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第91話 面会
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デリクさん襲撃事件から早いもので5日が経過した。頭を強く殴られたと言うことで、暫くは安静が必要だと医者に言われたデリクさんはそれまでは一人暮らしをしていたけれども、今は養子になったコンラート家に身を寄せていた。
そして私は本日、学校帰りに父と2人でコンラート家にお邪魔していた。デリクさんとの面会の許可が降りたからだった。
****
「何だか、再びコンラート家に来ることになるとは思ってもいませんでした」
父と2人で応接室のソファに座り、デリクさんを待ちながら父に話しかけた。
「うん、そうだろう。確かにニコラス様が許嫁だった時、アンジェラはこの屋敷に呼ばれることが殆ど無かったからね」
「ええ、私はニコラス様に嫌われてたので、お屋敷に招かれることはありませんでしたから」
ニコラスは私が許嫁だと言う事を決して認めることは無かった。ニコラスの誕生日や、ここでクリスマスパーティーが催された時も私は一度も招待を受けていない。勿論私もニコラスからの招待なんて受けたくも無かったので、その点ではある意味良かった。
「うむ…確かにあの方はアンジェラを蔑ろにしていたからな…。本当にお前には悪い事をしてしまったと思っているよ」
父は申し訳無さげに私に言った。
「お父様…そんな事気にしないで下さい。でもコンラート家との繋がりがあったからこそ、デリクさんとも知り合えたのですから」
「アンジェラ…」
その時―。
「やぁ、お待たせ致しました」
「お待たせ致しました」
開け放たれていた部屋の扉からコンラート伯爵とデリクさんが入ってきた。
「「本日はお招き頂きありがとうございます」」
私と父は立ち上がると丁寧に頭を下げた。
「ああ、2人とも座ってくれ。アンジェラ嬢、久しぶりだったね。元気にしていたかね?」
コンラート伯爵はソファに座ると笑みを浮かべて私に尋ねてきた。
「はい、元気にしておりました」
そしてチラリとデリクさんを見ると、彼はじっと私を見つめている。
「ニコラスとは破談になったけれども、新しく養子に迎えたデリクを受け入れてくれて本当に嬉しいよ。まぁ…今回の事は相当心配しただろう」
「はい、とても心配しました」
するとデリクさんがコンラート伯爵に言った。
「あの、伯爵。久しぶりにアンジェラさんと会えたので…2人きりで話をしたいのですが…宜しいでしょうか?」
「あ、ああ…別に私は構わんが…」
コンラート伯爵が頷くと、次にデリクさんは父を見た。
「ベルモンド子爵からも許可を得たいのですが…」
「ええ。私も構いません」
父は頷いた。
「なら、我々は席を外しましょう。ベルモンド子爵、私の執務室へ行くとしよう」
「はい」
そして、父はコンラート伯爵に連れられて応接室を出ていった。
「…」
2人きりになってもデリクさんは中々話をしようとしない。それどころか私の事を何故か穴があくのでは無いかと思うほどにじっと見つめてくる。
「あ、あの…?」
あまりにも無言で見つめてくるので、首を傾げてデリクさんに声を掛けると、ようやく彼は口を開いた。
「…何で今迄気付かなかったんだろう…」
「え?」
次の瞬間、私はデリクさんの言葉に衝撃を受ける事になる―。
そして私は本日、学校帰りに父と2人でコンラート家にお邪魔していた。デリクさんとの面会の許可が降りたからだった。
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「何だか、再びコンラート家に来ることになるとは思ってもいませんでした」
父と2人で応接室のソファに座り、デリクさんを待ちながら父に話しかけた。
「うん、そうだろう。確かにニコラス様が許嫁だった時、アンジェラはこの屋敷に呼ばれることが殆ど無かったからね」
「ええ、私はニコラス様に嫌われてたので、お屋敷に招かれることはありませんでしたから」
ニコラスは私が許嫁だと言う事を決して認めることは無かった。ニコラスの誕生日や、ここでクリスマスパーティーが催された時も私は一度も招待を受けていない。勿論私もニコラスからの招待なんて受けたくも無かったので、その点ではある意味良かった。
「うむ…確かにあの方はアンジェラを蔑ろにしていたからな…。本当にお前には悪い事をしてしまったと思っているよ」
父は申し訳無さげに私に言った。
「お父様…そんな事気にしないで下さい。でもコンラート家との繋がりがあったからこそ、デリクさんとも知り合えたのですから」
「アンジェラ…」
その時―。
「やぁ、お待たせ致しました」
「お待たせ致しました」
開け放たれていた部屋の扉からコンラート伯爵とデリクさんが入ってきた。
「「本日はお招き頂きありがとうございます」」
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「ああ、2人とも座ってくれ。アンジェラ嬢、久しぶりだったね。元気にしていたかね?」
コンラート伯爵はソファに座ると笑みを浮かべて私に尋ねてきた。
「はい、元気にしておりました」
そしてチラリとデリクさんを見ると、彼はじっと私を見つめている。
「ニコラスとは破談になったけれども、新しく養子に迎えたデリクを受け入れてくれて本当に嬉しいよ。まぁ…今回の事は相当心配しただろう」
「はい、とても心配しました」
するとデリクさんがコンラート伯爵に言った。
「あの、伯爵。久しぶりにアンジェラさんと会えたので…2人きりで話をしたいのですが…宜しいでしょうか?」
「あ、ああ…別に私は構わんが…」
コンラート伯爵が頷くと、次にデリクさんは父を見た。
「ベルモンド子爵からも許可を得たいのですが…」
「ええ。私も構いません」
父は頷いた。
「なら、我々は席を外しましょう。ベルモンド子爵、私の執務室へ行くとしよう」
「はい」
そして、父はコンラート伯爵に連れられて応接室を出ていった。
「…」
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「あ、あの…?」
あまりにも無言で見つめてくるので、首を傾げてデリクさんに声を掛けると、ようやく彼は口を開いた。
「…何で今迄気付かなかったんだろう…」
「え?」
次の瞬間、私はデリクさんの言葉に衝撃を受ける事になる―。
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