35 / 48
2章3〜4歳
時空の狭間まで
しおりを挟む
-side アクシア-
「それじゃ!投げるよ~!」
「「「「「「はーい」」」」」」
家族でボール遊びをしていたところ、白虎さんが遊びにきたので、白虎さんと一緒にフリスビーで遊ぶことになった俺たち。
背後に控えているエリックにフリスビーを貰う。
でもなんか、エリックの様子が変……何というか、ゾクゾクしているような表情をしてる。
あ!もしかして、白虎さんと戦いたくなったとかじゃないよね?
そんなまっさか~!
気づかないふりしよーっと。うん。
「えーい!」
--ヒュン!
子供の腕力では飛距離はたかが知れていると思ってはいるけれど、一生懸命なげる。
「そーれ!」
ーーヒュン!
うん、分かってはいたけど白虎さんはとてつもない速さでフリスビーを取ってるね。
家族のみんなはポカーンと棒立ちだ。
青龍様はやる気がないのか、白虎さんと勝負したくないのか欠伸をしている。
「むー。今度は青龍様が投げて」
「うむ」
暇そうにしていたので、青龍様に投げる役を任せることにした。
白虎さんがやる気に満ちた表情でニヤリと笑った。ちょっとこの2人の勝負は楽しみかも。
「私も参戦しますね」
エリックも参加するようだ。
楽しそうである。
「それじゃーいくよー!」
ーービュオン
青龍様が投げると、謎の空間ができてフリスビーが中に吸い込まれていく。
ーーポカーン
何が起こったんだろうと家族の方を見る。
相変わらず家族はポカーンと棒立ち。
白虎さんは呆れた表情をしている。
「……どこまで投げたの~?」
「ちょっと時空の狭間まで」
むむむむ……!汗ダラダラ。
「……正座!!!!」
「うむう」
流石にまずいと思ったのか、青龍様が正座する。
「どー言うことが説明してくれるー?」
大事件すぎて戸惑いを隠せないけど、なるべく冷静に問い詰める。
「うむう。フリスビーを投げる際一緒に魔力を込めて投げたんだがな、加減を間違えてしまったがために時空を切り裂いて狭間に入ってしまったのだ」
「うーーむ?時空の狭間って何?」
「うむう、時空の狭間とはつまり、天界へとつながる道のことでもあるな」
「あー!あそこかー!」
この世界にくるときに通ってきたのをうろ覚えだけれど、覚えている。
悪意のある人を通さないためにケロベロスさんが守ってくれている怖ーくて迫力のある場所だ。
ケロベロスさんに乗ったから一瞬であの場所を潜り抜けられたけれど、フリスビーを探すとなると普通に行きたくないし嫌だなあ。そもそも、こちらから行けるかわからないのは置いておいて。
「時空の狭間って行けるのー?」
「可能ではあるぞ?人間にはおすすめはしないが」
「デスヨネー」
まあ、フリスビーは他にもあるからいっか。
このあとは気をつけてもらおう。
どうせ戻ってこないフリスビーを考えても仕方がないからね!
「じゃあ、今度は気をつけてフリスビー投げてねー」
「うむう」
再開しようと思って、家族の方を見るとハッとした表情をしてこちらを見てくる。
「アクシア!今のはーー?」
はっ!あっ!そっかー!パパとママは俺が転生者ってこと知らないのかー、忘れてた!
------------------------ーーーーーー
「それじゃ!投げるよ~!」
「「「「「「はーい」」」」」」
家族でボール遊びをしていたところ、白虎さんが遊びにきたので、白虎さんと一緒にフリスビーで遊ぶことになった俺たち。
背後に控えているエリックにフリスビーを貰う。
でもなんか、エリックの様子が変……何というか、ゾクゾクしているような表情をしてる。
あ!もしかして、白虎さんと戦いたくなったとかじゃないよね?
そんなまっさか~!
気づかないふりしよーっと。うん。
「えーい!」
--ヒュン!
子供の腕力では飛距離はたかが知れていると思ってはいるけれど、一生懸命なげる。
「そーれ!」
ーーヒュン!
うん、分かってはいたけど白虎さんはとてつもない速さでフリスビーを取ってるね。
家族のみんなはポカーンと棒立ちだ。
青龍様はやる気がないのか、白虎さんと勝負したくないのか欠伸をしている。
「むー。今度は青龍様が投げて」
「うむ」
暇そうにしていたので、青龍様に投げる役を任せることにした。
白虎さんがやる気に満ちた表情でニヤリと笑った。ちょっとこの2人の勝負は楽しみかも。
「私も参戦しますね」
エリックも参加するようだ。
楽しそうである。
「それじゃーいくよー!」
ーービュオン
青龍様が投げると、謎の空間ができてフリスビーが中に吸い込まれていく。
ーーポカーン
何が起こったんだろうと家族の方を見る。
相変わらず家族はポカーンと棒立ち。
白虎さんは呆れた表情をしている。
「……どこまで投げたの~?」
「ちょっと時空の狭間まで」
むむむむ……!汗ダラダラ。
「……正座!!!!」
「うむう」
流石にまずいと思ったのか、青龍様が正座する。
「どー言うことが説明してくれるー?」
大事件すぎて戸惑いを隠せないけど、なるべく冷静に問い詰める。
「うむう。フリスビーを投げる際一緒に魔力を込めて投げたんだがな、加減を間違えてしまったがために時空を切り裂いて狭間に入ってしまったのだ」
「うーーむ?時空の狭間って何?」
「うむう、時空の狭間とはつまり、天界へとつながる道のことでもあるな」
「あー!あそこかー!」
この世界にくるときに通ってきたのをうろ覚えだけれど、覚えている。
悪意のある人を通さないためにケロベロスさんが守ってくれている怖ーくて迫力のある場所だ。
ケロベロスさんに乗ったから一瞬であの場所を潜り抜けられたけれど、フリスビーを探すとなると普通に行きたくないし嫌だなあ。そもそも、こちらから行けるかわからないのは置いておいて。
「時空の狭間って行けるのー?」
「可能ではあるぞ?人間にはおすすめはしないが」
「デスヨネー」
まあ、フリスビーは他にもあるからいっか。
このあとは気をつけてもらおう。
どうせ戻ってこないフリスビーを考えても仕方がないからね!
