【完結】聖女を愛する婚約者に婚約破棄を突きつけられましたが、愛する人と幸せになります!

ユウ

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番外編~その後の僕等

とある元公爵子息の末路⑦

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リリーを手籠めにすることは難航していた。
宝石やドレスを与えてもリリーは俯くばかりで時には泣いていた。


「何故だ!何故泣くのだ!」

「申し訳ありません」


何をしてもリリーが笑う事はなかった。
どんな高価な贈り物をしてもだ。

むしろリリーは更に怯えだしたのだ。


「お止めくださいキャルティ様」

「邪魔だどけ!」

「リリー様はいきなり王宮に来て慣れない暮らしにストレスが溜まっております」

「だから…」


オンディーヌはリリーが日に日に病んでいくのを見かねて、キャルティを止めた。

「彼女は時間が必要です。いいえ、むしろ必要なのは」

「オンディーヌ様…」


リリーはオンディーヌにしがみ付く。
まるで迷子の子供が母親を見つけた時の表情だった。


(どうしてオンディーヌに!)


キャルティの計画では、孤立して心細いリリーに優しく手を差し伸べて惚れさせる。


いわば、吊り橋効果作戦だった。

しかし甘い言葉と、贅沢をさせて肝心な時には守ってもくれない男にリリーが好意を抱くわけもない。


対するオンディーヌは厳しい事を言っても、リリーの身を守る為に徹底していた。
厳しいだけでなく時には緩めることもしており、リリーは自然とオンディーヌに気を許すようになった。


「何だその花は」

「こちらはリリー様に」

「そんな雑草捨てろ。汚らわしい!」

オンディーヌの花を外に捨て、キャルティ―は側近に持って来させた豪華絢爛な薔薇の花束を見せる。

「聖女を侮辱するにも程がある。こんな貧乏くさい花を持ち出すとは」

「キャルティ様、このお花は…」

「この花を育てた者は余程低俗な人間だな。もう少し美しく咲かせることができないのか。見るのも不愉快だ」


キャルティは捨てられた花を汚いものを見る様な目で告げた。

そして傍にいる庭師に。


「おい、その汚い花を燃やせ。捨てるだけでは穢れが消えない。灰になるまで燃やせ」

「はっ!かしこまりました」

「お止めください!」


オンディーヌが止めに入るも、傍にいたフェルリスが抑え込む。


「フェル!」

「聖女様にこんな花を持ってくる等問題ですよ、オンディーヌ嬢」

「ほら見ろ。オンディーヌは花の良しあしも解らないのか」


「あのお花は私が現地に赴きお願いして鉢植えを分けていただいたのです」

「なんと無駄な事を。あんな雑草以下の花が…」


キャルティは勝ち誇った表情をしながらリリーを見る。

(フッ、震える程嬉しいのか)


顔を俯かせ震えているのを見て喜んでいると勘違いしていたのだ。

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