転生ちびっ子の魔物研究所〜ほのぼの家族に溢れんばかりの愛情を受けスローライフを送っていたら規格外の子どもに育っていました〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中

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1章 赤ん坊生活 0〜3歳

お部屋割り決定

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-side アクシア-



「おおーーっ!」


 秘密基地の場所についた!
 だけど、周りの様子は昨日とは全然違っている。安全な柵が強化され、景観も良くなった。昨日あのあと、家の人たちが色々やってくれたみたいだ。もはや、公然の秘密基地って感じかも?


 使用人の人たちの仕事を増やしてしまって申し訳ないけど、うれしい!その事を既に俺たちよりも先に着いて色々やっていたエリックに伝える。


「いえいえ、元々家の新たな施設を作る事に関しては、旦那様の指示ですから。仕事が増えたわけではありませんよ」
「でも、ありがとっ!でも、疲れたでしょう?いっぱい休んで欲しいって、パパに言っておく」
「ふふっ……!お気遣い感謝いたします。そうですね、ぜひそうしていただけると使用人一同喜ぶと思います」


 見ると、使用人の方々がギラギラした目でこちらを見ていた。やっぱり、みんなお休みは欲しいよね!うちの仕事、結構ブラックそうだもん。雇用先のトップに直接意見が言える存在は貴重だろう。みんな存分に頼ってほしいよね。ちゃんと仕事もして欲しいから言わないけれど。


「うん!約束!」


 とりあえず、このことはパパにとりあえず言っておいてあげよう。


「はあはあはあ……やっと追いついた」
「ぜえはあ……ぜえはあ……」


 さて、それはそれとして。フィル兄とテオ兄もついたので、二人にお茶を出して休憩でもしながら、本題に入ろうか。そう思って、エリックを振り返るとすぐにシュタイン家から支給される亜空間収納袋--マジックバックからすぐに椅子と紅茶をセットしてくれる。流石有能執事だ。


「お部屋割りどうするかで悩んでるんだー」
「ふーん」
「ねえ、アクシア……」
「んーー?」
「その……俺の部屋ももらっていいか?」
「いいよー」
「僕の部屋もよろしく」
「わかったー!」


 お兄様達はそう答えると目をキラキラさせてガッツポーズをしている。ふふっ……俺が昨日、秘密基地を作っていたのを見てお兄様たちも興味津々だったようだ。みんなで一緒の基地で遊ぶのもいいねー。


「では、地上に近い部分は、皆様のお部屋にいたしましょうか。出入りが簡単な方が良いですからね」
「そうだねー」


 お昼寝するスペースと、みんなで遊べるペース、ご飯を食べるスペース、ご飯を研究するスペース、食材倉庫、家庭菜園ができる場所かな?


「それくらいですね。あとはお手洗いの場所とシャワールーム、洗面所、物置、使用人室なども必要でしょう?」
「そっかー」


 確かに使用人の人がいると色々便利だから部屋があると助かるけど、うーむ……、秘密基地だからなるべく人数は少ない方がいい。
 でも、ここで俺がごねてなくなったとしたら、使用人の人たちの負担が大変なことになるだろう。
 うーん、うーん、と俺が悩んでいると、エリックが察してくれた。


「では、こうしましょう。使用人室ではなくて、私の部屋という事にしてくれませんか?」
「むむ?」
「秘密基地に私の部屋をくださいませんか?アクシア様」
「えっ……!?」


 ふむ?つまり、使用人ではなく、エリックに与えるという名目だと秘密基地らしさが残るか。なるほどー。そっちの方が全然いいね!
 

「わかったー」
「ありがとうございます。ではそのように2階はとりあえず、フリースペースにして、後で考えましょう」
「はーい」


 そんな感じの結論が決まると、青龍様ぱぱっと部屋の仕切りを作り、使用人の人たちがやってきて、秘密基地っぽい遊ぶお部屋が出来たのだった。やったー!


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-1章完-
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