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16 クラウスからの誘い
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部屋に置かれた姿見の前でメイドにカシュクールドレスを着せてもらっていると、不意に扉がノックされる音が聞こえた。
――コンコン
「誰かしら?」
「私が確認してまいります」
メイドは扉に近付き、声を掛けた。
「どちら様ですか?」
すると扉越しに会話がなされたのだろう。メイドが声を掛けてきた。
「ミレーユ姫。フットマンが話があるそうですが」
「そうなのですか? では中へ入れてあげて下さい」
「かしこまりました」
扉がメイドの手によって開かれると、黒のスーツ姿のフットマンが立っていた。
「ミレーユ姫。今夜陛下が御一緒に夕食を頂きたいとのことですが、いかがいたしましょうか?」
「私と一緒に夕食……?」
どうやってクラウスに近付こうかと考えていただけに、この誘いはまさに願ったり叶ったりだった。
「ええ。是非ご一緒させて下さい」
「承知致しました。ではまた後程お迎えに参ります」
フットマンはそれだけ告げると部屋を出て行った。
「では今度は御髪のセットをいたしましょう」
メイドに促され、私は頷いた—―
****
十九時――
私は部屋でその時が来るのをじっと待っていた。きっとオフィーリアも食事の席に同席するに違いない。
どのような手段で二人を手に掛けようか考えていたとき、部屋の扉がノックされた。
――コンコン
私は黙って扉を開けると、先程と同じフットマンが立っていた。
「ミレーユ姫。お迎えにあがりました」
「ええ。待っていました」
「それでは陛下がお待ちです。参りましょう」
「お願いするわ」
そして私はフットマンに案内されて、クラウスの元へ向かった。
広々とした長い廊下を歩いていると、大勢の使用人達がこちらを見て何やら囁いている。
何を話しているのかは知らないが、恐らくは私がこの国に人質に来たことを話しているに違いない。
それにしても…‥‥
廊下を歩きながら、改めて城の中を見渡した。
なんて立派な作りをした城なのだろう。今は戦時中だということが信じられないくらいだ。
『タリス』国はそんなに裕福な国だったのだろうか?
「こちらの部屋でございます」
案内された場所は一番奥にある部屋だった。
「え? ここですか?」
てっきり、城の中心にある部屋で食事をするだろうと思っていただけに戸惑う。
「はい、そうです」
そしてフットマンは扉を叩いた。
「陛下、ミレーユ姫をお連れしました」
『入れ』
扉の奥から声が聞こえる。
「失礼致します」
フットマンは扉を開けると、私に声を掛けてきた。
「どうぞ、お入り下さい」
「ええ」
部屋に入ると、随分と薄暗かった。あまり様子がうかがえない。
「……?」
食事をするのに、何故このように薄暗い部屋なのだろう……?
疑問に思った瞬間。
バタン!!
背後で部屋の扉が乱暴に閉められた――
――コンコン
「誰かしら?」
「私が確認してまいります」
メイドは扉に近付き、声を掛けた。
「どちら様ですか?」
すると扉越しに会話がなされたのだろう。メイドが声を掛けてきた。
「ミレーユ姫。フットマンが話があるそうですが」
「そうなのですか? では中へ入れてあげて下さい」
「かしこまりました」
扉がメイドの手によって開かれると、黒のスーツ姿のフットマンが立っていた。
「ミレーユ姫。今夜陛下が御一緒に夕食を頂きたいとのことですが、いかがいたしましょうか?」
「私と一緒に夕食……?」
どうやってクラウスに近付こうかと考えていただけに、この誘いはまさに願ったり叶ったりだった。
「ええ。是非ご一緒させて下さい」
「承知致しました。ではまた後程お迎えに参ります」
フットマンはそれだけ告げると部屋を出て行った。
「では今度は御髪のセットをいたしましょう」
メイドに促され、私は頷いた—―
****
十九時――
私は部屋でその時が来るのをじっと待っていた。きっとオフィーリアも食事の席に同席するに違いない。
どのような手段で二人を手に掛けようか考えていたとき、部屋の扉がノックされた。
――コンコン
私は黙って扉を開けると、先程と同じフットマンが立っていた。
「ミレーユ姫。お迎えにあがりました」
「ええ。待っていました」
「それでは陛下がお待ちです。参りましょう」
「お願いするわ」
そして私はフットマンに案内されて、クラウスの元へ向かった。
広々とした長い廊下を歩いていると、大勢の使用人達がこちらを見て何やら囁いている。
何を話しているのかは知らないが、恐らくは私がこの国に人質に来たことを話しているに違いない。
それにしても…‥‥
廊下を歩きながら、改めて城の中を見渡した。
なんて立派な作りをした城なのだろう。今は戦時中だということが信じられないくらいだ。
『タリス』国はそんなに裕福な国だったのだろうか?
「こちらの部屋でございます」
案内された場所は一番奥にある部屋だった。
「え? ここですか?」
てっきり、城の中心にある部屋で食事をするだろうと思っていただけに戸惑う。
「はい、そうです」
そしてフットマンは扉を叩いた。
「陛下、ミレーユ姫をお連れしました」
『入れ』
扉の奥から声が聞こえる。
「失礼致します」
フットマンは扉を開けると、私に声を掛けてきた。
「どうぞ、お入り下さい」
「ええ」
部屋に入ると、随分と薄暗かった。あまり様子がうかがえない。
「……?」
食事をするのに、何故このように薄暗い部屋なのだろう……?
疑問に思った瞬間。
バタン!!
背後で部屋の扉が乱暴に閉められた――
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