嫌われ公式愛妾役ですが夫だけはただの僕のガチ勢でした

ナイトウ

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【R15】番外編

【番外編】1

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※以降の話にはR15相当の性的表現が含まれますので苦手な方はご注意下さい。
甘々話につき暴力やグロテスク表現は皆無です。

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バシュッと音がして、マグネシウムストロボに点火した瞬間室内に閃光が走った。
その後に白い煙がもくもく室内に広がる。

その中で、ジョンは暗幕に潜り込んでカメラのレンズを真剣に見つめていた。
大きな体を窮屈そうに屈めている。

僕は正面からそれを眺めていた。
画像がブレないように、ピンと体に力を入れて前を見つめる。

伯爵が設えたフリフリの部屋を背景に、フリフリのドレスを着た僕がフワフワのライラックの花を抱えてポーズをとっている。
それを真剣な面持ちでジョンが写真に撮っているというのが今の状況だ。

「うむ。」

「もう終わった?」

また一枚撮り終わって暗幕から抜け出たジョンに尋ねる。

「まだだ。もう一枚。」

ストロボの用意を始めたジョンを尻目にため息を吐いた。
そんな何枚も同じ写真撮ってどうするんだろ。

「ジョン、じゃあ次は一緒に撮ろうよ。」

僕としてはこの退屈な時間の妥協策だった。

「いや……俺が写るのは偲びない。」

「誰に偲びないの。2人で写真撮らないの?」

手にした花を口元に持って行き、座った位置から上目がちにジョンを見つめる。

「わ、分かった。誰か呼んでくる。」

彼は耳を少し赤くして足早に部屋を出た。
うん。もうジョンの扱いがだいぶ分かってしまった。

シャッターを押す役を連れてきた後、ジョンが僕の座る長ソファーの端にさっと腰掛ける。

「そんな端っこいたら変だよ。」

言うと、にじにじと体をこちらに寄せてきた。
僕もそれ以上にジョンに体を寄せて座る。

そうして並んだ僕たちを、バシュッと閃光が照らした。



あの暴動騒ぎで、カペラ座の公演はさらに注目を集めてチケットは飛ぶように売れた。

その公演も少し前に千秋楽を迎えたばかりだ。
結果は大盛況。僕も満足のいく恋の演技が出来たと思ってる。
そのせいで公演の度にジョンに、「本当に相手役に惚れていないか。」って問い詰められてちょっと鬱陶しかったけど。

それで、十分な興行収入になったから暫くはゆっくり休んでいいって言われた。
だから、延々と写真を撮り続けているジョンにも付き合ってられる。
数枚2人で写真を撮った後、次は温室で撮りたいと言い出したので場所を変えて撮影大会を続けた。

ジョンと僕の仲は順調だと思う。
ジョンは僕にすっごく甘いし、一緒に暮らし始めて2ヶ月経つけど喧嘩だってした事ない。
けど……少しもやもやしてる事はある。

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