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2章3〜4歳
フィル兄とパパ
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-side アクシア-
かっこいいパパとママの魔獣を見てとてもびっくり。二人に色々聞いてみる。
「ママー、パパー、どうやったらそんな魔物と出会えるの?」
「そうねー、あたしは王宮で一人で本を読んでいる最中に居眠りをしていたら、気づいたら隣で寝ていたの」
「ほえーー!!」
なにそれ!?すごい!!優雅な世界!
「俺は冒険の最中だなー!山の中へ冒険に行った時、たまたま瀕死になっているこいつを見つけて可哀想だったから助けたんだ。」
「おおおおお!」
冒険!異世界に来た時にやってみたいなと思っていた事だから、憧れるー!
強そうな魔物をテイムしているパパはやっぱりすごいね。
俺もそんなふうになりたいな。
「……父上、そろそろ俺も魔物をテイムしても良い頃ではないですか?」
--っとそんな時、一番上のフィル兄が真剣な表情をしながらこっちにきて、父上に問いかけた。
「そうだな……、確かにフィルの年齢的にはやっても良いことなのだが……」
「なら……!」
「だがな……」
父上は少し悩み、難しそうな顔をした。
むむ……!なんで許してあげないんだろ?
「あなた……、そろそろフィルにも許してあげても良くなくて?」
そーだそーだ!!ママンの言う通りだよ!
ぷんぷん!--っとパパの足を殴る。
パパは軽く俺の頭に手を置かれて撫でられた。気持ちー。
「むむむ……だがな」
「せめてなんでなのか、直接言わないとフィルも納得しないわよ」
うんうん!そだよー!
「……。あっ……、ああ、分かった」
パパは渋そうな顔をしますが、ママの圧力に負けちゃったみたい。やっぱり、尻に敷かれているっぽい。
「なぜですか?父上」
「フィル、お前は優しい子だよ、優しいからきっと魔物と仲良くなることは出来るだろう」
「なら……!」
「だがな、優しすぎるのだ」
「……?」
フィル兄は首を傾げている。
一方で、それを聞いた俺、テオ兄、ママンは「あー」と理解した表情になる。パパの言わんとしている事が分かったからだ。
「フィル。一つ聞きたい事がある。お前自身がどう考えているかは分からんが、もし仲良くなった魔物が暴走した時、その魔物を自分自身で切れることは可能か?」
「それは……」
「パッと答えられない時点でお前は甘すぎる」
「うっ……」
うわっ……、パパ。正論かもしれないけれど、そんな高圧的な言い方しなくても良いんじゃない?
--っと、それは前世の感覚で、領主が次期領主に対して行う教育としてはふさわしいのかもしれない。
フィル兄はようやく色々理解したようだ。
さっきよりも表情が暗い。
「この先、お前が領主となる時、信頼していた仲間でさえ、不必要だと判断すれば即切る必要がある。その事は次期領主として理解しているよな?」
「はい」
「なら、魔物をテイムする時もその覚悟でやると誓えるか」
「誓います」
フィル兄が今度は迷わず答えた。
普段はのほほんとしているが、こう言う時にはしっかりできるみたい。
これなら、大丈夫そうかも!
「そうだな……、まあ、分かった。なら、そうだな、まず初めはスライムからテイムしてみるか」
「「--えっ!?」」
びっくりして俺まで大きな声を出してしまった。スライムさんだって!?スライムさんをフィル兄がテイムしてくれるの?
「わーー!頑張れーー!!」
「う、うん」
フィル兄は少し浮かない表情をしていたけど、そう曖昧に笑ってくれたのでした。
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かっこいいパパとママの魔獣を見てとてもびっくり。二人に色々聞いてみる。
「ママー、パパー、どうやったらそんな魔物と出会えるの?」
「そうねー、あたしは王宮で一人で本を読んでいる最中に居眠りをしていたら、気づいたら隣で寝ていたの」
「ほえーー!!」
なにそれ!?すごい!!優雅な世界!
「俺は冒険の最中だなー!山の中へ冒険に行った時、たまたま瀕死になっているこいつを見つけて可哀想だったから助けたんだ。」
「おおおおお!」
冒険!異世界に来た時にやってみたいなと思っていた事だから、憧れるー!
強そうな魔物をテイムしているパパはやっぱりすごいね。
俺もそんなふうになりたいな。
「……父上、そろそろ俺も魔物をテイムしても良い頃ではないですか?」
--っとそんな時、一番上のフィル兄が真剣な表情をしながらこっちにきて、父上に問いかけた。
「そうだな……、確かにフィルの年齢的にはやっても良いことなのだが……」
「なら……!」
「だがな……」
父上は少し悩み、難しそうな顔をした。
むむ……!なんで許してあげないんだろ?
「あなた……、そろそろフィルにも許してあげても良くなくて?」
そーだそーだ!!ママンの言う通りだよ!
ぷんぷん!--っとパパの足を殴る。
パパは軽く俺の頭に手を置かれて撫でられた。気持ちー。
「むむむ……だがな」
「せめてなんでなのか、直接言わないとフィルも納得しないわよ」
うんうん!そだよー!
「……。あっ……、ああ、分かった」
パパは渋そうな顔をしますが、ママの圧力に負けちゃったみたい。やっぱり、尻に敷かれているっぽい。
「なぜですか?父上」
「フィル、お前は優しい子だよ、優しいからきっと魔物と仲良くなることは出来るだろう」
「なら……!」
「だがな、優しすぎるのだ」
「……?」
フィル兄は首を傾げている。
一方で、それを聞いた俺、テオ兄、ママンは「あー」と理解した表情になる。パパの言わんとしている事が分かったからだ。
「フィル。一つ聞きたい事がある。お前自身がどう考えているかは分からんが、もし仲良くなった魔物が暴走した時、その魔物を自分自身で切れることは可能か?」
「それは……」
「パッと答えられない時点でお前は甘すぎる」
「うっ……」
うわっ……、パパ。正論かもしれないけれど、そんな高圧的な言い方しなくても良いんじゃない?
--っと、それは前世の感覚で、領主が次期領主に対して行う教育としてはふさわしいのかもしれない。
フィル兄はようやく色々理解したようだ。
さっきよりも表情が暗い。
「この先、お前が領主となる時、信頼していた仲間でさえ、不必要だと判断すれば即切る必要がある。その事は次期領主として理解しているよな?」
「はい」
「なら、魔物をテイムする時もその覚悟でやると誓えるか」
「誓います」
フィル兄が今度は迷わず答えた。
普段はのほほんとしているが、こう言う時にはしっかりできるみたい。
これなら、大丈夫そうかも!
「そうだな……、まあ、分かった。なら、そうだな、まず初めはスライムからテイムしてみるか」
「「--えっ!?」」
びっくりして俺まで大きな声を出してしまった。スライムさんだって!?スライムさんをフィル兄がテイムしてくれるの?
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「う、うん」
フィル兄は少し浮かない表情をしていたけど、そう曖昧に笑ってくれたのでした。
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