14 / 30
13.レッツ恩返し!
しおりを挟む
急いで後宮へと戻ってきたロナ姫の行動は速かった。
まずは侍女のアンナに計画を話し協力を求めた。
常識ある侍女なら『それはお止めになった方が宜しいかと…』と遠回しに止めるものだが残念なことにアンナは優秀だが常識はちょっとなかった。
「姫様、それは素晴らしい案です。
つまり子作りを手伝い恩を売り、側妃達を操り人形にして後宮を牛耳るんですね!」
…さすが裏番長アンナ。自分の経験をもとにロナ姫の話を解釈したようだ。
「ち、違うわよ、アンナ!
下剋上は忘れて、もう忘れて!
恩を売るんじゃなくて、恩返しだから。
ほら後宮で楽しい生活をさせて貰っているから単純に恩返しをするつもりなのよ、間違えないで~!」
『チッ、残念』と小声で呟くアンナをスルーするロナ姫。
聞こえないふりをして『さあ準備、準備』と忙しそうに何やら書き始める。結局アンナも『やるなら全力ですよ、姫様』と一緒になって手伝ってくれた。
そして本気モードの二人はとにかく凄かった…。
徹夜して資料を作った後に、何度も講義の練習を行う。
講師役はロナ姫で生徒役はアンナ。
(お馬鹿生徒編)
『では分かりましたか?』
『先生、まったく分かりませーん。もっとかみ砕いて教えてくださーい』
『えーとっ、具体的にはどこがわかりませんか?』
『全部』
(不良生徒編)
『あなたは腐った蜜柑じゃないのよ!』
『うるせいぞ、先公がっ!』
※その後、盗んだ牛で走り出す。
(盗んだバイクで走り出す~♬)
備えあれば憂いなしと、それはもう色々なパターンを練習してみた。
…きっと最後の出番はないだろう。
そして完璧に準備を整えた二人は清々しい朝を迎えていた。
『やったわ!』『ええ、やりましたね』お互いに称え合う二人…。もう誰もこの暴走を止められない。
そして朝食が済んだ後、五人の側妃を後宮の広間に呼んで恩返しをスタートすることになった。
広間には机と椅子が並べてあり、前方には黒板も用意されている。来た順から空いている席へと座るように促され、戸惑いながらも側妃達は言われた通りに椅子に座り待っている。
全員揃ったところで、ロナ姫は一旦黒板の後ろに隠れ、再び出てきたときにはなぜか黒縁眼鏡を掛けていた。
そして側妃達を見て話し始める。
「今日はお集まりいただいて有り難うございます。
私はこの後宮に来てから皆様に感謝の毎日でした。貧乏小国の姫に優しくしてくれるお姉様方、三食昼寝付きの贅沢な暮らしを提供してくれる姿を見せない小人の様な存在の皇帝ハヤン様に本当に心から感謝しておりますわ。
ですから感謝の意を込め皆様のお役に立つことをしようと決心しました!
何が良いかと悩みましたが、やはり私の特技を活かして勝負させていただきます♪
では皆様、机の上にある冊子をご覧くださいませ」
六妃ロナの説明に首を傾げている側妃達だったが、素直に机のうえに置いてある冊子を手に取る。
その手作り冊子のタイトル
『レッツ子作り♪人間編』 作 六妃
※参照『家畜の繁殖これで完璧!』
(((参照が家畜の繁殖って、最初から間違っているやんけーーー)))
みんなの心の中での盛大なツッコミに気づかず、ロナ姫は嬉々として講義を始めてしまうのである。
『頑張れ』と小声で応援するのは共犯アンナのみ。側妃達はその衝撃に口を聞けずにいた。
…一妃から五妃までみんなまともで良かった、良かった。
まずは侍女のアンナに計画を話し協力を求めた。
常識ある侍女なら『それはお止めになった方が宜しいかと…』と遠回しに止めるものだが残念なことにアンナは優秀だが常識はちょっとなかった。
「姫様、それは素晴らしい案です。
つまり子作りを手伝い恩を売り、側妃達を操り人形にして後宮を牛耳るんですね!」
…さすが裏番長アンナ。自分の経験をもとにロナ姫の話を解釈したようだ。
「ち、違うわよ、アンナ!
下剋上は忘れて、もう忘れて!
