3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜

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3章⭐︎新しい家族から学ぶ帝王学編⭐︎

歓迎会

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-side リアム-



『なんだよ?スキル名に“大賢者”ってついているだろ?てっきり、気づいてると思ったぜ!』


 言われてみればおかしいと気づく事でも、疑わないと案外気づかないことはよくあることだ。
 今回の場合だと、子供が魔物を狩まくれるという時点でおかしいと気づくべきだった。
 前にアレクが子供が冒険者になるのをとめていたのは死亡率が高いからだと言っていたが、恐らく子供のステータス的にも魔物を倒せないからだろう。
 なのに、俺はサクサク魔物を倒しまくれていた。これほどわかりやすいヒントがあるだろうか。もっと疑うことを覚えよう……。


「はあ……、確かにそうだったな。まあ、反省は後にするか。ところで、[賢者]ってどういうスキルなの?名前からして、とてつもなさそうだけど」
『んー。俺も全能力を把握してる訳ではないけど、今言った全能力常時最適化に加えて、優れた魔力制御力を持ち、魔法を自在に操る能力が高かったり、新しい魔法を覚えるスピードが常人より早かったりするらしいな』


 う……。それも言われてみると、思い当たる節がある。ミラと一緒に訓練していた時、彼女の魔法習得が遅いなと思っていたが、単純に俺がはやすぎたというだけだったかもしれないということだ。
 でも、レオンは何も言ってなかったし……って、あの人はあんまり当てにならないか。
 ここの世界に来てから、意外と閉鎖的な環境にいるから、身近に比較対象がいなさすぎて、分からなかったというのもあるな。
 それこそ、学園にでも行けば分かるか。


「分かった。とりあえず、教えてくれてありがとう。ルーカス」
『おう。それよりも久しぶりにお前の飯が食いたいぜ!』『ワシもだ』
「えー。でも、この後歓迎会があるんだろ?
 ……って、そうだ迎えの時間!」


 すっかり歓迎会の、迎えのことを忘れてしまっていた俺は、急いで屋敷に戻ることにしたのだった。


 ♢  ♢  ♢  ♢  ♢


 一旦屋敷の方に戻ると、既に迎えの人が来ていた。


「す、すみません。遅れて!」
「いえいえ、大丈夫ですよ。私共のことはお気になさらずに」


 1番偉そうな人が代表して答えてくれる。
 身につけている格好的にもおそらく、国から派遣された役人だろう。


「ここの領民は優しいからそう言ってくれているけどな。遅いぜ、新領主様」
「ご、ごめん……」
「ふっ。本当は、あの戦闘について言いたいことが山ほどあったんだけどな。その様子だと有意義な反省会ができたみたいだし、まあ、いいか。それより、早く行こう」
「う、うん」




 ♢  ♢  ♢  ♢  ♢




 後にきた事もあってすっかり話のペースをレオンに握られた状態で連れて行かれたのは、町にある広場だった。


 ザワザワザワザワ……。
 ヒソヒソヒソ……。


(みろ。あれが新領主様だって)
(子供とは聞いていたけれど、本当に幼いわね。可愛いわ)
(だが、昨日はドラゴンに乗って現れたという話だぞ。隣にいるのはSランク冒険者のヘンリー様とレオン様だし)
(そうね。見た目によらず、やんちゃなのかもしれないわね)
(それをやんちゃで済ませていいものなのか?おばちゃん)
([バシンッ])


 うおっ。俺たちがきた瞬間一斉に当たりがざわついた。
 あと若干、何かの地雷を踏んだ音が聞こえたが、気のせいだと信じよう……。


「この後、リアム様には領民に向けて挨拶をしていただきます。一言二言、お言葉をいただけるだけで良いので」
「かしこまりました」


 そう言って、みんなが静まった時に挨拶をする。事前に何か挨拶の言葉を決めていたわけではないが、大体、こういう時の挨拶は、「初めまして!新しくこの町の領主になりましたリアムと申します。若輩者ですが、みなさんと一緒により良い町にしていけたらいいなと思っています。よろしくお願いいたします。」という感じで言うのが無難なはずだ。


 --って、あれ?さっきまで、ざわつきを押さえつけていた感じだったのに、今度は白けた感じで、シーンとしてしまっている。


 パチパチ……。


「あ、ありがとうございます。それでは皆さん開幕の準備を始めましょう。乾杯!」
「「「乾杯!!」」


 司会が挨拶をすると同時に歓迎会始まる。


「リアム。お前、正体隠す気あるのか?」


 レオンが俺の頭をぐりぐりしてきた。


「ど、どう言う意味だよ?」
「若輩者なんて難しい単語、5歳児が知ってるわけないだろ?それ以前に、挨拶からしてある程度社会で揉まれないとできない無難な挨拶なんだよ。少なくとも5歳児のそれじゃねえ」
「うぐ……」


 た、確かに。とは言っても、これまた閉鎖的な空間で周りの5歳児がいないから、彼らがどんな行動をするのか分かんないんだよな。


「5歳児ってどんなのだっけ?」
「はあ。アウトすぎる発言だな。でも、そうだな……。俺の知る5歳児は、俺に向かって“シュークリームが食べたかったのー!”……って大泣きしてきたぞ。多分疲れていただけだと思うが」
「参考にならなさすぎる5歳児情報、誠に感謝申し上げたいと思います」


 そう言って、俺は歓迎会という名のお祭りを見てまわることにした。


「ちょ……!お前、そういうところだぞ。そういうところ」


 何か言ってきたが、無視だ無視。


「それにしてもすごいな。俺のためにこんなお祭りが開かれるなんて」


 歩きながら、祭りを見てまわっていて、思わずそう呟いてしまう。


「これでも、領主の着任にしてはそこまで、大きくない方なんだよ?今回は急に開かれたからね」
「ふーん。……って君は?」
「僕の名前は、カミラだよ。よろしく」


 急に隣から声をかけてきたので、見ると、
同い年くらいのすっごい綺麗な美少年?がいた。でも、名前は女性なんだよな…。
 聞きたいけど、性別を聞くのも失礼か。
 どうせこの先、会わないだろうし。


「カミラか。よろしく。俺は、知ってると思うけどリアムと言うんだ」
「うん。よろしく。新領主様。ところで、良かったら案内しようか?君、領主にしては珍しく護衛がいないんだろう?僕がなってあげるよ。こう見えても、剣の腕には自信があるんだ。1人でゴブリンを狩ったこともあるんだよ」
「え!その年ですごいね。ありがとう。助かる」


 本当は護衛なんていらないが、ここで断るのも野暮だろう。


「うん。ところでさ、ヘンリー様の子どもってことは、ノアとも知り合いなの?」
「え、そうだけど。君も?」
「うん。まあ、昔ちょっとね。よかったら色々聞かせてくれない?ノアのこと」
「わかった。と言っても、話せる範囲でだけどね」
「うん。それでもいいよ。代わりと言ってはなんだけど僕からも彼のことを話せることは話す。君の知らない情報もあるはずだよ」


 こうして俺は祭りを楽しみながら、ノアのことをカミラに話した。そして言われた通り、彼?は沢山ノアのことを知っていたのだった。


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