白のグリモワールの後継者~婚約者と親友が恋仲になりましたので身を引きます。今さら復縁を望まれても困ります!

ユウ

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番外編

元伯爵家のその後②

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証拠となる手紙や、メアリがアークに宛てた手紙が残っていた。
焼却炉に捨てて、灰となっていたが修復魔法によりその手紙を再生する事ができたのだ。


その内容と照らし合わせ、証拠としては十分で。
カートン家の元執事が隠しておいた帳簿も見つかり明らかに不正をした思われる掲載や、不正をメアリになすりつけようとした証拠が見つかったのだった。



既に弁護の余地はなく、爵位、領地召し上げは当然だったが。
これまでの行いと、地方にもアークがクーデターを行った新聞はバラまかれていた。

しかもその犯行は両親も関わっている疑いが出た事で。


「出て行け!」

「謀反人!」

「国を売った最低な貴族め!」


既にバルセルク領地に移っていたので領民は少なかったのだが、残った彼等は報復を叫んでいた。


「出て来い!」

「教皇猊下を守るんだ」

「邸から出てこい」


領民は石を投げ、窓ガラスは粉々になる。


「貴方!なんとかしてください!」

「なんとかって…」

「なんとかですわ!そもそも貴方がメアリを利用しようなんて考えたからでしょう!」

「お前だって賛成しただろうが!アークの奴、馬鹿な事を…利用するならもっと上手くすればいいものを!4ユーフィリアも使い物にならなくなるし!」


「きゃああ!槍が!」

「こうなったら邸を捨てるぞ!」


領民たちは石を投げるだけではなく槍で壁を壊していく。
通常は槍程度で壁がぶち抜かれるなんてありえないのだが、外観ばかりを気にして壁の強度を怠っていた。


他にも見た目を気にするあまり、柱も弱く。
老朽化と、最近は雨が多く弱くなっているのだった。


「元より別邸に非難する予定だったんだ」

「どういうことですの?」

「解らないのか!領地を奪った後は私もお前も身柄を拘束された後にどうなるか!この際この邸を捨てるつもりだ」


床を開くとそこには。


「これは、爆弾ではありませんか」

「そうだ。騎士団が来た時に使う予定だったが、愚か者に裁きを与えてやる」


「そうね。愚民如きが!」


二人は自分の罪を悔い改める事はなく、爆弾を窓から投げ火の海にした。


「わぁぁぁ!」

「うわぁぁl!」


外では爆弾に巻き込まれて悲鳴を上げる声が聞こえ、火の海となる。


「さぁ逃げるぞ」

「ええ」


裏庭に向かい二人は馬車で逃げようとしたのだが。



「何故だ」


「馬が…馬がいないわ!」


隠していた馬車は投げた爆弾で燃え上がり、繋がれていた馬の綱は切れいていたのだった。


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