【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!

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第169話 天鳳VS魔神龍 後編

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 上空で待ち構える魔神龍目指し、無数の青い鳥が飛び立つ。元々は範囲魔法なのだが魔法生物化してことで一匹一匹の持つ冷却範囲は狭い。その分が数で補われているのだ。

「魔力を持った鳥か。我が炎で蹴散らしてくれるわ!」

 魔神龍が首をもたげ、大きく息を吸い込む。ちょうどそのタイミングで魔神龍の真上に大量の水が出現した。ミラの遠隔発動による水創アクアクリエイトである。

「がぼがぼっ!?」

 そしてその大量の水を空気と一緒に飲み込んでしまった。

「うぶっ、ゲホゲホゲホゲホ!!」

 そして盛大にむせる。ミラも別に狙ったわけではなくただの偶然なのだが魔神龍にとっては最悪のタイミングであった。

 その間にも冷気の化身たる青い鳥は魔神龍を取り囲み、冷気を浴びせようと迫ってくる。

「お、おのれい!」

 迫りくる鳥達を大きな剣で振り払うが、物量に押され一匹、また一匹と魔神龍の身体に冷気の化身がぶつかっていく。

 上空は寒く、魔神龍の身体は水でびしょ濡れである。そんな状態で冷気魔法を受けるとどうなるか。たとえ魔神龍の鱗が魔法耐性が高く、直接凍ることはなかろうと周りの水は凍る。

「い、いかん。このままでは!」

 羽根も凍り初め、身体の至る所に氷がへばりつく。空に浮かんでいるのは魔法によるものだから墜落することはない。しかしへばりついた氷は魔神龍の体温を奪い始め、身体の動きも阻害する。

 そこへまたも大量の水が魔神龍に降り注いだ。激しい冷気により魔神龍の身体を厚めの氷が覆い始めた。

「舐めるなぁっ! 燃焼ヒート!」

 魔神龍は自らの身体を燃焼魔法で燃え上がらせる。と、そこへ。

 どっぱーーーーん!

 三度目に降り注いだ大量の水が炎を消してしまった。そして再び魔神龍の身体は冷気に覆われる。

「お、おのれい!」

 魔神龍は憤るが事態は全く好転せず、冷気に気を取られて迫る本命の攻撃に気づいていなかった。

「ぐわぁっ!?」

 突如首の後ろに激痛が走る。何かが突き刺さったような感覚だった。

「よぉ、隙だらけだったな」

 ルードである。

「ぬうっ、いつの間に……」

 飛翔レイウィングで最大限に加速し、一気に魔神龍の首をぶっ刺したのである。ドラゴニウムより硬いと云われた鱗も龍神特製の神剣であれば一点集中で貫くことは可能だったのだ。

 とはいえ食い込んだ刃は20センチ程だ。体長5メートルを誇る魔神龍の肉体に致命傷を与えるには至らない。

「だが致命傷には程遠いな。貴様から血祭りにあげてくれる!」
「そいつはごめんだな。これをくれてやるよ!」

 ルードは剣を引き抜くと、素早く懐から魔晶石を取り出してその傷口に押し込んだ。そして飛翔魔法により素早く下の方へ向かって距離を取る。

「な、何をした!?」
「すぐわかるさ。『爆ぜろ』!」

 ルードの口にしたキーワードを受け、魔晶石が大爆発を起こす。ルウお手製の強化爆発魔法を付与したもので、その凄まじい威力は爆風で地面へ向かって飛ばされる。ルードに目を向けるため、下を向いたために起こった悲劇であった。

 さしもの魔神龍もその強烈な爆風に抗うことはできず、地面へと激突する。その質量と速度により土砂が高く舞い上がり、土煙が広範囲に渡ってもうもうと立ちこめた。

「お、おぐぐぉ……」

 辛うじて意識は保っているが、爆発による首の損傷は甚大であった。首をやられたことと地面に激突したダメージは深刻でまともに身体が動かず、上手く言葉を発することさえできない。

「よぉ、いいザマだな」

 土煙がまだ立ちこめている中、聞き覚えのある声が聞こえた。その声は魔神龍にとって死の宣告のようなものだった。

「ぐぅっ……!」

 魔神龍は上手く言葉を発せられず、また声のした方に目を向けることも叶わない。それほどに損傷は甚大であった。

「じゃあな」

 首の傷口に剣を差し込み、首の内部をズタズタに斬り裂いていく。やがて魔神龍の首は完全に切断され息を引き取った。

「うし、討伐完了。余裕かますからそんな目にあうんだよ。まともにやったらもう少し苦戦したのにな」

 物言わぬ魔神龍に捨て台詞を吐くと、収納魔法を持つフィンを呼びに行く。魔神龍の肉体は素材の宝庫である。持ち帰らない理由などなかった。

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