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第3話 私の親友
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午前8時―
私の登校時間になった。スクールバッグの他に手作り品を自作のエコバッグに詰め込むと肩から下げた。このエコバッグは手触りの良い、軽い布地で作られているのでお気に入りだった。
「まぁ、アンジェラ様。随分大きな荷物になりましたが、重くは無いのですか?」
ミルバが心配そうに尋ねて来る。
「ええ、平気よ。だってこの中身は全部布製の小物雑貨ばかりですもの」
「ですがどちらにその荷物を置かれるつもりですか?」
「それなら大丈夫。馬車の中に置いておいてもらうから。御者のジムさんにお願いしておくわ」
「そうですね。それが良いかもしません」
ミルバが笑顔で返事をする。そう、ここに入った作品は私が前世で心血注いで生み出した雑貨の数々が入っている。しかも自惚れではないが、恐らくこの世界ではまだ誰も目にしたことの無い画期的、かつ斬新なアイデアが詰まった作品だ。お店に並べるまでは誰かに見られるわけにはいかない。…最もこの屋敷に勤める使用人たちは私がどんな作品を作るか知っているけれども彼らは皆口が堅く、口外する人は誰もいなかった。
「それじゃ、行って来るわね」
「お見送りします」
そして私は優しいミルバに見送られ、学校へと向かった―。
私が通う学園は馬車で約30分の場所にある。
町の郊外にある緑に囲まれた美しい学園だ。幼稚園から大学までの一貫教育で、特別枠で平民の学生達もいる。
そして私と許婚であるニコラス、そして彼が愛してやまない幼馴染のパメラ・カストロフも特別枠の平民学生としてこの学園に通っていた。
ガラガラと走る馬車の中。この30分の登校時間も私にとっては貴重な時間。
馬車の中ではレース編みでモチーフ飾りを作っている。揺れる馬車の中ではお針子作業は危ないので、かぎ針の作業をする事にしていた。
「フフフ…このレースの縁飾り…ポーチに縫い付けたらきっと素敵よね」
私は出来上がりを想像し…笑みを浮かべた。
****
「それではジムさん。馬車の中に荷物を預かっておいて下さいね?」
学園内の停車場に到着し、馬車から降りた私は御者のジムにお願いした。
「はい、承知致しました。それでお迎えは何時が宜しいですか?」
「15時半に終わるから15時45分頃にはここに迎えに来てくれるかしら?」
「はい、承知致しました。では行ってらっしゃいませ」
「ええ、行って来るわ」
ジムに手を振り、私は他の学生達に混ざって校舎を目指して歩きだした―。
「おはよう、アンジェラ」
歩いていると背後から親友のペリーヌが肩をポンと叩いて来た。
「あ、おはよう。ペリーヌ」
前世の記憶持ちのせいか、普通の生徒達よりどこか大人びていた私にはあまり友人とよべる存在はいなかった。何所か変わり者だった私は周囲からは敬遠されていたが、このペリーヌだけは違う。数少ない私の親友だった。
「アンジェラ。今日もお店に行くの?」
ペリーヌが並んで歩きながら尋ねてきた。
「ええ、勿論よ。だってお店のオープンまで後2週間を切ったもの」
彼女だけは私が近い内にお店をオープンさせる事を知っている。何故なら私が手芸好きな事を知った彼女がお店を紹介してくれたのだ。
彼女の家は不動産会社を経営している。そこで町の中心部に空き店舗がある情報を知っていたペリーヌが両親に口利きをしてくれて、その空き店舗を貸してくれることになったからだ。
「ねぇ、私も今日そのお店に行ってもいい?」
「勿論よ、一緒に行きましょう?」
「ありがとう、アンジェラ」
私に笑顔を見せたペリーヌが次の瞬間、険しい顔つきになる。
「どうしたの?」
「ほら…あの2人、見てよ」
ペリーヌが指さした先には、仲良さげに歩くニコラスとパメラの姿があった―。
私の登校時間になった。スクールバッグの他に手作り品を自作のエコバッグに詰め込むと肩から下げた。このエコバッグは手触りの良い、軽い布地で作られているのでお気に入りだった。
「まぁ、アンジェラ様。随分大きな荷物になりましたが、重くは無いのですか?」
ミルバが心配そうに尋ねて来る。
「ええ、平気よ。だってこの中身は全部布製の小物雑貨ばかりですもの」
「ですがどちらにその荷物を置かれるつもりですか?」
「それなら大丈夫。馬車の中に置いておいてもらうから。御者のジムさんにお願いしておくわ」
「そうですね。それが良いかもしません」
ミルバが笑顔で返事をする。そう、ここに入った作品は私が前世で心血注いで生み出した雑貨の数々が入っている。しかも自惚れではないが、恐らくこの世界ではまだ誰も目にしたことの無い画期的、かつ斬新なアイデアが詰まった作品だ。お店に並べるまでは誰かに見られるわけにはいかない。…最もこの屋敷に勤める使用人たちは私がどんな作品を作るか知っているけれども彼らは皆口が堅く、口外する人は誰もいなかった。
「それじゃ、行って来るわね」
「お見送りします」
そして私は優しいミルバに見送られ、学校へと向かった―。
私が通う学園は馬車で約30分の場所にある。
町の郊外にある緑に囲まれた美しい学園だ。幼稚園から大学までの一貫教育で、特別枠で平民の学生達もいる。
そして私と許婚であるニコラス、そして彼が愛してやまない幼馴染のパメラ・カストロフも特別枠の平民学生としてこの学園に通っていた。
ガラガラと走る馬車の中。この30分の登校時間も私にとっては貴重な時間。
馬車の中ではレース編みでモチーフ飾りを作っている。揺れる馬車の中ではお針子作業は危ないので、かぎ針の作業をする事にしていた。
「フフフ…このレースの縁飾り…ポーチに縫い付けたらきっと素敵よね」
私は出来上がりを想像し…笑みを浮かべた。
****
「それではジムさん。馬車の中に荷物を預かっておいて下さいね?」
学園内の停車場に到着し、馬車から降りた私は御者のジムにお願いした。
「はい、承知致しました。それでお迎えは何時が宜しいですか?」
「15時半に終わるから15時45分頃にはここに迎えに来てくれるかしら?」
「はい、承知致しました。では行ってらっしゃいませ」
「ええ、行って来るわ」
ジムに手を振り、私は他の学生達に混ざって校舎を目指して歩きだした―。
「おはよう、アンジェラ」
歩いていると背後から親友のペリーヌが肩をポンと叩いて来た。
「あ、おはよう。ペリーヌ」
前世の記憶持ちのせいか、普通の生徒達よりどこか大人びていた私にはあまり友人とよべる存在はいなかった。何所か変わり者だった私は周囲からは敬遠されていたが、このペリーヌだけは違う。数少ない私の親友だった。
「アンジェラ。今日もお店に行くの?」
ペリーヌが並んで歩きながら尋ねてきた。
「ええ、勿論よ。だってお店のオープンまで後2週間を切ったもの」
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「ねぇ、私も今日そのお店に行ってもいい?」
「勿論よ、一緒に行きましょう?」
「ありがとう、アンジェラ」
私に笑顔を見せたペリーヌが次の瞬間、険しい顔つきになる。
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「ほら…あの2人、見てよ」
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