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24ギルド
しおりを挟む――ギルド。
冒険家が最初に登録し、冒険家として活動するための場所。
また、商人として働く際もここで登録を行うとのことだ。
通常は人の行き来が多いはずなのに、ギルドの受付嬢が一人だった。
ギルド職員も少なく、顔色が悪い。
「では登録について…」
ぐらりと傾く体に私は咄嗟に手を伸ばした。
「フェリン!」
「うっ…」
他のギルド職員が声をあげるも、既に立っていることができない状態だった。
「しっかりしてください!」
「うっ…」
手が氷のように冷たい。
それに震えが普通じゃない。
「横にならせた方がいい」
「アレク、これは毒の症状だわ」
手の震えと唇の色が紫に近い。
それに手首にわずかな発心が出ている。
「聞こえますか!」
肩を揺すってみたが、声を出すのも難しいようだ。
「クッションを持ってきて!それから分厚い本を」
「えっ…何を」
「いいから早く!」
できれば人目に晒したくない。
服も緩めた方がいい。
「近くに職員の休憩室が」
「イチロー」
私が声をかけるとすぐに元の大きさに戻る。
「きゃああ!ゴーレム!」
「嘘だろ。ゴーレムなんて」
「ありえない」
小さなイチローが大きくなったことに驚いているのだろうけど今は気にしていられない。
「アンリ、寝床の準備はできた。次はどうしたらいい?」
「水の準備を、それから部屋をできるだけ温かくして」
「解った」
部屋はできるだけ狭い方がいい。
室内の気温をあげて、ソファーに寝かせた後に。
「服を緩めます。男性はあちらを向いててください」
「はっ…はい」
職員の人達は心配して傍にいるけど、服をはだけさせるので見せるわけにはいかない。
「辞書をお持ちしました」
「あの…何をなさるのですか」
「足を上げるんです」
頭にもクッションをかます。
「口を開けてください」
「うっ…ああ」
僅かに開いた口にできるだけ少量の解毒剤を飲ませる。
旅先に来る前に持って来た薬草で作った解毒剤だ。
症状を見る限りまだ初期症状だから効くはずだ。
「えっ…」
「なんて事なの!一瞬で顔色が良くなって…それどころか湿疹も消えた!」
症状を軽くできると思ったらあら不思議。
顔色が一瞬で良くなるなんて効きすぎだろ?
「フェリン!」
「おお!なんということだ!」
意識を取り戻した受付嬢は意識を取り戻すだけでなく自分で起き上がるまでになった。
だけど、この回復の速さ。
もしかして受付嬢は魔力を持っていたのかな?
それとも加護持ちだったのかな?
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