転生ちびっ子の魔物研究所〜ほのぼの家族に溢れんばかりの愛情を受けスローライフを送っていたら規格外の子どもに育っていました〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中

文字の大きさ
25 / 49
2章3〜4歳

変異種テイムッ!

しおりを挟む
-side アクシア-


「スライムか……」
「どうしたのー?フィル兄?」
「なんでもない」


 今日は待ちに待ったフィル兄がスライムさんをテイムする日。だけれど、フィル兄は浮かない表情をしてるんだよね。
 なんでー。


「アクシア、こっち」
「……?」


 そんなことを思っていると気の利くテオ兄が俺の腕を引っ張ってフィル兄から距離を置き、耳元で囁いた。


「フィル兄はおそらく落ち込んでいる」
「そーなの?」
「うん」
「なんで?」
「最初のテイムでスライムをテイムしないといけないから」
「むー?」


 それがなんで落ち込むことに関係あるんだろー?


「ほら、スライムって最弱の魔物だろ?普通最初にテイムするなら鳥系の賢い魔物が主流なんだ。その方が感覚共有したりするのが簡単だからテイマーの勉強になりやすいね」
「そうなんだー」
「そそ、だから、落ち込んでる」
「へー」


 スライム、可愛いから良いと思うんだよね。なんというか、フィル兄のほのぼのとした雰囲気にぴったりだ。


「次期領主としては、それじゃダメだと気負ってるんでしょ。全く、他の兄弟は兄さんに領主の地位押し付けたくて仕方がないって言う連中だから気負わなくても良いのにね」
「へー」


 そーなんだ。
 まだ、エスター兄とベッキー姉にはあった事がないが、全く領主の座に興味らしい。
 俺?あるわけないじゃーん!将来は冒険者になって、冒険行きたいもん!


「難しい問題だけれど、これもパパとママが用意した課題なのかもね」
「ふーん」


 少年よ!悩め悩めって事かな?
 むむむむむっ……!いや、そんなこと絶対あのパパとママが考えてるわけない。絶対、俺と同じでフィル兄に似合いそうとかいう理由でスライム選んでると思う!


「だから、そっとしとくのが一番だよ」
「ふーん、スライム……、フィル兄にお似合いだと思うんだけどな……」
「それ、絶対に本人の前で言っちゃダメだよ」
「はーい」


 なんだか暗い雰囲気で気を使うなー。
 明るい話題があれば良いんだけれど。
 お?あのスライム!透き通った透明な色をしている、めっちゃ綺麗!
 あ、そーだ!


「見てみて!テオ兄!」
「んー?」
「あれ!フィル兄にぴったりそうなスライム!!あれがいい!」
「あれか、確かにきれいそうだね」


 だよねだよね!きっとフィル兄も喜んでくれるはず!


「ほーう、あれは変異種ではないか」
「むー?」


 青龍様が後ろからヌルッと顔を出してきてそう答えた。
 変異種?どういうこと?


「同種の魔物の中でたまに生まれてくるイレギュラーな性質を持った魔物だな。多くの場合、特殊な能力を持つとされている」
「むー?難しい」
「まあ、簡単にいうとすごいスライムということだ」
「へー、どこがー?」
「知らん」
「へ?」
「我はスライムなど矮小な魔物などには興味ないのだ。我最強なので」
「むーー!!」


 ちょっとは興味もてー!ぷんぷん!そんなこと言ってのんべんだらりと過ごしていると、いつか痛い目見るんだからね!人のこと言えないけどっ!ペチペチと青龍様を叩く。


「むむっ……!分かった!分かったから暴れるな!後で調べれば良いのだろう、どうせテイムするのだから」
「あ、そうだね、じゃあ、フィル兄に知らせちゃおっか!」


 その後、無事フィル兄は変異種のスライムをテイムできたのだった。
 「テイム!」って唱える時のフィル兄、かっこよかったなー!


-------------------------
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

転生したら王族だった

みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。 レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた

黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆ 毎日朝7時更新! 「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」 過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。 絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!? 伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!? 追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!

3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。 転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。 - 週間最高ランキング:総合297位 - ゲス要素があります。 - この話はフィクションです。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた

季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】 気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。 手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!? 傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。 罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚! 人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!

魔境へ追放された公爵令息のチート領地開拓 〜動く屋敷でもふもふ達とスローライフ!〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
公爵家に生まれたエリクは転生者である。 4歳の頃、前世の記憶が戻って以降、知識無双していた彼は気づいたら不自由極まりない生活を送るようになっていた。 そんな彼はある日、追放される。 「よっし。やっと追放だ。」 自由を手に入れたぶっ飛んび少年エリクが、ドラゴンやフェンリルたちと気ままに旅先を決めるという物語。 - この話はフィクションです。 - カクヨム様でも連載しています。

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

処理中です...