「じゃあ、今度は気をつけてフリスビー投げてねー」
「うむう」
再開しようと思って、家族の方を見るとハッとした表情をしてこちらを見てくる。
「アクシア!今のはーー?」
はっ!あっ!そっかー!パパとママは俺が転生者ってこと知らないのかー、忘れてた!
------------------------ーーーーーー
274
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
『規格外の薬師、追放されて辺境スローライフを始める。〜作ったポーションが国家機密級なのは秘密です〜』
雛月 らん
ファンタジー
俺、黒田 蓮(くろだ れん)35歳は前世でブラック企業の社畜だった。過労死寸前で倒れ、次に目覚めたとき、そこは剣と魔法の異世界。しかも、幼少期の俺は、とある大貴族の私生児、アレン・クロイツェルとして生まれ変わっていた。
前世の記憶と、この世界では「外れスキル」とされる『万物鑑定』と『薬草栽培(ハイレベル)』。そして、誰にも知られていない規格外の莫大な魔力を持っていた。
しかし、俺は決意する。「今世こそ、誰にも邪魔されない、のんびりしたスローライフを送る!」と。
これは、スローライフを死守したい天才薬師のアレンと、彼の作る規格外の薬に振り回される異世界の物語。
平穏を愛する(自称)凡人薬師の、のんびりだけど実は波乱万丈な辺境スローライフファンタジー。
追放された『修理職人』、辺境の店が国宝級の聖地になる~万物を新品以上に直せるので、今さら戻ってこいと言われても予約で一杯です
たまごころ
ファンタジー
「攻撃力が皆無の生産職は、魔王戦では足手まといだ」
勇者パーティで武器や防具の管理をしていたルークは、ダンジョン攻略の最終局面を前に追放されてしまう。
しかし、勇者たちは知らなかった。伝説の聖剣も、鉄壁の鎧も、ルークのスキル『修復』によるメンテナンスがあったからこそ、性能を維持できていたことを。
一方、最果ての村にたどり着いたルークは、ボロボロの小屋を直して、小さな「修理屋」を開店する。
彼の『修復』スキルは、単に物を直すだけではない。錆びた剣は名刀に、古びたポーションは最高級エリクサーに、品質すらも「新品以上」に進化させる規格外の力だったのだ。
引退した老剣士の愛剣を蘇らせ、村の井戸を枯れない泉に直し、ついにはお忍びで来た王女様の不治の病まで『修理』してしまい――?
ルークの店には、今日も世界中から依頼が殺到する。
「えっ、勇者たちが新品の剣をすぐに折ってしまって困ってる? 知りませんが、とりあえず最後尾に並んでいただけますか?」
これは、職人少年が辺境の村を世界一の都へと変えていく、ほのぼの逆転サクセスストーリー。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
元・神獣の世話係 ~神獣さえいればいいと解雇されたけど、心優しいもふもふ神獣は私についてくるようです!~
草乃葉オウル ◆ 書籍発売中
ファンタジー
黒き狼の神獣ガルーと契約を交わし、魔人との戦争を勝利に導いた勇者が天寿をまっとうした。
勇者の養女セフィラは悲しみに暮れつつも、婚約者である王国の王子と幸せに生きていくことを誓う。
だが、王子にとってセフィラは勇者に取り入るための道具でしかなかった。
勇者亡き今、王子はセフィラとの婚約を破棄し、新たな神獣の契約者となって力による国民の支配を目論む。
しかし、ガルーと契約を交わしていたのは最初から勇者ではなくセフィラだったのだ!
真実を知って今さら媚びてくる王子に別れを告げ、セフィラはガルーの背に乗ってお城を飛び出す。
これは少女と世話焼き神獣の癒しとグルメに満ちた気ままな旅の物語!
聖女として召還されたのにフェンリルをテイムしたら追放されましたー腹いせに快適すぎる森に引きこもって我慢していた事色々好き放題してやります!
ふぃえま
ファンタジー
「勝手に呼び出して無茶振りしたくせに自分達に都合の悪い聖獣がでたら責任追及とか狡すぎません?
せめて裏で良いから謝罪の一言くらいあるはずですよね?」
不況の中、なんとか内定をもぎ取った会社にやっと慣れたと思ったら異世界召還されて勝手に聖女にされました、佐藤です。いや、元佐藤か。
実は今日、なんか国を守る聖獣を召還せよって言われたからやったらフェンリルが出ました。
あんまりこういうの詳しくないけど確か超強いやつですよね?
なのに周りの反応は正反対!
なんかめっちゃ裏切り者とか怒鳴られてロープグルグル巻きにされました。
勝手にこっちに連れて来たりただでさえ難しい聖獣召喚にケチつけたり……なんかもうこの人たち助けなくてもバチ当たりませんよね?
出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた
黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆
毎日朝7時更新!
「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」
過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。
絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!?
伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!?
追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる