転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう! 公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中

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4章⭐︎7歳〜冒険者編⭐︎

戦闘開始?

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-side ラインハルト-


「話を整理しよう。マークとアルバートが剣で前線、ルイとラリーが魔法と長射程武器で中衛、俺が後衛でいいか?」
「うん。それでバッチリだと思う」


 ルイが説明してくれた内容をまとめるとそんな感じだ。
 理屈も色々述べてくれたけど、正直3割も理解できていない。まだ、戦闘や戦術の知識が足りていないな。勉強になる。
 そういえば、ルイの魔法もラリーの中距離の武器も今まで一度も見たことがない。
 結構長いこと一緒にいるのに、知らない一面もまだまだあるという事か。


「敵の特徴についての確認だよ。まず、あの植物はこちら側が攻撃すると、荊棘攻撃アンド毒針を仕掛けてくる」
「殺意が高すぎる」


 流石、魔境の植物。普段だったら絶対怒らせたくないし、攻撃したくない相手だ。

 
「これについては攻撃する前に事前にラインハルト結界魔法を張って貰えばいいよ」
「分かった」
「今回はパーティメンバーの実力が知りたいっていう事だったから、メインは僕とラリーの中衛。マークとアルバートは前衛、ラインハルトは後衛でお願い」
「オーケー」


 そんな感じで、ざっくりと戦うポジションが決まったところで、俺は先ほどから疑問に思っていた事をルイに質問する。
 

「ところで、ルイとラリーの武器ってなんなの?」
「それは始まってからのお楽しみってことで」
「そこ焦らしてくるんだ……」
「まあ、どちらかというと、特殊だからね……僕もそうだけど……ラリーもなかなか……」
「そ、そうなんだ……」
「エドワード様も中々攻めたことを教えていらっしゃる」


 ルイが苦笑いしながら教えてくれる。


「どんな教えだよ……」


 あの人、一見してまともなんだけど、よくよく俺に教えている内容を考えてみると、それはもう闇の深い内容だったり、えぐい戦略の内容だったり……とても子供に教える内容ではないことが多いからな。
 ある意味で英才教育、ある意味でアウトロー教育である。
 ラリーが父上色に染まってしまわないか、お兄ちゃんとしてはとても心配だ。

 
「兄上ー!行きますよ!」


 まあ、この笑顔を見ている限り、今のところはそんな気配はあまりないか?
 気にしすぎるのも良くはないだろう。


 ♢  ♢  ♢  


「そう思っていた俺が間違いだった」
「何を言っているんですか?兄上ー?」


 目の前にはラリーがキラキラした目で武器を持っている。
 ラリーの武器--それは、チェーンだった。

 
「いやいやいや、その年齢でそれは道外しすぎだろ」
「エドワード様の英才教育の賜物ですね」
「皮肉言っている場合か、アルバート」
「失礼いたしました……つい本音が漏れ出てしまいました」


 アルバートがそう言ってしまうのも無理はない。
 いやいやいや、普通に剣とか弓とか……もっと色々あっただろ……
 チェーンって、流石に厨二すぎる。


「闇より出し、俺の右腕……」


 ほらもう、詠唱まで怪しいし……


「……って、待て待て待て。マジでそんなのどこで覚えてきたの?」
「この前見た、過去の英雄の書です!家の中の禁書庫にありました!」
「うーん。その本、永遠に禁書庫に眠ってて欲しかった」


 誰だ?そんな大事そうな本が集まる場所にそんなふざけた事書いたやつは……!
 一瞬ふと、マーチャルトの本屋さんで見つけた本を思い出す。
 いやいやいや……あれはあれでふざけた本だったけど、まさか同一人物なわけ……一旦後で調べるか。
 

「でもチェーンという武器自体を使うのは悪くありませんよ?」


 俺が頭を抱えていると、アルバートがラリーをフォローする。

 
「そうなの?」
「ああ、チェーンは隠れて強い武器だ。魔法との相性がいい。使う人が使えば強い」
「それに冒険者やるんだったら、他の人と同じ武器を使うのはそこまで良くはありませんからねえ……子どもの頃から色々な武器をとりあえず触ってみることは大切です」
「そういうものか」


 俺が練習したことがあるのは剣くらいだ。
 もっと色々武器について勉強する必要があるのかもしれない。

 
「まあ、お前の場合は何も教えなくても別にいいっていうエドワード様の判断なんじゃないか?むしろ力を抑えるために苦労しているくらいだから」
「いざとなったら精霊様方もいますからね」


 そう言ってマークは精霊さんたちの方へ視線を送る。

 
「おうよ!主人を守るためならばたとえ火の中、水の中にいても大丈夫だ!」


 こういう時に頼りになるルーカスさん。


「あんた、水苦手でしょ……」
「人任せ」
「うっ……!」


 前言撤回。火の精霊王ルーカスさん、思いっきり水の精霊王ソフィアさんに水の中の仕事押し付ける気満々だったみたいだ。
 頼りになる風には思えたんだけどねえ。


「そ、そそそんなことより、始めないのか?そろそろ始めないとお前ら永遠に喋ってそうだぜ!」
「いや……まあ……うん、そうだね、そろそろやろうか」


 あからさまに、図星を突かれて動揺しているルーカスに思うところがないわけではないが、言っていることは正論なので、始める。


「それじゃあ、みんなを強化するよー、ホーリーブースト」


 ホーリーブーストは光魔法だ。
 光魔法や闇魔法にはこう言った補助魔法も多く、なんだかんだで一番使う場面が多い。
 ふむふむ。今回のホーリーブーストも結構いい感じなのではないか……と思っていた。
 ……が。

 
「兄上……」
「あーやっちゃったねえ」
「相変わらずですねえ」
「やりすぎだバカ」
「……え?」


 何かやらかした?

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[コメ]
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