恩を売るんじゃなくて、恩返しだから。
ほら後宮で楽しい生活をさせて貰っているから単純に恩返しをするつもりなのよ、間違えないで~!」
『チッ、残念』と小声で呟くアンナをスルーするロナ姫。
聞こえないふりをして『さあ準備、準備』と忙しそうに何やら書き始める。結局アンナも『やるなら全力ですよ、姫様』と一緒になって手伝ってくれた。
そして本気モードの二人はとにかく凄かった…。
徹夜して資料を作った後に、何度も講義の練習を行う。
講師役はロナ姫で生徒役はアンナ。
(お馬鹿生徒編)
『では分かりましたか?』
『先生、まったく分かりませーん。もっとかみ砕いて教えてくださーい』
『えーとっ、具体的にはどこがわかりませんか?』
『全部』
(不良生徒編)
『あなたは腐った蜜柑じゃないのよ!』
『うるせいぞ、先公がっ!』
※その後、盗んだ牛で走り出す。
(盗んだバイクで走り出す~♬)
備えあれば憂いなしと、それはもう色々なパターンを練習してみた。
…きっと最後の出番はないだろう。
そして完璧に準備を整えた二人は清々しい朝を迎えていた。
『やったわ!』『ええ、やりましたね』お互いに称え合う二人…。もう誰もこの暴走を止められない。
そして朝食が済んだ後、五人の側妃を後宮の広間に呼んで恩返しをスタートすることになった。
広間には机と椅子が並べてあり、前方には黒板も用意されている。来た順から空いている席へと座るように促され、戸惑いながらも側妃達は言われた通りに椅子に座り待っている。
全員揃ったところで、ロナ姫は一旦黒板の後ろに隠れ、再び出てきたときにはなぜか黒縁眼鏡を掛けていた。
そして側妃達を見て話し始める。
「今日はお集まりいただいて有り難うございます。
私はこの後宮に来てから皆様に感謝の毎日でした。貧乏小国の姫に優しくしてくれるお姉様方、三食昼寝付きの贅沢な暮らしを提供してくれる姿を見せない小人の様な存在の皇帝ハヤン様に本当に心から感謝しておりますわ。
ですから感謝の意を込め皆様のお役に立つことをしようと決心しました!
何が良いかと悩みましたが、やはり私の特技を活かして勝負させていただきます♪
では皆様、机の上にある冊子をご覧くださいませ」
六妃ロナの説明に首を傾げている側妃達だったが、素直に机のうえに置いてある冊子を手に取る。
その手作り冊子のタイトル
『レッツ子作り♪人間編』 作 六妃
※参照『家畜の繁殖これで完璧!』
(((参照が家畜の繁殖って、最初から間違っているやんけーーー)))
みんなの心の中での盛大なツッコミに気づかず、ロナ姫は嬉々として講義を始めてしまうのである。
『頑張れ』と小声で応援するのは共犯アンナのみ。側妃達はその衝撃に口を聞けずにいた。
…一妃から五妃までみんなまともで良かった、良かった。
90
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームの悪役令嬢の兄の婚約者に転生しましたが傷物になったので退場を希望します!
