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第四章若き王と明日への架け橋
10ツンデレ王女の悩み~リーシェside
しおりを挟む「あの鈍感男!」
部屋を出て厨房に向かい私は叫んだ。
何処までも鈍感な男なのか、普段は恐ろしい程に鋭い癖に。
「姫様、あまり怒ると体に悪いですよ」
「怒らずにいられるもんですか!」
すっかり厨房に来るのが常連になってしまった。
「何がご不満のでしょうか」
「あの馬鹿、こっちが譲っているのに…側妃を取らないって言うのよ」
「ああ…」
王族の勤めだから私も泣く泣く言ったのよ。
なのにあの男は私の気持ちも知らないで平然と言うし。
「フィルベルト様は潔癖な所がありますし…一度は廃嫡になったこらこそ思うところはあるかと」
「側妃を持てば国を守る選択が増えるわ。何より他国から軽視されないわ」
父上を悪く言うつもりはない。
婿養子として迎えられ、母上に遠慮をして側妃を迎えることはしなかった。
元より弱腰だったからのもあるけど。
「姫様は嬉しくないんですか?フィルベルト様はリーシェ様だけを大事にするという約束ではありませんか」
「ポッポ…」
「フィルベルト様はお優しい方ですが、そこまで博愛主義じゃありません。姫様を慕っているからこそだと思います」
「それは…」
幼馴染のよしみでもある。
心の奥底でそう思っている私がいる。
だってフィルベルトは少し前までステラを思っていた。
「ステラさんへの思いを否定する気はありません。ですが、二人の関係は戦友と理解者に近い物だったのではないでしょうか…後は年の離れた兄妹のように」
「え?」
「僕は王都時代のあの方を知りません。ですが領地に来てからのお二人は恋人同士ではなく仲の良い友人以上で兄妹のように思えてなりませんでした」
確かに私も今はステラを嫉妬する事はない。
二人の関係は既に終わっているようだったからこそ私は待つと約束した。
「姫様お考えは素晴らしいと思います…ですが、素直になっても良いのではないでしようか」
「え?」
「フィルベルト様の妃は自分だけでありたいことの何がいけませんか?」
ポッポは私の気持ちを見透かしている。
「うん…」
「政治的な理由で他国の姫君を娶らなければならない日が来るかもしれません。ですがフィルベルト様のお心に住まうのは姫様だけで良いではありませんか」
「そうね…」
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「貴方は本当に聴き上手ね」
「既婚者の経験上です」
「は?」
ポッポは結婚していたの!
「言いませんでしたか?僕はこれでも妻帯者で子持ちなんですよ」
「ちょっと待って、ポッポは私より少し年上よね?」
「はい、23歳になります」
人は見た目で判断してはいけないと言われながら育ったけど。
まさかポッポが妻帯者で子持ちだったんて!
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