっぱりめんどくさいし、クリフォトの木を植えるには多くの絶望と嘆きといった負の感情も大事なんだ」
「そうなのか。ただ殺すだけじゃだめなのか」
それは知らんかったわ。俺達がやったら恐怖を感じる前に消し飛ばしてしまうだけだもんな。それじゃダメなのか。
「そうだよ。だから先代は戦争を起こし、多くの負の感情を呼び起こしたんだ」
「クリフォトの木だと……! ばかな、あれは初代様が消し去ったはず!」
教皇がそんなわけない、と叫ぶがその声も虚しいんもだな。現実はそんな甘くねーんだよ。
「残っていたのさ、枝がね。そしてクリフォトの木は最低限度の枝さえあれば復活できるらしいんだ」
らしい、ってのはレイモンの奴が言ってるだけだからな。クリフォトの木についての知識は全てあいつの受け売りだ。なにせかつてあいつはクリフォトの木の一部だと言っていたんだから間違いないだろ。
「や、やめろ……!」
「あ、いいねその焦りと恐怖に引きつった表情とても素敵だよ。今度は僕に嘆きのレクイエムでも聞かせておくれよ。さぁ、出ておいで僕らの下僕達よ!」
ニーグリが大きく手を広げると謁見の間に巨大な六芒星の魔法陣が生まれる。そしてその魔法陣から闇の閃光が天に向かってほとばしり黒い柱が立った。なかなかに美しい景色じゃねーのよ。
「ああ、遂にこの時がやってきましたか。アマラ、あなたには特大の感謝を」
そして闇の柱が消え去り、レイモンを始め多くの俺の配下達が姿を見せる。大勢の異形の悪魔のみならず、中にはドレクといった人魔となり俺に忠誠を誓った者たちもいた。
「アマラ、感謝するぜぇ。好き放題殺していいんだよな?」
「ああ、存分に楽しんでくれ。たっぷりと時間をかけてくれてかまわんぞ」
これだけ大きい街だからな。地道に虐殺するとなると時間もかかるだろう。この教皇以外は誰一人として逃す気はないが、皇女が可愛かったら娶ってもいいな。
「この街から出られないよう僕が封鎖しておくから、お前たちはこの街で恐怖と絶望を振り撒いて多くの血と命をレイモンに捧げるんだ。行け!」
喚び出された悪魔達は歓喜の声をあげ、四方八方に散らばっていった。喚び出した悪魔は100にも満たないが、爵位級や俺の配下の人魔も大勢いる。そいつらがレッサーデーモンでも喚び出せば数は足りるだろう。
「俺は皇女を探してくる。教皇、娘の命を助けたいなら居場所を教えろ」
「娘をどうする気だ……」
絞り出すような声で聞き返す。もしかして怒ってんのか?
ま、関係ないけどな。
「可愛かったら娶ってやるよ。他にも可愛い娘がいたらハーレムを作ってもいいな」
いかん、想像したらニヤケが止まらん。自国にも美女はいるが、皇女という高貴な血筋が俺の嫁とか最高じゃねーか。
「下衆が……! 貴様のモノになるくらいなら娘は死を選ぶだろう」
んー?
なんだその目は。こいつ俺を憐れむような目で見てやがんのか?
まだそういう目ができるとはまだ希望を捨てられていない、ということか。
「教える気はない、ってことか。じゃあ探してくるわ」
探知魔法で捜せるかはわからんが見つけられるだろ。無理だったら別にいいや。
「お嫁さん選びかい? 元王女様はお気に召さなかったみたいだもんねぇ」
「わがままな女はクソだ。生かしておく価値なんかどこにもなかっただろ」
つか民衆の反感買いまくって政変のきっかけになった悪女だろ。無性に腹が立ったからわざわざ民衆の前で断頭台にかけてやったんだが。
さて、俺はかわい子ちゃんでも探すかな。どっかに俺好みの娘でもいないかねぇ?
俺の好みのタイプは……。
で、なんでそこでニーグリの顔が浮かぶんだよ。俺はノーマルだ!
「そうだねー、ほんとバカだよね。大人しく僕たちを崇めるだけで生きながらえたというのにね。そう思わないかい教皇様?」
俺達は崩壊した大聖堂の謁見の間にいた。大聖堂の天井は完全に崩壊しており美しかったステンドグラスも粉々だ。ちと惜しい気もしたが破壊と殺戮に酔いしれちまったもんでな。ついやりすぎちまったぜ。結構可愛い娘もいたからキープすれば良かったな。
「こ、この悪魔め……! 貴様には必ずや神罰が降るであろう。偉大なるアルテア様につばを吐いた報いを受けるのだ」
「あははは。神は直接この世界に手を出せないんだよ。だからわざわざ神剣を授けたり人々にスキルを与えているんじゃないか」
教皇は怒りに震える目でニーグリを睨み啖呵を切る。なかなか気丈な奴だな。へたり込んで立てないくらい精神的に参っていると思うんだが。
「その通りだ。全てを神が為すのではなく神の子たる我らが成し遂げることに意味がある。であれば神は必ずや貴様らを倒す自らの使徒をお選びになるだろう」
神の使徒か。俺の知る限り該当するのはあいつらしかいないな。
「知っている。そしてそいつらのことに俺は心当たりがある。そいつらはいずれ力をつけて俺達に挑むだろう」
「それってドレカヴァクを倒したあいつらのことだよね。君の頼みだから見逃してあげてたけど、そうまでして拘る理由はなんなのさ」
ま、それはいずれ話してやるよ。だがそれは今じゃないな。それよりクリフォトの木を植えるという目的を果たそうぜ。
「そうだ! 勇者ライミス。エストガレス王国には勇者ライミスがいる。必ずや彼等がお前たちを打ち倒すはずだ!」
勇者ライミスか。そういやそんなのもいたんだったな。だが俺が一番警戒しているのはそいつじゃねぇ。いや、この俺の前に立つのがあいつらであって欲しいんだな。
「ふん、吠えてろ。今からお前は本当の地獄を目にすることになるんだからな」
その虚勢がいつまで持つか見ものだな。吠えて睨みつける教皇を見下ろし、俺は鼻で笑ってやった。
「うん、そうだね。じゃあそろそろ始めようか。教皇様もそこで良く見ているといいよ。聖都が滅びゆく様をね」
「な、何をする気だ……!」
聖都が滅びると聞いてまともに顔色が変わったか。もしかして俺達がこれ以上何もしないとでも思ったのか?
