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4章⭐︎学園編⭐︎
驚きの連続
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—side リアム—
入学式とオリエンテーションが終わった翌日、俺はいつもの通り遅刻ギリギリに目が覚めた。体内時計はある意味ピッタリである。
「流石俺」
『余韻に浸っている暇がないくらいギリギリなので早く支度してくださいね』
ヨルムンガルドは手足を使って俺に洋服をくれる。
「ありがとう、ヨルムンガル……ん?」
『……どうしました?』
「ヨルムンガルド……お前……」
「……??」
「ドラゴンだったのか」
『ああ。そういえばこの姿を見せるのは初めてでしたっけ?』
そう、今朝見たヨルムンガルドの姿は今までのように美しい白色の蛇の姿ではなく、羽が生えていないドラゴン—白龍の姿だった。
『こっちの姿が本来の姿だな。ちなみにこいつ人化もできるぜ!』
「まじか」
再びそちらの方を見ると、ヨルムンガルドは白髪青眼の美しい青年執事に人化した。貴族の執事にいそうな非常に目立つタイプの美形である。
「ヨルムンガルド、できれば学校でもその姿で従者として控えといてくれない?」
『かしこまりました。リアム様のことをそろそろフォローしなければと思っていたところです。腕がなりますよ』
そんなことをおもわれるほど俺はやらかしていたらしい。
思い当たる節がありすぎて、どの辺でそう思った?的なことは聞けない。
「助かるよ」
『早速ですが、リアム様』
「はい」
『もう、遅刻する時間です』
「あーー!!そうだった!!」
『ですので、残りの支度はルーカスの上で行ってください。食べ物もご用意しておりますから』
「もしかして、この執事有能なのでは?」
『まあ、元々は巣のあたりの魔物の統率なども行っていたので、これくらいは当たり前のようにできます』
「お、おう」
それって、ヨルムンガルドがいなくなったあそこは統率者がいなくて混乱しているのではなかろうか?
『心配しなくても、代理の眷属に任せているので大丈夫です。それより、早く行きますよ!』
「あ、うん」
代理の眷属……、ヨルムンガルドのことは掘ればまだまだ色々出てきそうだ。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
——キーンコーンカーンコーン
「はあ……、はあ……、はあ……」
『ピッタリですね。リアム様』
「流石、ヨルムンガルド」
タイムキープは完璧だった。
今日の朝ごはんである、バゲットにハムとチーズを挟んだサンドイッチ—カスクートも絶品だった。小麦とバターを最高級な物を使っているのか、バゲットがたまらなく美味しいのだ。世の中、まだまだ、知らない食べ物がたくさんある。
ヨルムンガルドが有能執事である事はこれで確定だろう。そんなことを考えながらも、今日も相変わらず、注目を浴びながら教室の中を進んでいく。
「リアム!」
「リアム様!」
「おはようノア、ミラ、それと……君は」
ノアと昨日は話さなかった妹のミラもいた。そして今回はその隣に珍しい人物もいる。
「お久しぶりです。リアム殿」
「カミラ……!!」
そう。歓迎会で出会ったノアにやたら詳しかった黒髪黒目の美少女?のカミラである。格好は女性の制服を着ているから少年ではなかったのだろう。
ここにいるということは、貴族令嬢か。ノアに詳しかったのはノアに近しい貴族だったからだったのか。
「おや……知り合いだったのかい?」
「前に一度話したことがあっただけだよ。まさかこんなところで会うなんて」
「こっちこそ、まさか入学式の場にリアムがいるなんて思わなかったよ」
それもそうか。王様と父上から言われなければ、俺は本来領主としてサンタウンを納めているはずだった。そもそも、入学試験を忘れていたくらいである。自分でも今学校に入っていることに驚きだ。
「まあ、お互い色々事情はあるだろうからそれは置いておいて、とりあえず、リアムに彼女のことを紹介しよう。俺の婚約者のカミラだ」
「よろしくね。リアム殿」
「ええええええーーーー!!!」
今日は始まったばかりだが、これを超える驚きはこないだろう。
