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しおりを挟む「ちーちゃん…!」
私の名前を呼び、そのままこちらに駆け寄ってきた遼平くんは、私をきつく抱きしめた。
空調の効いた室内にいたはずなのに、私の顎を持ち上げた指先が、唇に触れる唇が、驚くほど冷たい。
遼平くんの不安や恐怖が伝わってきて、今が勤務時間内だとか、ここが社長室だとか、そういうこと全部そっちのけで、黙ってキスを受け入れた。
「んっ」
少し強引に差し込まれた舌だけが、体温を感じさせてくれる。
寄り縋るにように舌を絡ませると、私の背中を引き寄せていた腕が下にずらされ、お尻から抱え上げられた。
遼平くんは、キスをしながらソファの前まで移動すると、少し乱暴に私を押し倒した。
え?
まさか、ここで!?
キスだけじゃないの!!?
唇を相変わらず重ねられていて、私の戸惑いは声に出せない。
にもかかわらず、それを肯定するようにブラウスのボタンがプチプチと外されていく。
更に、遼平くんは下着の上から強く胸を揉みしだき始めた。
「…っ、んんっ」
まずい。
先端に触れられたら声が出ちゃう。
せめて、どうかこのまま唇を離さないでいて…!
そんな願いも虚しく遼平くんの唇は私の唇から離された。
「お父さんに何を言われたの?」と問う間もなく、首筋に吸い付かれ、ブラジャーのカップがずり下ろされる。
まずい!
まだ芯のない先端が、指の間に挟まれ、捏ね回されると、強い刺激に背中がのけ反った。
「ーーっっ!!」
間一髪のところで、自分の手を口に強く押し当て、何とか声は出さずに済んだ。
でも、遼平くんの行為は止まるどころかエスカレートしていく。
胸を愛撫しながら、首筋から胸元に滑り落ちていく唇は、時に痛いほど強く肌に吸い付いた。
万一部屋の外に居る人達に聞こえてしまったら、遼平くんの立場が悪くなってしまう。
その一心で、不意打ちの痛みにも、必死で声を押し殺す。
そんな私の思いなど知らず、遼平くんは遂に右胸の先端を口に含むと、役割を失った右手でスカートをまくり上げ、太腿の内側を弄り始めた。
ダメダメ…っ。
これ以上はダメ!
そこだけは絶対ダメ!!
目を固く閉じ、膝を擦り合わせて制止する。
でも、今日の遼平くんは尽く私の思いとは反対を行くらしい。
太腿に挟まれた手を引き抜くと、今度はショーツの履き口に手を滑り込ませた。
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