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第176話 プレゼント
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「それでは行ってきます」
馬車に乗り込むと、見送りに出てきた母に声を掛けた。
「ええ、行ってらっしゃい。エディットをきちんとエスコートするのよ。勿論ダンスもね」
「はい。分かりました。それでは馬車を出して下さい」
男性御者に声を掛ける。
「はい、では出発しますね」
そして馬車はガラガラと音を立てて走り出した。ロワイエ家目指して――。
「さて……何と言ってエディットに告白しよう……。」
馬車が走り出すと、早速考えた。実は、僕は今迄誰にも告白した経験がない。
前世、高校時代の彼女を含めて何回か女性と付き合ったことはあるけれども、全部相手からの告白だった。
「う~ん……いざ自分から告白することを考えると、何と言えばいいのか思いつかないな……やっぱりここはストレートに『好きだ』と告げるべきなのかな……いやいや、でもそれではあまりに単純だしな……」
結局、良い告白方法が思いつかず……馬車はロワイエ家に到着してしまった――。
****
既に僕が来るのを待っていたのか、屋敷の扉の前に立った瞬間に扉が開かれてエディットが姿を現した。
「アドルフ様!」
金色の髪に水色のドレスに身を包んだエディットは、まさにシンデレラそっくりだった。流石はこの世界のヒロイン。あまりの美しさに僕は言葉をなくして彼女を見つめる。
「アドルフ様……?」
「き……綺麗だよ。エディット。本当に……まるで本物のお姫様みたいだよ」
気づけば勝手に言葉が口をついて出ていた。
「ア、アドルフ様も……そ、その水色のスーツ、とても……よくお似合いです。素敵です」
「エディット……」
思わず赤面思しそうになりながら、僕はコートで隠していたピンク色のバラの花束を取り出した。
「これ……僕からのプレゼントなんだ。エディットは薔薇の花が好きだったよね?」
原作漫画「コイカナ」ではエディットがピンク色の薔薇の花が好きな描写があった。だから昨日町に戻って薔薇の花束を作ってもらったのだ。
「ありがとうございます。こんなに綺麗な薔薇の花束をプレゼントしてくださるなんて……とっても嬉しいです」
笑みを浮かべるエディットに自分の顔が赤面する。
その時、エディットの背後からコホンと咳払いが聞こえた。
「2人とも、私の存在を忘れているのかしら?」
見るとそこには夫人が立っていた。
「あ!す、す、すみません!そ、そういうわけでは……」
慌てて頭を下げると、クスリと夫人が笑う。
「冗談ですわよ、それではアドルフ様。エディットを宜しくお願いしますね」
「はい。勿論です。それじゃ行こうか?エディット」
僕はエディットに手を差し伸べた。
「はい……」
頬を赤らめたエディットはそっと僕の手に自分の手を乗せた――。
馬車に乗り込んだエディットはショルダーバッグの他に、大きめの紙バッグを持っていた。
あの中身は何が入っているのだろう?
するとエディットが僕の視線に気付いたのか、紙バッグを膝の上に乗せた。
「あの、実は私からもアドルフ様にプレゼントしたいものがあるのです……」
「僕に?」
「はい」
エディットは紙バッグから青い毛糸で編まれた何かを取り出した。
あれは……この間手芸店でエディットが見ていた毛糸だ。
「手編みのセーターなんです。休みの間……一生懸命編みました。受け取って頂けますか……?」
エディットは手編みのセーターを差し出してきた――。
馬車に乗り込むと、見送りに出てきた母に声を掛けた。
「ええ、行ってらっしゃい。エディットをきちんとエスコートするのよ。勿論ダンスもね」
「はい。分かりました。それでは馬車を出して下さい」
男性御者に声を掛ける。
「はい、では出発しますね」
そして馬車はガラガラと音を立てて走り出した。ロワイエ家目指して――。
「さて……何と言ってエディットに告白しよう……。」
馬車が走り出すと、早速考えた。実は、僕は今迄誰にも告白した経験がない。
前世、高校時代の彼女を含めて何回か女性と付き合ったことはあるけれども、全部相手からの告白だった。
「う~ん……いざ自分から告白することを考えると、何と言えばいいのか思いつかないな……やっぱりここはストレートに『好きだ』と告げるべきなのかな……いやいや、でもそれではあまりに単純だしな……」
結局、良い告白方法が思いつかず……馬車はロワイエ家に到着してしまった――。
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既に僕が来るのを待っていたのか、屋敷の扉の前に立った瞬間に扉が開かれてエディットが姿を現した。
「アドルフ様!」
金色の髪に水色のドレスに身を包んだエディットは、まさにシンデレラそっくりだった。流石はこの世界のヒロイン。あまりの美しさに僕は言葉をなくして彼女を見つめる。
「アドルフ様……?」
「き……綺麗だよ。エディット。本当に……まるで本物のお姫様みたいだよ」
気づけば勝手に言葉が口をついて出ていた。
「ア、アドルフ様も……そ、その水色のスーツ、とても……よくお似合いです。素敵です」
「エディット……」
思わず赤面思しそうになりながら、僕はコートで隠していたピンク色のバラの花束を取り出した。
「これ……僕からのプレゼントなんだ。エディットは薔薇の花が好きだったよね?」
原作漫画「コイカナ」ではエディットがピンク色の薔薇の花が好きな描写があった。だから昨日町に戻って薔薇の花束を作ってもらったのだ。
「ありがとうございます。こんなに綺麗な薔薇の花束をプレゼントしてくださるなんて……とっても嬉しいです」
笑みを浮かべるエディットに自分の顔が赤面する。
その時、エディットの背後からコホンと咳払いが聞こえた。
「2人とも、私の存在を忘れているのかしら?」
見るとそこには夫人が立っていた。
「あ!す、す、すみません!そ、そういうわけでは……」
慌てて頭を下げると、クスリと夫人が笑う。
「冗談ですわよ、それではアドルフ様。エディットを宜しくお願いしますね」
「はい。勿論です。それじゃ行こうか?エディット」
僕はエディットに手を差し伸べた。
「はい……」
頬を赤らめたエディットはそっと僕の手に自分の手を乗せた――。
馬車に乗り込んだエディットはショルダーバッグの他に、大きめの紙バッグを持っていた。
あの中身は何が入っているのだろう?
するとエディットが僕の視線に気付いたのか、紙バッグを膝の上に乗せた。
「あの、実は私からもアドルフ様にプレゼントしたいものがあるのです……」
「僕に?」
「はい」
エディットは紙バッグから青い毛糸で編まれた何かを取り出した。
あれは……この間手芸店でエディットが見ていた毛糸だ。
「手編みのセーターなんです。休みの間……一生懸命編みました。受け取って頂けますか……?」
エディットは手編みのセーターを差し出してきた――。
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