頭お花畑かよ。
「喚び出すんだよ、大勢の悪魔たちをね。僕たちだけでやろうと思ったけどやっぱりめんどくさいし、クリフォトの木を植えるには多くの絶望と嘆きといった負の感情も大事なんだ」
「そうなのか。ただ殺すだけじゃだめなのか」
それは知らんかったわ。俺達がやったら恐怖を感じる前に消し飛ばしてしまうだけだもんな。それじゃダメなのか。
「そうだよ。だから先代は戦争を起こし、多くの負の感情を呼び起こしたんだ」
「クリフォトの木だと……! ばかな、あれは初代様が消し去ったはず!」
教皇がそんなわけない、と叫ぶがその声も虚しいんもだな。現実はそんな甘くねーんだよ。
「残っていたのさ、枝がね。そしてクリフォトの木は最低限度の枝さえあれば復活できるらしいんだ」
らしい、ってのはレイモンの奴が言ってるだけだからな。クリフォトの木についての知識は全てあいつの受け売りだ。なにせかつてあいつはクリフォトの木の一部だと言っていたんだから間違いないだろ。
「や、やめろ……!」
「あ、いいねその焦りと恐怖に引きつった表情とても素敵だよ。今度は僕に嘆きのレクイエムでも聞かせておくれよ。さぁ、出ておいで僕らの下僕達よ!」
ニーグリが大きく手を広げると謁見の間に巨大な六芒星の魔法陣が生まれる。そしてその魔法陣から闇の閃光が天に向かってほとばしり黒い柱が立った。なかなかに美しい景色じゃねーのよ。
「ああ、遂にこの時がやってきましたか。アマラ、あなたには特大の感謝を」
そして闇の柱が消え去り、レイモンを始め多くの俺の配下達が姿を見せる。大勢の異形の悪魔のみならず、中にはドレクといった人魔となり俺に忠誠を誓った者たちもいた。
「アマラ、感謝するぜぇ。好き放題殺していいんだよな?」
「ああ、存分に楽しんでくれ。たっぷりと時間をかけてくれてかまわんぞ」
これだけ大きい街だからな。地道に虐殺するとなると時間もかかるだろう。この教皇以外は誰一人として逃す気はないが、皇女が可愛かったら娶ってもいいな。
「この街から出られないよう僕が封鎖しておくから、お前たちはこの街で恐怖と絶望を振り撒いて多くの血と命をレイモンに捧げるんだ。行け!」
喚び出された悪魔達は歓喜の声をあげ、四方八方に散らばっていった。喚び出した悪魔は100にも満たないが、爵位級や俺の配下の人魔も大勢いる。そいつらがレッサーデーモンでも喚び出せば数は足りるだろう。
「俺は皇女を探してくる。教皇、娘の命を助けたいなら居場所を教えろ」
「娘をどうする気だ……」
絞り出すような声で聞き返す。もしかして怒ってんのか?
ま、関係ないけどな。
「可愛かったら娶ってやるよ。他にも可愛い娘がいたらハーレムを作ってもいいな」
いかん、想像したらニヤケが止まらん。自国にも美女はいるが、皇女という高貴な血筋が俺の嫁とか最高じゃねーか。
「下衆が……! 貴様のモノになるくらいなら娘は死を選ぶだろう」
んー?
なんだその目は。こいつ俺を憐れむような目で見てやがんのか?
まだそういう目ができるとはまだ希望を捨てられていない、ということか。
「教える気はない、ってことか。じゃあ探してくるわ」
探知魔法で捜せるかはわからんが見つけられるだろ。無理だったら別にいいや。
「お嫁さん選びかい? 元王女様はお気に召さなかったみたいだもんねぇ」
「わがままな女はクソだ。生かしておく価値なんかどこにもなかっただろ」
つか民衆の反感買いまくって政変のきっかけになった悪女だろ。無性に腹が立ったからわざわざ民衆の前で断頭台にかけてやったんだが。
さて、俺はかわい子ちゃんでも探すかな。どっかに俺好みの娘でもいないかねぇ?
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◇空色蜻蛉の作品一覧はhttps://kakuyomu.jp/users/25tonbo/news/1177354054882823862をご覧ください。
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