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番外編~その後の僕等
とある公爵子息の末路⑥
しおりを挟む聖女伝説。
聖書にでも残る有名な話だった。
数百年に一度、女神により選ばれると言われていた。
その話を聞いてキャルティは直ぐに行動に移した。
パークアイ公爵家の手の者に金を握らせた。
聞けば神殿の使者がとある村に向かい、迎えるのだと。
(これは好機だ!)
聖女は女神の使者とも言われている。
聖なる乙女として語り継がれているが、過去に何度も聖女が選ばれたのだ。
立場は王族と同等である。
万一聖女の後継者になればと邪な考えを抱く。
(そうだ、利用できる)
キャルティはアンジェリークを追い出し自分が王太子になり、後に王となった後に邪魔な者を排除すべく聖女を自分の手中に収めようと考えた。
その為にも自分の手の者を村に送ったのだ。
貴族が同行することは認められ、平民の娘。
リリーを迎えることが叶った。
しかし――。
(随分と垢抜けない小娘だな)
貴族令嬢や美しい侍女ばかりを見て来たキャルティは早々にリリーを汚いものを見る様な目で見た。
聖女と言えど平民の娘。
しかも服装は質素なワンピースで、とてもではないが傍に置く気にならなれなかった。
(いや、外見は悪くない…着飾ればどうにかなるか)
キャルティの好みに仕立て上げればいい。
後は自分の言う事を聞くように仕込めばいいと思ったが。
「オンディーヌが世話係だと!」
「ひぃ!」
神殿から伝えられたのは、女神がオンディーヌの元に聖女を預けろとの事だった。
「何故だ!」
「はい…オンディーヌ様は歌姫様ですので…癒しの魔法の使えます。何よりクレイン侯爵家ならば政治的に利用されることもないと…国王陛下も了承されました」
「チッ!」
舌打ちをしながら内心では苛立ちが募っていたが、考えようによってはいいかもしれない。
面倒な役目はすべてオンディーヌに押し付けられる。
それに婚約者が世話係ならば関わる事もできるだそうし、聖女を押し立ててればアンジェリークを押す貴族の力もすぐ事ができる。
万一問題が起きれば責任はオンディーヌが負う事になる。
王女の側近が粗相をすればその責任は王女にもあるので責任を追及して評価を下げることも可能だった。
(そこで俺が庇えば…完璧な計画だ!)
リリーに言葉巧み近づき、アンジェリークを陥れる計画を企てたのだが。
(完璧だ!)
この時キャルティは計画は完璧だと思っていた。
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