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第一章廃嫡と婚約解消
閑話2王家と公爵家①
しおりを挟む卒業パーティー事件から数日後。
当事者の親が集まり話し合いが行われた。
「本当にこの度は申し訳ない事をした」
「王が軽々しく頭を下げる物ではありませんぞ」
厳しい表情をするエレクト・フルーデルト。
マリアンナの父であり四大公爵家の内の一人で国王とは親友だった。
「今は父として申している。こうなったのもマリアンナ嬢の気持ちを汲み取れなかった私が愚かだった。まさかアルセウスとマリアンナ嬢と思い合っていると気づかなかった」
「は?」
「陛下、どういうことです」
傍にいる公爵夫人が驚く。
「娘とアルセウス殿下が思い合っているなんて…」
「何を世迷言を!娘にあんな真似を」
学園での事や、フィルベルトのして来たことは許せるものではない。
「いいえ、事実です。婚約の日にフィルベルトが用意した花束をマリアンナ嬢は受け取られなかったのです。代わりにアルセウスが花束を贈り部屋に飾っていたと聞きました」
「そんな…」
「部屋には殿下から頂いた薔薇の花を!」
「薔薇の花を渡したのはアルセウスです」
「でも…もしやあの時の」
何かに気づいた公爵夫人、キャトルは真っ青になる。
「どうしたんだキャトル」
「いえ、以前からアルセウス殿下とマリアンナは二人きりで出かける事がありまして」
「何だと」
当初はそこまで気にしていなかった。
だが学園に通うようになってから二人の関係は幼馴染の域を超えていた。
「フィルベルト様との事を相談したと言ってまして」
「だが…」
「思えばこっそりデートしていたのね。なんて事なの」
キャトルは今回の婚約解消に関しては夫程怒っていなかった。
「陛下、フィルベルト殿下はなんと?」
「全ての責任は自分にある。すべての財産を慰謝料代わりに支払い、廃嫡にして欲しい。平民になって罪を償うと申している」
「なんて事を…この度の責任は殿下だけの所為ではありません。そもそもの原因は娘ではありませんか」
「何を言う!」
「貴方はまだわかりませんの!」
普段大人しく歯向かう事がないキャトルは声を荒げた。
「何時頃か、あの子は熱を出してから急に変わりました。それまでは優しい子だったのに…言葉が厳しくなりました」
まだマリアンナが同年代の貴族とあまり変わらない頃だった。
ある日高熱を出して三日三晩寝込んだ後に、熱が下がったと同時にマリアンナは変わった。
大人顔負けの知識に王家の内情も何処かで調べていたようだった。
頭の良さも脅威と思うようになったがエクトルは喜んでいたがキャトルは危惧していた。
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