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入学式とオリエンテーションが終わった翌日、俺はいつもの通り遅刻ギリギリに目が覚めた。体内時計はある意味ピッタリである。
「流石俺」
『余韻に浸っている暇がないくらいギリギリなので早く支度してくださいね』
ヨルムンガルドは手足を使って俺に洋服をくれる。
「ありがとう、ヨルムンガル……ん?」
『……どうしました?』
「ヨルムンガルド……お前……」
「……??」
「ドラゴンだったのか」
『ああ。そういえばこの姿を見せるのは初めてでしたっけ?』
そう、今朝見たヨルムンガルドの姿は今までのように美しい白色の蛇の姿ではなく、羽が生えていないドラゴン—白龍の姿だった。
『こっちの姿が本来の姿だな。ちなみにこいつ人化もできるぜ!』
「まじか」
再びそちらの方を見ると、ヨルムンガルドは白髪青眼の美しい青年執事に人化した。貴族の執事にいそうな非常に目立つタイプの美形である。
「ヨルムンガルド、できれば学校でもその姿で従者として控えといてくれない?」
『かしこまりました。リアム様のことをそろそろフォローしなければと思っていたところです。腕がなりますよ』
そんなことをおもわれるほど俺はやらかしていたらしい。
思い当たる節がありすぎて、どの辺でそう思った?的なことは聞けない。
「助かるよ」
『早速ですが、リアム様』
「はい」
『もう、遅刻する時間です』
「あーー!!そうだった!!」
『ですので、残りの支度はルーカスの上で行ってください。食べ物もご用意しておりますから』
「もしかして、この執事有能なのでは?」
『まあ、元々は巣のあたりの魔物の統率なども行っていたので、これくらいは当たり前のようにできます』
「お、おう」
それって、ヨルムンガルドがいなくなったあそこは統率者がいなくて混乱しているのではなかろうか?
『心配しなくても、代理の眷属に任せているので大丈夫です。それより、早く行きますよ!』
「あ、うん」
代理の眷属……、ヨルムンガルドのことは掘ればまだまだ色々出てきそうだ。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
——キーンコーンカーンコーン
「はあ……、はあ……、はあ……」
『ピッタリですね。リアム様』
「流石、ヨルムンガルド」
タイムキープは完璧だった。
今日の朝ごはんである、バゲットにハムとチーズを挟んだサンドイッチ—カスクートも絶品だった。小麦とバターを最高級な物を使っているのか、バゲットがたまらなく美味しいのだ。世の中、まだまだ、知らない食べ物がたくさんある。
ヨルムンガルドが有能執事である事はこれで確定だろう。そんなことを考えながらも、今日も相変わらず、注目を浴びながら教室の中を進んでいく。
「リアム!」
「リアム様!」
「おはようノア、ミラ、それと……君は」
ノアと昨日は話さなかった妹のミラもいた。そして今回はその隣に珍しい人物もいる。
「お久しぶりです。リアム殿」
「カミラ……!!」
そう。歓迎会で出会ったノアにやたら詳しかった黒髪黒目の美少女?のカミラである。格好は女性の制服を着ているから少年ではなかったのだろう。
ここにいるということは、貴族令嬢か。ノアに詳しかったのはノアに近しい貴族だったからだったのか。
「おや……知り合いだったのかい?」
「前に一度話したことがあっただけだよ。まさかこんなところで会うなんて」
「こっちこそ、まさか入学式の場にリアムがいるなんて思わなかったよ」
それもそうか。王様と父上から言われなければ、俺は本来領主としてサンタウンを納めているはずだった。そもそも、入学試験を忘れていたくらいである。自分でも今学校に入っていることに驚きだ。
「まあ、お互い色々事情はあるだろうからそれは置いておいて、とりあえず、リアムに彼女のことを紹介しよう。俺の婚約者のカミラだ」
「よろしくね。リアム殿」
「ええええええーーーー!!!」
今日は始まったばかりだが、これを超える驚きはこないだろう。
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