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第175話 猛特訓?
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「う~ん……」
カーテン越しから太陽が差し込み、僕の目を直撃する。
「ま、眩しい……」
ムクリと起き上がり、目を擦り……一気に脳が覚醒した。
「た、大変だ!今、何時だ?!」
慌てて部屋の壁掛け時計を見ると、時刻はまだ午前6時半を少し過ぎた辺りだった。
「よ、良かった……カーテンをきちんと引いていなかったかせいか……」
ほっと胸をなでおろし、ベッドの上で大きな伸びをした。
「う~ん……」
それにしても随分懐かしい夢を見てしまった。
あれは彼女に告白された高校3年生だった頃の夢だ。
「何で、あんな夢を見てしまったんだろう……?」
首を傾げつつ、ベッドから降りた。
「よし。朝の準備をしようかな?」
そして洗面台へ向かった――。
「ふ~……さっぱりした」
冷たい水で顔を洗い、さっぱりしたところでいつもの部屋着に着替えた。
今日の記念式典パーティーは17時半から始まる。15時半にはエディットを迎えに行くことになるからそれまでは自由時間ということになる。
「今日は出掛けるまでの間、また図書館にでも篭もろうかな……」
****
「アドルフ、いよいよ記念式典パーティーだな」
朝食の席で、父がパンにバターを塗りながら尋ねてきた。
「はい、そうです」
「でも安心したわ。アドルフが馬に蹴られたショックでまた元通りの性格に戻ってくれて。いくら私達が説得しても絶対にエディットをパートナーにはしないと言っていたものね」
「は、はぁ……そ、そうだったんですね……」
母の言葉に曖昧に返事をする。
いいえ、それは違います。アドルフは初めから正気でした。ただ彼はブラッドリーの為にわざとエディットに酷い態度を取っていただけです……とは言えなかった。
「エディットは幾ら断られようともパートナーはお前じゃなければ嫌だとずっと訴えていたからな。これも馬に蹴られたお陰だ。だが、ブラッドリーのしたことは決して許されたものではない。彼も今頃は収容先で罰を受けているだろう」
「あ、ハハハ……そ、そうですね」
父の言葉に確信した。
やっぱり……ブラッドリーは少年院?のような場所に入れられてしまったんだ!
改めてサチやセドリックの彼に下した罰が重いことに驚きと、若干の恐怖を感じる。
もしかすると、下手をすれば僕がブラッドリーの立場になっていたかもしれないからだ。
そのことを思うと、恐怖でフォークを持つ手が震えてしまう。
「あら?どうしたの?アドルフ。何だか顔色が悪いわよ」
「い、いえ。今日のパーティーを思うと緊張してしまって……」
「何だ?大げさだな。ひょっとしてダンスを踊ることに緊張しているのか?まぁ確かにお前はダンスが下手だからな」
「えっ?!」
父の言葉に驚いた。まさか、アドルフはダンスが踊れなかったのだろうか?!
「そうね、今はどうか分からないけれども、確かに子供の頃はダンスが苦手だったわね」
「そ、そんな……」
てっきりアドルフは貴族だからダンスが踊れて当然だと思っていたのに……本当はそうでは無かったなんて!
こ、これではエディットに恥をかかせてしまう……!
手にしていたフォークを皿の上に置くと立ち上がった。
「父上!母上!お願いがあります!今からでも……僕にダンスの先生を付けて下さい!」
呆気に取られている父と母に頭を下げた。
その後――
今すぐにダンスの先生をつけることは時間が足りないということで代わりにダンスが得意だった母に教えを請う事になった……。
ホールに母の声が響き渡っている。
「ほら!アドルフッ!足の動きが逆よ!違う違う!ここでターンよ!」
「は、はい!」
「駄目駄目!腕の位置はここよ!」
「はいーっ!」
結局、母の猛特訓は出かける直前まで続いた。
そして何とか、簡単なワルツ程度なら踊れるようになったところで時間切れとなるのだった――。
カーテン越しから太陽が差し込み、僕の目を直撃する。
「ま、眩しい……」
ムクリと起き上がり、目を擦り……一気に脳が覚醒した。
「た、大変だ!今、何時だ?!」
慌てて部屋の壁掛け時計を見ると、時刻はまだ午前6時半を少し過ぎた辺りだった。
「よ、良かった……カーテンをきちんと引いていなかったかせいか……」
ほっと胸をなでおろし、ベッドの上で大きな伸びをした。
「う~ん……」
それにしても随分懐かしい夢を見てしまった。
あれは彼女に告白された高校3年生だった頃の夢だ。
「何で、あんな夢を見てしまったんだろう……?」
首を傾げつつ、ベッドから降りた。
「よし。朝の準備をしようかな?」
そして洗面台へ向かった――。
「ふ~……さっぱりした」
冷たい水で顔を洗い、さっぱりしたところでいつもの部屋着に着替えた。
今日の記念式典パーティーは17時半から始まる。15時半にはエディットを迎えに行くことになるからそれまでは自由時間ということになる。
「今日は出掛けるまでの間、また図書館にでも篭もろうかな……」
****
「アドルフ、いよいよ記念式典パーティーだな」
朝食の席で、父がパンにバターを塗りながら尋ねてきた。
「はい、そうです」
「でも安心したわ。アドルフが馬に蹴られたショックでまた元通りの性格に戻ってくれて。いくら私達が説得しても絶対にエディットをパートナーにはしないと言っていたものね」
「は、はぁ……そ、そうだったんですね……」
母の言葉に曖昧に返事をする。
いいえ、それは違います。アドルフは初めから正気でした。ただ彼はブラッドリーの為にわざとエディットに酷い態度を取っていただけです……とは言えなかった。
「エディットは幾ら断られようともパートナーはお前じゃなければ嫌だとずっと訴えていたからな。これも馬に蹴られたお陰だ。だが、ブラッドリーのしたことは決して許されたものではない。彼も今頃は収容先で罰を受けているだろう」
「あ、ハハハ……そ、そうですね」
父の言葉に確信した。
やっぱり……ブラッドリーは少年院?のような場所に入れられてしまったんだ!
改めてサチやセドリックの彼に下した罰が重いことに驚きと、若干の恐怖を感じる。
もしかすると、下手をすれば僕がブラッドリーの立場になっていたかもしれないからだ。
そのことを思うと、恐怖でフォークを持つ手が震えてしまう。
「あら?どうしたの?アドルフ。何だか顔色が悪いわよ」
「い、いえ。今日のパーティーを思うと緊張してしまって……」
「何だ?大げさだな。ひょっとしてダンスを踊ることに緊張しているのか?まぁ確かにお前はダンスが下手だからな」
「えっ?!」
父の言葉に驚いた。まさか、アドルフはダンスが踊れなかったのだろうか?!
「そうね、今はどうか分からないけれども、確かに子供の頃はダンスが苦手だったわね」
「そ、そんな……」
てっきりアドルフは貴族だからダンスが踊れて当然だと思っていたのに……本当はそうでは無かったなんて!
こ、これではエディットに恥をかかせてしまう……!
手にしていたフォークを皿の上に置くと立ち上がった。
「父上!母上!お願いがあります!今からでも……僕にダンスの先生を付けて下さい!」
呆気に取られている父と母に頭を下げた。
その後――
今すぐにダンスの先生をつけることは時間が足りないということで代わりにダンスが得意だった母に教えを請う事になった……。
ホールに母の声が響き渡っている。
「ほら!アドルフッ!足の動きが逆よ!違う違う!ここでターンよ!」
「は、はい!」
「駄目駄目!腕の位置はここよ!」
「はいーっ!」
結局、母の猛特訓は出かける直前まで続いた。
そして何とか、簡単なワルツ程度なら踊れるようになったところで時間切れとなるのだった――。
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