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第75話 早急に話したい事
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「あの…ところでアンジェラさん…」
「は、はいっ!」
一体どんな話が出て来るのだろう?緊張していた私は直立不動の姿勢で返事をする。
「その…場所を変えてお話し出来ませんか?ここでは職員室から丸見えになってしまいますので…」
何処か照れくさそうなデリクさん。
「え?あっ!」
建物の方を見ると、職員室にいる教師達が私達の事をじっと凝視していた。そして私の視線に気付くと慌てたように顔をそらす。
「た、確かにこの場所では職員室から丸見えですね…。ではどちらへ行きましょうか?」
「それなら中庭へ行きませんか?もう放課後ですし、誰もいないと思うので」
「はい…」
デリクさんの誘いに返事をした時、私は大事な事を忘れていることに気がついた。
「あ!そ、そうだわっ!ジムさん!」
「え?どうかしましたか?」
怪訝そうに首を傾げるデリクさんに言った。
「申し訳ありません。実は迎えの馬車の時間を14時半に頼んでいたのです」
「14時半ですか?」
デリクさんは袖をまくって腕時計を見ると眉をしかめた。
「ああ…もうすぐ15時になりますね」
「ええっ?!」
大変だっ!30分もジムさんを待たせてしまっている。
「デリクさん、申し訳ございません。お話はまた改めてお願い出来ますか?」
「ええ、構いません。それでは…いきなりですが、今夜アンジェラさんの邸宅にお邪魔しても宜しいでしょうか?出来れば早急にお話したい事がありまして…」
デリクさんが申し訳無さげに言う。
「え?今夜…ですか?」
まさかいきなり今夜を指定してくるなんて…ひょっとすると急ぎの用なのだろうか?
き、気になる…。
「駄目…でしょうか?」
「い、いえ!大丈夫ですっ!家族は大歓迎で迎えてくれると思います。お時間は何時頃でしょうか?」
「そうですね…あまり中途半端な時間にお邪魔してはご迷惑でしょうから…21時頃はいかがでしょうか?その頃なら御夕食も済んでいますよね?30分程お時間頂ければ大丈夫ですので」
「はい、私は大丈夫です」
「本当ですか?ああ…良かった。どうもお引き止めして申し訳ございませんでした」
デリクさんは頭を下げると足早に去って行った。
「デリクさん…」
私はほんの少しだけその場に佇み…その後、慌ててジムさんの待つ馬車乗り場へと向かった―。
****
正門の側にある馬車乗り場へ行くとそこには御者台に座ったジムさんが空を眺めていた。停車している馬車は我が家の馬車だけだった。
「ジムさーん!」
「あ、アンジェラ様っ!」
「ご、ごめんなさい…遅くなってしまって…」
ここまで走ってきたので息を切らせながらジムさんに謝った。
「何を仰っているのですか。私の事は気にされなくて大丈夫ですから。それでは参りましょうか?」
「ええ」
ガラガラガラ…
一体デリクさんの話は何だろう?
馬車に揺られながら、私はニコラスの事等すっかり忘れ、デリクさんの事ばかり考えながら家路についた―。
「は、はいっ!」
一体どんな話が出て来るのだろう?緊張していた私は直立不動の姿勢で返事をする。
「その…場所を変えてお話し出来ませんか?ここでは職員室から丸見えになってしまいますので…」
何処か照れくさそうなデリクさん。
「え?あっ!」
建物の方を見ると、職員室にいる教師達が私達の事をじっと凝視していた。そして私の視線に気付くと慌てたように顔をそらす。
「た、確かにこの場所では職員室から丸見えですね…。ではどちらへ行きましょうか?」
「それなら中庭へ行きませんか?もう放課後ですし、誰もいないと思うので」
「はい…」
デリクさんの誘いに返事をした時、私は大事な事を忘れていることに気がついた。
「あ!そ、そうだわっ!ジムさん!」
「え?どうかしましたか?」
怪訝そうに首を傾げるデリクさんに言った。
「申し訳ありません。実は迎えの馬車の時間を14時半に頼んでいたのです」
「14時半ですか?」
デリクさんは袖をまくって腕時計を見ると眉をしかめた。
「ああ…もうすぐ15時になりますね」
「ええっ?!」
大変だっ!30分もジムさんを待たせてしまっている。
「デリクさん、申し訳ございません。お話はまた改めてお願い出来ますか?」
「ええ、構いません。それでは…いきなりですが、今夜アンジェラさんの邸宅にお邪魔しても宜しいでしょうか?出来れば早急にお話したい事がありまして…」
デリクさんが申し訳無さげに言う。
「え?今夜…ですか?」
まさかいきなり今夜を指定してくるなんて…ひょっとすると急ぎの用なのだろうか?
き、気になる…。
「駄目…でしょうか?」
「い、いえ!大丈夫ですっ!家族は大歓迎で迎えてくれると思います。お時間は何時頃でしょうか?」
「そうですね…あまり中途半端な時間にお邪魔してはご迷惑でしょうから…21時頃はいかがでしょうか?その頃なら御夕食も済んでいますよね?30分程お時間頂ければ大丈夫ですので」
「はい、私は大丈夫です」
「本当ですか?ああ…良かった。どうもお引き止めして申し訳ございませんでした」
デリクさんは頭を下げると足早に去って行った。
「デリクさん…」
私はほんの少しだけその場に佇み…その後、慌ててジムさんの待つ馬車乗り場へと向かった―。
****
正門の側にある馬車乗り場へ行くとそこには御者台に座ったジムさんが空を眺めていた。停車している馬車は我が家の馬車だけだった。
「ジムさーん!」
「あ、アンジェラ様っ!」
「ご、ごめんなさい…遅くなってしまって…」
ここまで走ってきたので息を切らせながらジムさんに謝った。
「何を仰っているのですか。私の事は気にされなくて大丈夫ですから。それでは参りましょうか?」
「ええ」
ガラガラガラ…
一体デリクさんの話は何だろう?
馬車に揺られながら、私はニコラスの事等すっかり忘れ、デリクさんの事ばかり考えながら家路についた―。
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