ユウ
恋愛
平凡な伯爵令嬢のリネットは優しい婚約者と妹と穏やかで幸福な日々を送っていた。
相手は公爵家の嫡男であり第一王子殿下の側近で覚えもめでたく社交界の憧れの漆黒の騎士と呼ばれる貴族令息だった。
結婚式前夜、婚約者の妹に会いに学園に向かったが、そこで事件が起きる。
現在学園で騒動を起こしている第二王子とその友人達に勘違いから暴行を受け階段から落ちてしまう…
その時に前世の記憶を取り戻すのだった…
「悪役令嬢の兄の婚約者って…」
なんとも微妙なポジション。
しかも結婚前夜で傷物になる失態を犯してしまったリネットは婚約解消を望むのだが、悪役令嬢の義妹が王子に婚約破棄を突きつける事件に発展してしまう。
「一晩一緒に過ごしただけで彼女面とかやめてくれないか」とあなたが言うから
キムラましゅろう
恋愛
長い間片想いをしていた相手、同期のディランが同じ部署の女性に「一晩共にすごしただけで彼女面とかやめてくれないか」と言っているのを聞いてしまったステラ。
「はいぃ勘違いしてごめんなさいぃ!」と思わず心の中で謝るステラ。
何故なら彼女も一週間前にディランと熱い夜をすごした後だったから……。
一話完結の読み切りです。
ご都合主義というか中身はありません。
軽い気持ちでサクッとお読み下さいませ。
誤字脱字、ごめんなさい!←最初に謝っておく。
小説家になろうさんにも時差投稿します。
図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました
鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。
素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。
とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。
「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」
見た目の良すぎる双子の兄を持った妹は、引きこもっている理由を不細工だからと勘違いされていましたが、身内にも誤解されていたようです
珠宮さくら
恋愛
ルベロン国の第1王女として生まれたシャルレーヌは、引きこもっていた。
その理由は、見目の良い両親と双子の兄に劣るどころか。他の腹違いの弟妹たちより、不細工な顔をしているからだと噂されていたが、実際のところは全然違っていたのだが、そんな片割れを心配して、外に出そうとした兄は自分を頼ると思っていた。
それが、全く頼らないことになるどころか。自分の方が残念になってしまう結末になるとは思っていなかった。
愛のない結婚をした継母に転生したようなので、天使のような息子を溺愛します
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
目が覚めると私は昔読んでいた本の中の登場人物、公爵家の後妻となった元王女ビオラに転生していた。
人嫌いの公爵は、王家によって組まれた前妻もビオラのことも毛嫌いしており、何をするのも全て別。二人の結婚には愛情の欠片もなく、ビオラは使用人たちにすら相手にされぬ生活を送っていた。
それでもめげずにこの家にしがみついていたのは、ビオラが公爵のことが本当に好きだったから。しかしその想いは報われることなどなく彼女は消え、私がこの体に入ってしまったらしい。
嫌われ者のビオラに転生し、この先どうしようかと考えあぐねていると、この物語の主人公であるルカが声をかけてきた。物語の中で悲惨な幼少期を過ごし、闇落ち予定のルカは純粋なまなざしで自分を見ている。天使のような可愛らしさと優しさに、気づけば彼を救って本物の家族になりたいと考える様に。
二人一緒ならばもう孤独ではないと、私はルカとの絆を深めていく。
するといつしか私を取り巻く周りの人々の目も、変わり始めるのだったーー
妹に婚約者を奪われたので、田舎暮らしを始めます
tartan321
恋愛
最後の結末は??????
本編は完結いたしました。お読み頂きましてありがとうございます。一度完結といたします。これからは、後日談を書いていきます。
「白い結婚最高!」と喜んでいたのに、花の香りを纏った美形旦那様がなぜか私を溺愛してくる【完結】
清澄 セイ
恋愛
フィリア・マグシフォンは子爵令嬢らしからぬのんびりやの自由人。自然の中でぐうたらすることと、美味しいものを食べることが大好きな恋を知らないお子様。
そんな彼女も18歳となり、強烈な母親に婚約相手を選べと毎日のようにせっつかれるが、選び方など分からない。
「どちらにしようかな、天の神様の言う通り。はい、決めた!」
こんな具合に決めた相手が、なんと偶然にもフィリアより先に結婚の申し込みをしてきたのだ。相手は王都から遠く離れた場所に膨大な領地を有する辺境伯の一人息子で、顔を合わせる前からフィリアに「これは白い結婚だ」と失礼な手紙を送りつけてくる癖者。
けれど、彼女にとってはこの上ない条件の相手だった。
「白い結婚?王都から離れた田舎?全部全部、最高だわ!」
夫となるオズベルトにはある秘密があり、それゆえ女性不信で態度も酷い。しかも彼は「結婚相手はサイコロで適当に決めただけ」と、面と向かってフィリアに言い放つが。
「まぁ、偶然!私も、そんな感じで選びました!」
彼女には、まったく通用しなかった。
「なぁ、フィリア。僕は君をもっと知りたいと……」
「好きなお肉の種類ですか?やっぱり牛でしょうか!」
「い、いや。そうではなく……」
呆気なくフィリアに初恋(?)をしてしまった拗らせ男は、鈍感な妻に不器用ながらも愛を伝えるが、彼女はそんなことは夢にも思わず。
──旦那様が真実の愛を見つけたらさくっと離婚すればいい。それまでは田舎ライフをエンジョイするのよ!
と、呑気に蟻の巣をつついて暮らしているのだった。
※他サイトにも掲載中。
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる