転生ちびっ子の魔物研究所〜ほのぼの家族に溢れんばかりの愛情を受けスローライフを送っていたら規格外の子どもに育っていました〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中

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2章3〜4歳

白虎さんとご挨拶

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-side アクシア-


「なんだお前か」


 青龍様が警戒を解く。


「あら?青龍さんもこっちにいらっしゃったの?私も神の子の気配を察知してこっちにきちゃったわ」
「うむ。此奴の近くはなかなか居心地がよくてだな。居座っておる」
「ずる~い。あたしもしばらくいさせてもらおうかしら?」


 いや、だれー?
 ちょっ……!勝手に居座られても困るんだけど?
 でも、ものすごい威圧感あるから聞くに聞けないよ!どーしよー!


「あの……どなたでしょうか?」


 そんなことを思っていると、パパンが意を決して聞いてくれる。えらい!俺、ちょっとビビちゃった!ちょっとだけだよ?


「ああ、申し遅れました。私白虎と申します!普段は山の中を転々と生活しています」


 白虎!!青龍様と同じで四神獣の一角だ。
 前にエリックに習ったやつ!
 ちなみに鑑定さんによると、青龍様は春や生命力を象徴するのに対して、白虎は秋や収穫、強さや勇敢さを象徴するらしい。
 てことは、白虎さんがいるだけで、ここら辺の収穫が豊作になって、領地が豊かになる可能性があるってこと!?
 強さや勇敢さを象徴しているだけあって佇まいも堂々としている。だから、俺がちょっとだけビビるくらい威圧感あったんだね!ほんのちょっとだけ。
 白虎さんすごくない?是非君を我が家にスカウトしたいところだ。
 決してビビってなんかいないけど、深呼吸をして挨拶する。


「白虎さんこんにちはー!」
「あら?あなたが神の子……お名前はなんていうのですか?」


 白虎さんは優しく花を擦り付けてくる。
 やっぱりちょっと、怖い。けど平気。


「アクシアだよー!」
「アクシア!良い名前ですね!よろしくお願いします!」


 こちらが困っていることを察してか、青龍さんより大分強者の気配を抑えてくれた。
 助かるー。会話が通用しそうだ。なかなか理知的みたい。


「それはそうと、なんできたの?」
「あ、そうだ!私、フリスビーを遠くから見ていたら、居てもたってもいられなくなちゃって!」


 前言撤回。フリスビーをしにわざわざここに来るのは理知的ではないかもー。
 というか、遠くからってどのくらいなんだろう?なんとなく、聞くの怖いなー。
 でもでも。


「フリスビーたのしーよー」
「ですよねー。私も魔眼を通してこちらの世界を色々見ていたのですが、そのなかで貴女のところの遊びがすば抜けて面白そうだからきちゃいました~」
「おおーー!まがん!」


 やっぱり、すごい遠く……、というかこの世界でもないみたい。むむむ……、俺みたいに異世界から来たのかな?それとも、神獣だけが住んでいる楽園があるとか?これは調査が必要ですな!
 それにしても白虎さん。なかなか、お茶目でフットワークが軽いらしい。一緒に遊んでて楽しい相手なのかもしれない。


「色々聞きたいことは沢山あるけど、まあ、それを今聞くのもねえ」
「そうだな。とりあえず、今はみんなでワイワイしますか!」


 こうしてフリスビーとボールで遊ぶ事になったのだった。


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