悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!

ユウ

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第二章北方四島の絆

5旅交流

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現在王都の冬のファッションは皮だった。
考案したのはマリアンナだったが、皮は取り扱いが大変だった。


対する俺が考えたのは毛皮だった。
皮よりも柔らかいし、俺は北国生まれ故に防寒着は拘っていた。


毛皮は温かいし扱いやすい。
特に北方三領地の羊は家畜以外にも気性が荒く毛が分厚いのだ。


調べた結果、毎年毛を駆らなくてはならないが、ゴミとなると聞く。
捨てるぐらいなら資源にできると考えた。




「フィルベルト様、返事が届きました」


「よし、早速交渉だ」


プレゼンをして必ず許可を貰う。


「ステラ、君の力が必要だ」

「はい!」

この勝負、キーパーソンとなるのはステラだ。
彼女の働きですべてが決まる。


「エヴァ、直ぐに準備を」

「かしこまりました」

「マルシェ、頼んでおいた書類は」

「問題ありません」


よし準備万端だ。
全ての手札が揃った俺は戦場に向かった。




シャルテルト領地。
多くの家畜を飼い、通常は馬で移動するのだが。
羊を乗り物にする事もある。


王都の家畜と違い体つきも良い事から戦闘時にも大活躍する。

現在羊車に乗せてもらい、シャルテルト家に向かう道中。


「やっぱりいい毛皮を持っているな。それにあの体つき…なんて美しい羊だ」


「お客さん変わっているな」

「そうか?しかしここらの羊の世話をしている主人は余程の腕前だ。王都でもこれほど見事な顔つきの羊はいない。きっと手間暇かけて愛情をかけたのだろうな」


「解るか」

「ああ、勿論だ」

俺は羊の世話をしていたこともあるんだ。
どれだけ手間がかかるか、そして大変さも知っている。

「特に羊の毛を狩るのは大変なんだ。大人しくしてくれないし」

「そうだ」

「だけど、あの目を傍で見ると心を奪われる。愛らしくてたまらん」


「だよな!お客さんは通だな!羊と長年接していたのか!あんた良い奴じゃねぇか。おらやるよ」


そう言いながらミルクを差し出される。


「濃厚で美味いな山羊のミルクか」

「あんた!味が解るのか」

「俺はミルクは山羊派だ!」


前世では子供の頃乳製品アレルギーだったからな。
大きくなって治ったけど。


「山羊のミルクは優しい味で栄養価も高く牛より価値があるんだ」


「嬉しいね。山羊なんて役に立たないって言われてんのに」

「アンタ変んな奴だな…でも気に入ったぜ!」


気の良いおじさんの名前はムートンと言うらしい。

俺の事を気に入ってくれたのか、後で牧場に招待してくれると言ってくれた。


うん、やっぱり田舎の人は親切だな。


「いやぁ、本当に美味いな」

「フィルベルト様」

「旅の途中でお土産も沢山だ」

道中で休憩中に農家に立ち寄ると何故か親切なご夫人は歓迎してくれた。


「いやぁ、本当に良い人だな!」


俺はこの時気づいていなかった。
彼等は何故こんなにも俺をかんげいしてくれているか。

そして彼等はただの領民ではないことを。





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