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第四章若き王と明日への架け橋
12婚約解消~公爵side
しおりを挟む「そうか、解った」
マリアンナとアルセウス様との婚約解消が正式に行われた。
本来ならば許される事ではないが、アルセウス様が正式に貴族籍から除籍を願い出てマリアンナに慰謝料を支払い、詫びの手紙が届いた事で私は反対できなかった。
「貴方…」
「勿論、慰謝料を受け取る気はない。むしろ慰謝料を支払うのはこちら側だ」
「ええ」
確かにアルセウス様は罪を犯した。
だがけしかけたのはマリアンナではないかとも思う。
「報告は随時受けている。アルセウス様に対しても暴言を吐き、部屋に籠っても何もしようとしない」
「アルセウス様は歩み寄ってくださったようです。なのにマリアンナはどうして」
このまま反省しないままならば修道院にいれなくてはならない。
「アルセウス様があのよ振る舞いをされたのがマリアンナに原因があれば私は…」
「貴方、どうか貴方の思う通りに」
「すまん」
私は王家を守る立場にある。
にも拘らず二度目も王家に仇為す行いをしてしまった。
「フレデリカは立派になった。まだまだ心配だが…」
「ええ」
「だからここらが潮時だな」
私は正式に引退すべきだ。
本来ならば継承したフレデリカのサポートをと思ったが、そうもいっていられない。
「娘の不始末は親である私にも責任がある」
「私も共に」
「ああ」
こんな事になったのは、幼少期に才を開花させたマリアンナに過度な期待をかけた所為だ。
私達は優しかったあの頃の娘に会いたい。
もし元に戻るならどんな事もするだろう。
優しかったマリアンナを返して欲しい。
だがそんなことは無理な話だ。
だからこそ、最後にあの子と向き合おう。
私達の大事な娘を。
「一か月後、フィルベルト様がランタニアに訪問される」
「はい」
「その時が最後だ」
フィルベルト様にお会いする最後の日になるだろう。
「その前にマリアンナと話をしよう」
「あの子に手紙を送ります」
あの子に合うのは久しぶりだ。
「その日で全てが決まるのですね」
「マリアンナの真意を確かめ、反省の色が見えないならば修道院に送る」
「かしこまりました」
アルセウス様との婚約解消の手続きはこちらで行い、使者を送らせる手筈を整えた後。
「アルセウス様と婚約解消…どういう事なの!」
「私は旦那様に手紙を持って行くようにと言われただけです。ただ」
「何よ」
「アルセウス様は貴族籍から除籍となりました」
「そう…」
私の考えは浅はかだったと思い知らされることになるのだった。
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